おすすめ注目レース
■2020年6月10日
関東オークス(川崎)
ダートの王道歩むレーヌブランシュ
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】
 レーヌブランシュはダートの新馬、もちの木賞と連勝。ヒヤシンスS10着(1.6秒差)、伏竜S5着(0.7秒差)は牡馬一線級相手なら評価できる。現時点での完成度は高い。父クロフネの産駒は07年ホワイトメロディー、08年ユキチャン、15年ホワイトフーガと関東オークス3勝。

 クリスティは芝1800mの未勝利、1勝クラスに勝ち。G1阪神ジュベナイルフィリーズ8着(1.6秒差)を筆頭に、アイビーS2着(0.5秒差)フラワーC5着(0.6秒差)、スイートピーS4着(0.4秒差)と牝馬芝路線の王道を歩んできた。先行力がある反面、決め手の甘さをみせただけに、ダート転向が吉と出るか。

 セランは新馬、呉竹賞とダートで2勝。前走UAEオークスは勝ち馬に大きく離された(3.7秒差)ため価値は計りかねるが、一貫してダート【2-1-1-1】の成績からも、過去の出走馬との比較でここなら通用の評価は出来る。帰国後も入念に乗られ、状態は問題ないだろう。

 アールクインダムは新馬、菜の花賞と芝で2勝。前走のクイーンCは9着だが、勝ち馬から0.8秒差なら能力はそこそこ高いとみる。ダート適性は父ローズキングダムからも五分五分だが、少なくとも距離は問題ない。4ヵ月ぶりの久々がカギ。

【地方所属馬の評価】
 アクアリーブルは桜花賞、東京プリンセス賞の2冠馬。06年チャームアスリープ以来となる3冠を狙う。マイラー色の強い父パイロからも距離延長はプラスとは言えないが、母アスカリーブルは12年のこのレースを制しているだけに、五分の可能性はある。

 ルイドフィーネはプリンセス賞3着。新馬快勝後、一貫して牝馬限定戦で2・2・4着。そして桜花賞、プリンセス賞はいずれも3着。好位からのキレで勝負するタイプだが、大崩れなく南関同士なら計算できる。とはいえ大きな加点もなく、それにJRA勢が加わりどうか。

 レイチェルウーズは東京2歳優駿牝馬を制した2歳女王。明けてユングフラウ賞も勝ち桜花賞でも1番人気に推されたが、伸びを欠き5着。続く前走プリンセス賞も4着と再び好位で伸びを欠く競馬。血統的にも2100mは微妙で、成長力も微妙。ただし、今回はノンプレッシャーだけに、逆に本来の自在性が生かせる点はプラス。

 ミリミリはプリンセス賞5着。道中14番手から上がり最速38秒8の末脚を繰り出した。距離延びてさらに良いタイプで、レース振りは不器用だが、その分割り切ったレースが出来る。穴馬候補。

 テーオーブルベリーは桜花賞2着、プリンセス賞10着後、前走は園田ののじぎく賞で、強豪ステラモナーク等を破った。差しを覚えたが、再びハナを切る選択肢もあり、すんなりなら侮れない。

 ミナミンは鎌倉記念、ローレル賞いずれも3着は評価できるが、デビュー以来慢性的なゲート難を抱え、以降それが足かせとなっている現状。距離延長は悪くないが、やはりここもスタートが課題。

 バブルガムダンサーは栄冠賞勝ち馬も、名古屋の若草賞、園田ののじぎく賞といずれも3着。早熟の懸念もあるが、決め手を欠くところもある。自在性を生かすレースが出来れば。

 ミステリーベルンは道営時フローラルCに勝ち、金沢シンデレラCでは佐賀の強豪ミスカゴシマを破る金星。東京2歳優駿牝馬14着の後、名古屋の若草賞2着、水沢の留守杯日高賞4着と遠征競馬を続けるも、今一歩。川崎所属だが今回初コースで、2100mは血統的には向くはず。

 ノラは前走快勝しリズムを戻しての参戦だが、逃げ一手だけにスタート決めて行くだけ。あとはシンプルに力関係だけ。

 園田のコエミは1700、1800mで2勝。佐賀のル・プランタン賞でミスカゴシマの2着はあるが、6馬身離された同着だけに評価は微妙だ。鞍上的場文男騎手で末脚勝負。

【解説者の予想】
 今年は南関東牝馬三冠に挑むアクアリーブルVS中央勢という図式。当然06年チャームアスリープ以来となる三冠牝馬の可能性はあるが、注目はJRAのレーヌブランシュ。ダート1800mでデビュー2連勝。休み明けもダートで2度使われここ照準は、王道路線ともいえる。
 アクアリーブルは佐藤賢二調教師の急逝で転厩となるが、その点は全く問題なし。当初よりここ目標、距離延長はやや不安も、地方競馬代表として好レースを期待したい。
 初ダート対応ならクリスティも侮れない。芝G1出走の素質、フラワーC5着の実績は軽視できない。
 レイチェルウーズは距離延長に不安あるが、自在性あり、気楽に競馬出来る点は怖い。
 セランも1勝クラス2、1着は例年のこのレースなら上位争いで、レーヌブランシュ同様一貫してダート路線は好感持てる。
 ルイドフィーネの堅実性、ミリミリの末脚は、このメンバーでも通用するはずで、いずれもスタート後の位置取りがカギになる。

 ◎レーヌブランシュ
 ○アクアリーブル
 ▲クリスティ
 △レイチェルウーズ
 △セラン
 △ルイドフィーネ
 △ミリミリ

 



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馬単 7→11 11→7 7→12 12→7 7→14 14→7 11→12 12→11 7→9 7→2