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■2020年6月24日
帝王賞(大井)
前馬未到の連覇を狙うオメガパフューム
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】
 オメガパフュームは、上がり36秒7、大外一気で昨年のこのレースを制した。大井2000mは【3-1-0-0】、昨暮れの東京大賞典では早めに動く自在性もみせている。今回のJRA勢はすべてGI級レースの勝ち馬で、さらに地方馬にもノンコノユメ等がおり必ずしも安泰とは言えないが、ドバイワールドカップ中止の影響等もあり有力馬に休み明けが多く、平安ステークスを叩いて臨む順調さの強みは、計り知れない。帝王賞初の連覇も。

 クリソベリルは国内6戦全勝。昨夏のジャパンダートダービーを2分6秒1。タイムこそ平凡だが、当時3馬身差の横綱相撲で、さらに伸びる勢いがあった。サウジカップに出走し7着と自身初の敗戦となったが、これを糧にまだまだ進化する可能性は十分。その後予定していたドバイが中止となり、今回は海外遠征後の調整が最大のテーマとなる。

 チュウワウィザードは昨年の2着馬。デビューから一貫ダートで【9-3-2-1】、地方競馬【2-1-0-0】とさらに確率が高くなる。ただし、今年はドバイ遠征後の一戦だけに、調整面への影響が気になる。もともと地方巧者で、これまで大崩れは一度もなく、ここもきっちり力は出すか、その点に期待。

 ルヴァンスレーヴは9戦7勝、GI級レースで4勝。前走1年以上の休み明けで初めて連対を外す(5)着。終始行きたがる素振りをみせいかにもの敗戦だったが、今回は叩いたアドバンテージはある。その前走を度外視すれば、ジャパンダートダービーで上がり36秒5、オメガパフュームに1馬身半差の実績ある大井コースで、復活の期待はある。

 ケイティブレイブは4歳時直線一気、5歳時は早め先頭でクビ差2着。大井2000m2分4秒台を3度マークしている。貫ろくと健在を同時に示した前2走。長岡騎手とのコンビでマイルのGIを2着2回。今回はその前2戦大敗した中距離戦だけに、道中の折り合いがカギを握る。

 ワイドファラオは前走かしわ記念は絶好の1枠から単騎逃げ。条件全てが味方した。過去1800mで2戦して5、14着。相手強化の2000mで今回は試金石。

 ミツバは中~長距離中心に計11勝。ただし大井2000mは3、6、4着で気持ちパンチ不足も否めない。8歳馬だけに、近走は衰えも感じられる。

【地方所属馬の評価】
 ノンコノユメは、前2走からはややトーンダウンだが、昨年暮れの東京大賞典では1馬身差2着。さまざま経験を重ね大井2000mはベストに近く、ここ一番の強さはある。あとは高齢だけに上積みが見込めない分、どの程度の貯金が残っているかにかかっている。

 モジアナフレイバーは勝ち馬を目標に外から動いた東京大賞典3着。善戦から好勝負へ…、一段格を上げた感触は確かにある。大井中距離ベストだが、今年はドバイへの遠征、中止、そして帰国後の調整と、クリアすべき課題が多い。

 ヒカリオーソは再び鼻出血で調教試験明け。能力基準は川崎記念2着としても、ステップ自体が万全とも言い難い。ここは善戦が目標か。

 ストライクイーグルは御神本騎手を得てエンジン全開の重賞連覇。ただGI級となると昨秋の浦和JBCクラシック5着がやはり壁か。ジリ脚の弱み。

 キャッスルクラウンは重賞は3歳時戸塚記念3着が最高成績。近走からは勢いにも疑問がある。期待薄。

 サブノクロヒョウは重賞での良績は南関同士の中~長距離。帝王賞は一昨年、昨年とも見せ場のない10着に終わった。ここもひとつでも上の着順を。

 フレアリングダイヤの4走前金盃2着は勝ち馬から8馬身差。スピード面でこのメンバーでは限界がはっきりしている。苦戦。

【解説者の予想】
 チャンピオンスター、フリオーソ、ホッコータルマエ、これまでこのレース2勝馬はいるが、連覇はない。また有力馬にドバイ遠征で間隔が開いた馬もいるだけに、予定通りの臨戦過程となったオメガパフュームにとっては、連覇のチャンスが回ってきた。もちろん昨年の勝ち馬だが、実力、実績、調整過程、すべてが揃ったと言っていい。
 怪物クリソベリルは、サウジカップ7着で初敗戦も、カギになるのはその後のドバイ中止、帰国後の調整過程だ。減った馬体も戻り、サンライズノヴァとの併せ馬も先着なら、万全とみていい。
 チュウワウィザードも川崎記念1着後、ドバイ遠征。帰国後も入念に乗られ、調整は万全。休み明けも【2-1-0-0】と問題なく、昨年2着の雪辱を。
 1年5ヵ月ぶりの前走かしわ記念を5着で無事終えたルヴァンスレーヴも叩かれて急上昇。3歳で南部杯、チャンピオンズカップを制した逸材だけに、復活すれば今後のダート路線が盛り上がる。
 モジアナフレイバーもドバイから帰国後、検疫などで調整が遅れていたが、その後は順調。もちろん期待したいが、今回はどの程度の影響があったか次第。ケイティブレイブはまさかの大外枠。長岡騎手がどう乗るかだ。ノンコノユメも8歳で上積みは疑問も、東京大賞典2着からも、元々のポテンシャルが違う。余力次第だ。

◎オメガパフューム
○クリソベリル
▲チュウワウィザード
△ルヴァンスレーヴ
△モジアナフレイバー
△ケイティブレイブ
△ノンコノユメ



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馬単 11→8 11→6 11→2 11→1 11→14 11→9