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■2021年4月14日
東京スプリント(大井)
短距離王サブノジュニア 大井1200mでは譲れない
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】
 リュウノユキナは今季オープン1200m2連勝。とりわけ外々をまくり5馬身差の前々走ジャニュアリーSは圧巻だった。ホッカイドウ競馬出身で、地方在籍時に芝のすずらん賞1着、福島2歳S2着もある。血統からも6歳のこれからが旬か。芝では頭打ちの近況だが、ダートでは今が充実期だ。

 ヒロシゲゴールドはJRA1000~1200mで6勝、既に実績ある快速馬。地方でも19年東京スプリント3着、19、20年と2年連続クラスターC2着。時計の速い盛岡、不良馬場の大井と時計の速い馬場で良績。本質は逃げ一手だけに、展開がカギ。

 サイクロトロンは1200m4勝の成長株。一連時計も安定して1分11秒台なら短距離ダートグレード競走でも見劣りしない。大井適性がカギも馬格は十分。前走の千葉Sで逃げ争いに巻き込まれたように、ここも展開がカギになる。

 イモータルスモークは補欠繰上りながら充実期の4歳。2走前に1200mのなにわSでは抜群の切れをみせた。前走は初の古馬オープン戦だったが、0.8差とそう負けてはいない。外枠だが、鞍上は大井熟知の内田博幸騎手。

 ノボバカラは昨春のさきたま杯でブルドッグボスを押さえる金星。これまで大井で3戦して9・12・7着とこのコースは合わないか。9歳馬で上がり目も難しいだけに。

【地方所属馬の評価】
 筆頭は昨年の2着馬サブノジュニア。昨秋大井JBCスプリントでは4角11番手から究極の切れをみせた。以降3戦も多様なコース、距離、厳しい59キロを思えば及第点。今回58キロだけに、大井の短距離王を再び証明したいところ。

 キャンドルグラスの前走はゴール際見事な逆転の差し切り。相手と4キロ差の斤量を思えば、貫ろく勝ちの見方ができる。大井1200m3勝、昨年のこのレース3着も勝ち馬から0.6差の好内容。今回56キロは恵まれたし、チャンスを生かしたい。

 ベストマッチョはJRA6勝、転入後6戦1勝2着4回着外1回と安定した成績。一貫して強敵相手に正攻法の競馬で、8歳ながら再びピークの感触がある。ハイペースで崩れない先行力は侮れない。転入後一貫して森泰斗騎手が乗っている。

 クロスケは昨秋再転入。前走隅田川オープン2着からは、復調の感触。大井1000~1200mは【3-0-1-0】と良績。展開次第では自慢の末脚炸裂も。

 トロヴァオは距離1200m、ダートグレード競走での能力基準は、東京盃6着→大井JBCスプリント9着。微妙に忙しい印象で、やはりマイルが守備範囲か。加えて今回はひと息入ったハンデもある。

 グランドボヌールはJRA芝5勝、ダートは1400mの佐賀サマーチャンピオンでの1勝がある。久々を叩いて浦和の小久保厩舎に転入。大井1200mをこなせれば。

 ドーヴァーはJRAでの良績はすべて芝のレース。実際、転入後2戦とも追走で一杯だっただけに、ここも一変は疑問だ。

 ナイトオブナイツもJRAでの良績は主に芝1800m。転入後5戦とも追走に苦しんでいる。ダート適性が疑問な上に相手も強い。

 ナリタスターワンはJRA5勝。芝、ダートともに短距離で好走しているが、すでに9歳。スピード面に衰えがみられるし追走で一杯か。

 ブルミラコロはJRAダート1200~1400mで6勝、地方でのダートグレード競走も18年サマーチャンピオン2着の実績もあるが、転入後7戦、どう乗っても詰めが甘い。9歳馬だけにピークは過ぎたか。

【解説者の予想】
 昨年JBCスプリントを制し短距離王の座についたサブノジュニアが、4走ぶりに大井1200mに。JRA遠征2戦は着順こそ8・9着でも、59キロを背負いながらも見せ場は作った。南関同士の前走フジノウェーブ記念も、終い案外の4着。59キロと【0-1-1-5】の大井1400mが響いた。【11-7-2-3】の「ホーム」大井1200mに変わるのは大歓迎。今回はJRA勢を迎え撃つ立場で貫ろく示す。
 そのJRA勢では、勢いに注目すればリュウノユキナが筆頭。3歳以降案外出世に時間を要したが、ながつきS以降のオープン特別を4戦して2・2・1・1着。中山、京都、阪神とコースが変わっても好走を続けるあたり、充実ぶりがうかがえる。初の大井出走だが、ホッカイドウ競馬デビュー馬で、血統面からもむしろ地方適性は高い。
 サブノジュニアと同い年の好敵手、船橋のキャンドルグラスは、昨年4度対戦し4度とも先着を許したが、それ以前は同じく4度対戦し4度とも先着していた馬。潜在能力はほぼ互角だ。今回は2キロの斤量差もあるだけに、勝機も十分。
 ベストマッチョはダートグレード競走通用のスピードを持ち、大井JBCスプリント7着は1分11秒3と持ち時計もメンバー中上位。ただしベストはやはり1400mだろう。
 前2戦から逃げ一手は脱却したい感のヒロシゲゴールドだが、控える競馬はまだまだ身に付いていない。4歳馬サイクロトロンは前走初のオープン戦で連勝ストップとなったが、展開が向かなかった。その前3連勝は自己条件とはいえ優秀だし、手の合う鞍上に戻れば初重賞でも通用するか。ただし、これ以上の馬体細化は避けたいところ。同様にイモータルスモークも今回が初重賞だが、3月以降3戦と間がなく使われているだけに、疲れがなければ侮れないだろう。

 ◎サブノジュニア
 ○リュウノユキナ
 ▲キャンドルグラス
 △ベストマッチョ
 △ヒロシゲゴールド
 △サイクロトロン
 △イモータルスモーク



※投票の際は、締切間際を避け時間の余裕を持ってご利用ください。


馬単 9→6 9→13 9→1 9→4 9→2 9→14