おすすめ注目レース
■2021年7月8日
スパーキングレディーカップ(川崎)
テオレーマがマイル重賞連勝だ
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】

 テオレーマは前走のマリーンカップで上がり36秒6。7頭立ての6番手からまさしく異次元の豪脚をみせた。5歳牝馬、状態は今がピークに達している。今回はそれ以来の中3か月、予定通りゆとりのローテーションで、重賞連勝を狙う。

 フェアリーポルカは中山牝馬ステークス、福島牝馬ステークスと芝1800mで重賞2勝。初ダートの前走マリーンカップからは、南関ダートにも対応できる走り。ダート、地方競馬2度めで上積みが見込めるし、前走は速いペースにも対応できた。前走はテオレーマに完敗だったが、素質という面では、芝重賞勝ちのこちらが上。

 リネンファッションは昨春からダート路線参入。以降【3-4-0-2】と飛躍的な成長を遂げている。快速型だが、逃げても好位からでもレースできる自在性ある。鞍上武豊騎手にも期待感。

 ウルトラマリンのJRA4勝は1200~1400mで。スピードは互角で、ダートグレード競走向きの血統だ。前走はスタートで躓いたことが全て。今回この相手で進境が必要になるも鞍上福永祐一騎手で変わるか。

【地方所属馬の評価】

 サルサディオーネは重賞3勝、内2つが牝馬のダートグレード競走(マリーンカップ、クイーン賞)。左回りでハナさえ切れればとにかく無類の強さをみせる。今回は好枠を引いただけに、あとは迷わず行くのみ。船橋がベストも、川崎でも今年のエンプレス杯で2着と好走している。

 マルカンセンサーは末脚確かだが、ズブい気性で自ら競馬が作れない。牝馬のダートグレード競走での好走はいずれも大井1800mのTCK女王盃。スパーキングレディーカップはここ2年5・7着と、やはり時計勝負では入着まで。

 グランデストラーダは前々走の大井B1下1600mでひとまくり。JRAでの戦歴以上に高い南関適性を感じさせた。まだA2の身分だが、少なくとも条件クラスの馬ではない。

 サルサレイアは昨暮れクイーン賞で3着。姉ディオーネとは性格の違う差し馬だが、ハマっての瞬発力は注目できる。混戦で注意。

 ライゴッドは転入後【6-4-2-2】。B1の格下だが、前々走しらさぎ賞3着でA級にもメドを付けた。差しに構えて鋭さあるし、1600mはベストの距離。

【解説者の予想】

 初重賞のマリーンカップを持ち前の末脚で制したテオレーマだ。2戦続けて2着を大きく突き放す上がりで快勝と、ここにきて一段と決め手に磨きがかかった印象。1600mもともに上がり36秒台で2戦2勝と相性抜群。軽い馬場の適性もかなり高く、今回課題は初めて背負う56キロと川崎のきついコーナーだが、55キロで3勝の実績からも1キロ増量を苦にするとも思えないし、初コースも再び少頭数なら直線勝負で十分間に合う計算。重賞連破に死角はなさそうだ。
 本命が末脚勝負だけに金星があるとすればやはり前。 サルサディオーネは得意の船橋・マリーンカップでテオレーマに完敗だったが、このレースは前2年2・3着でここもペースひとつで勝ち負けには加わってきそう。後続勢の圧がどこまでかかるかが最大のポイントだろう。
 武豊騎手鞍上のリネンファッションは昇級初戦で重賞も初だが、安定した先行力は間違いなく地方・小回りで武器になる。前走こそ牝馬限定だが、その前2戦牡馬混合3勝クラスでアタマ・クビ差2着なら牝馬重賞なら十分通用する傾向。勢いは侮れない。
 フェアリーポルカもマリーンカップが初ダートで4着なら及第点といえる。500キロ台のパワフルな馬体で、ダート適性自体は問題なさそうだし、二度目で芝重賞2勝の底力を発揮できれば勝機も十分か。ウルトラマリンは地方ダートで化けそうな血統背景。地力もここなら互角で、やはり課題は1600mの距離に尽きるだろう。テン乗り福永騎手がどう折り合わせるか。JRA3勝クラスで頭打ちも前2戦好タイムと地方で再生のグランデストラーダも軽視できない。

◎(5)テオレーマ
○(1)サルサディオーネ
▲(8)リネンファッション
△(6)フェアリーポルカ
△(3)ウルトラマリン
△(7)グランデストラーダ



※投票の際は、締切間際を避け時間の余裕を持ってご利用ください。


馬単 5→1 5→8 5→6 5→3 5→7