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■2021年7月14日
ジャパンダートダービー(大井)
牝馬の初Vあるぞ ウェルドーン
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】

 ウェルドーンは関東オークス勝ち馬。時計の出ない馬場でタイムは平凡だったが、勝ち方は鮮やか。牡馬勢を圧倒した鳳雛ステークスからも、今回のメンバーでも互角の評価ができる。川崎で2100mを経験しているだけに2000mは問題なく、時計勝負になっても、鳳雛ステークス1分52秒2なら互角。

 ゴッドセレクションはデビューから一貫ダートで【3-1-1-1】。1800m3勝、前走兵庫チャンピオンシップ2着惜敗は早め先頭で目標になった不利もある。臨戦過程はダート路線の王道で、大外枠がどうかだけ。

 スマッシャーも端午ステークス→ユニコーンステークスの王道組で、スタートひと息も、中団から切れとパワーを同時に示した。現時点でJRA勢トップクラスは間違いなし。カギは大井2000mの適性、そして道中どう折り合うか。

 リプレーザは兵庫チャンピオンシップの勝ち馬。距離、コースいずれも微妙と思われただけに、この勝利は価値がある。高い素質に加え一戦ごとの充実度。大井適性しだいで一気に頂点の可能性も。

 ダノンブレットはデビュー2戦目にダート参入、以後【2-1-2-0】で、すべて1800m以上だから、今回条件が合う。息の長い末脚があるし、父キングカメハメハの底力に期待。

 ロードシュトロームは1700~1800mで2勝ながら伏竜ステークス、鳳雛ステークスいずれも今回のライバル相手に完敗だった。単調な逃げ馬だけに、展開が厳しくなりそうだ。

 ロングランはダート1800mで2勝、追い込み型だが大井2000m向きは確かで、現状ゲート難とスピード面に課題を残す。スタート次第だが、基本的には混戦待ちか。

【地方所属馬の評価】

 ブライトフラッグは東京ダービー3着馬。前2走とも上がり最速。とりわけゴールぎわ外から猛追の前走ダービー3着は目を見張った。道営3勝から南関転入のいわば王道組。本橋騎手に乗り替わって2戦追い込みと手が合う印象。

 ジョエルは東京ダービー4着馬。高い地力はもちろん競馬センスがある。逃げ粘り、外伸びと極端なレースしか出来ないが、東京ダービーでは好位から機敏に動いて好内容の4着。成長ある。

 ギガキングは、東京ダービーでは厳しい流れを外から先行。結果6着ながら内容は悪くない。中~長距離志向の自在型。善戦可能。

 セイカメテオポリスは東京ダービー大敗で一歩後退。それでも一連の重賞では常に次に期待をもたせる走り。しぶとい末脚はやはり軽視できない。現状では混戦向きだろう。

 キャッスルトップの3連勝は1400~1600m。充実一途といったところだが、さすがに今回はハードルが大きく上がった。逃げ一手だけに、今回はどう乗るか。

 キラカイドウは前走4角10番手から古馬一蹴の末脚は見事だったが、遡って若竹賞7着と世代の中では微妙な位置。400キロそこそこと体も小さく、今後の成長に期待したいところ。

【解説者の予想】

 牝馬優勢の近年の競馬界において、出走が少ないことを差し引いても例がないジャパンダートダービーの牝馬優勝。この大偉業に今年は関東オークスを制したウェルドーンが挑む。その関東オークスも南関東が誇る女傑候補のケラススヴィアを真っ向勝負で負かすという強い競馬だったが、能力比較の基準とすればその前、鳳雛ステークスでの牡馬撃破の方か。実績面でも今回出走JRA牡馬勢を含めトップレベル。前走ナイター経験の利も大きく3歳ダート路線の頂点に立ってもなんら不思議はない。

 兵庫チャンピオンシップ2着ゴッドセレクションは1人気におされ、早め先頭で目標になったハンデを顧みれば、評価下げは禁物。馬格・血統・戦歴からはさらなる距離延長も歓迎のクチ。

 ユニコーンステークスを制したスマッシャーは、鞍上の坂井瑠星騎手に02、03年の武豊騎手以来となる連覇がかかる。ユニコーンステークスでは道中大きなアクシデントもあるなかで、自身の競馬ぶりは中団追走から直線鋭く伸びての快勝。その末脚は目を見張るものがあった。これまでダートでは1600mまでしか経験がなく、今回は2000mの距離克服がカギになる。

 南関勢は羽田盃、東京ダービー勝ち馬が不在と少し寂しい顔ぶれ。そのクラシック2戦を上がり最速で駆けたブライトフラッグが、混戦に乗じて上位進出があるか。ジョエルも流れにのって健闘に期待。

 リプレーザの前走兵庫チャンピオンシップは芝1200mからダート1870m、一気の条件変わりをモノともせぬ差し切り勝ちで、通算【3-1-2-0】と底をみせていないし、芝でも上がり3ハロン33秒を切る脚があるが、安定度でいえば好位づけもできるダートの方。
 ダノンブレットはダートでは【2-1-2-0】で、前走東京2100mを快勝とスタミナに不安もなし。

◎(7)ウェルドーン
○(13)ゴッドセレクション
▲(10)スマッシャー
△(6)ブライトフラッグ
△(5)ジョエル
△(2)リプレーザ
△(1)ダノンブレット



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馬単 7→13 13→7 7→10 10→7 7→6 6→7 13→10 10→13 7→5 7→2