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■2022年1月26日
TCK女王盃(大井)
テオレーマが2022年の新女王に
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】

 テオレーマは昨年の金沢JBCレディスクラシック勝ち馬。上がり36秒1、究極の切れと1分32秒1のレコードタイムで女王に昇った。昨年は他にマリーンカップに勝ち、今回と同コース、同距離のレディスプレリュードで2着。スパーキングレディーカップは6着に敗れたが、休み明けで488キロの太め残りが敗因。JBC以来だけに、当日の馬体には注意が必要だが、それ以外に不安はない。

 レーヌブランシュは昨年のレディスプレリュード勝ち馬。2番手追走から4コーナー先頭。文字通り“横綱相撲”だった。昨年のこのレースは2着。残り100mで一旦先頭に立ったが、外からあのマルシュロレーヌに交わされた。“世界女王”不在のメンバーなら。

 ブランクチェックはデビュー以来一貫してダート路線で【4-2-1-1】。重賞はレパードステークス3着がある。1年ぶりの2走前を叩いて、前走でキッチリ勝つあたり、センスを感じさせる。右回り1800mはその前走で経験済み。いきなりの期待も。

 ショウナンナデシコはダートで【5-2-2-7】、好位差しの安定型。新馬戦から地道に自己条件を勝ち上がって、前走リステッドのベテルギウスステークス2着の叩き上げ。その前走はスタートの不利を跳ね返した精神力も持つ。5勝全てが1800~2000mの右回りダート。今回はベストの条件だ。

 リネンファッションは3歳2月のエルフィンステークス6着以降、ダート路線に転向。4勝中、新馬戦を除く3勝がダート1800m。昨年のスパーキングレディーカップを皮切りにダートグレード競走の牝馬路線に参戦し、2・2・3・8着。前走のクイーン賞はハイペース2番手で展開が厳しかったが、昨夏のブリーダーズゴールドカップはマルシュロレーヌ相手に半馬身差の2着と健闘。いつ重賞を勝っても不思議ではない位置まで来た。

【地方所属馬の評価】

 ダイアナブライトは転入初戦のレディスプレリュードで4着、続くクイーン賞で重賞初制覇。楽勝逃げ切り態勢のサルサディオーネを大外一気に差し切った。潜在能力と転入効果を同時に示した格好で、本格化とみていい。1800mは適距離で、左右は問わない。

 ダノンレジーナは東京シンデレラマイル連覇で、今年はダートグレード競走の牝馬路線を「取りに行く」。ベストは1400~1600mだが、一昨年の大井JBCレディスクラシック4着(0.8秒差)からは大井1800mもギリギリ守備範囲か。

 ケラススヴィアは昨年牝馬二冠馬で、最後の関東オークス2着は実に惜しかった。大井1800は東京プリンセス賞で7馬身差圧勝。タイムも1分54秒2なら、成長分を加味すればこのレースの歴代勝ちタイムに届く計算。復活を感じさせる近況だし、単騎マイペースの逃げなら可能性ある。

 メモリーコウは前走東京シンデレラマイル2着と、転入初戦を好内容で発進した。1700~1800mで4勝、重賞勝ちはないが、牝馬ダートグレード競走では掲示板を外したことがない。このレースは一昨年3着。環境が変わって変わり身あれば。

 サルサレイアは牝馬ダートグレード競走は過去5戦10・3・6・5・5着。1800mはベストだが、スピード面で少し足りない。このレースは昨年6着。

 マルカンセンサーはこのレース19年2着、21年4着と好成績を残している。19年はイン強襲の好騎乗、21年はジワジワと伸びて最後3着にクビ差まで迫った。一線級相手では前半のスピード面で厳しいが、終いは渋太く、善戦期待。

 アルコレーヌはJRA【3-2-2-6】で3勝クラス入着級。実績的にはひと息だが、良血の成長力、鞍上注目の手はある。右回り1800mは得意の条件で、緒戦から期待も。。

【解説者の予想】

 テオレーマは昨年4月からダートグレード競走の牝馬路線に参戦し1・6・2・1着。若干距離も短く、不向きと思われた金沢の小回り1500mでも、スタイルを崩さず差し切りレコード勝ちを収めたJBCレディスクラシックは新女王にふさわしい勝利だった。大井1800mはレディスプレリュード2着以来の2度目になるし、脚質的に大外枠も不安ない。
 逆にJBCレディスクラシックでは距離短縮が影響したか本来の力を出し切れなかった感が強いレーヌブランシュ。やはりベストはレディスプレリュードでテオレーマに快勝、昨年のこのレースではマルシュロレーヌと0.1差2着の大井1800mで、巻き返しは必至だ。
 ブランクチェックは5歳ながら1年に渡る長期休養もあったためまだキャリア8戦。大敗したのはその休養明けだった前々走だけで、2戦目で一変した前走は3勝クラスで楽勝。3歳時にレパードステークス3着の実績、順調に使えるようなら今後が楽しみ。
 ショウナンナデシコはオープン昇格後も骨っぽい牡馬相手に1・2着と充実ぶりが目立つ。この実績なら重賞級で見劣りはまったくしないし、血統背景から地方の馬場も不安ない。クイーン賞を勝ってここは重賞連覇を狙うダイアナブライト、昨年同様に東京シンデレラマイルを快勝して臨むダノンレジーナがJRA勢を迎え撃つ。ともにこの相手でも上位争い可能な力関係だ。リネンファッションは不良馬場、ハイペースの2番手を追走したにせよ負けすぎの感もあるクイーン賞の評価が難しいが、2000mまで克服しており距離は問題なく、重賞2・2・3着と好相性の武豊騎手で見直しは当然。

 ◎(12)テオレーマ
 ○(6)レーヌブランシュ
 ▲(7)ブランクチェック
 △(5)ショウナンナデシコ
 △(3)ダイアナブライト
 △(11)リネンファッション
 △(8)ダノンレジーナ



※投票の際は、締切間際を避け時間の余裕を持ってご利用ください。


馬単 12→6 6→12 12→7 7→12 12→5 5→12 6→7 7→6 12→3 12→11