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■2022年6月29日
帝王賞(大井)
上半期を締めくくるテーオーケインズ
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】

 昨年の勝ち馬テーオーケインズ。直線でイン強襲、瞬発力で3馬身突き抜けた。昨年はアンタレスステークス1着から臨んだが、今年はサウジアラビア遠征から戻り平安ステークスから。59キロを背負い上がり35秒9なら、海外遠征帰りも全く影響ない。史上初の連覇を狙う。

 オメガパフュームは2019年の勝ち馬。大井2000mのG1・Jpn1は【5-2-0-1】とひじょうに得意な条件。5着だった昨年の帝王賞は、先行馬ペースと高速馬場が響いた。内側半周とスタンド前全面の砂を入れ替えた今開催の大井は、この馬向きの馬場。

 チュウワウィザードは国内G1・Jpn1を4勝、ドバイワールドカップ3着などダートNo.1と言えるが、なぜか大井2000mは4戦して2・3・3・6着と勝てず、しかも対オメガパフューム戦はすべて完敗。相性が悪いとしか言いようがない。どう流れにのるか、鞍上の川田騎手に期待。

 クリンチャーは外々を自ら動いた昨年の3着馬。続く東京大賞典2着も早め先頭の正攻法。元々右回りは得意で、大井コースの適性も高い。8歳でも衰えは見られないし、足りないのは最後のあとひと押し。鞍上森泰斗騎手の手綱さばきに期待したい。

 オーヴェルニュは昨年の7着馬。勝ち馬とほぼ同位置から伸びを欠いた。砂を被るのを嫌がるし、キツめのコーナーもあまり上手とは言えない。ベテルギウスステークスではテーオーケインズを破っているだけに力はある。再度福永騎手なら上積み期待。

 メイショウハリオは昨秋みやこステークス、今春マーチステークスと重賞2勝。初の大井コース、初ナイター、初距離でも勢いと中距離適性に注目できる。後方、中団からの末脚は力強く、南関東向きのパイロ産駒。

 スワーヴアラミスはマーチステークス、エルムステークス、東海ステークスと重賞3勝。チャンピオンズカップや平安ステークスを見ても、テーオーケインズら上位勢とは同斤でまだ力差はあるが、前走ひと叩きされた上積みは見込める。

【地方所属馬の評価】
 ノンコノユメは帝王賞4戦2・3・5・2着。昨年2着は大外一気の上がり36秒9と勝ち馬に次ぐタイム。衰えを感じさせないミラクルな10歳馬。今年も混戦で浮上の可能性十分。

 ネオブレイブはJRA在籍時1600~2100mで4勝、しかし大井転入後【0-0-0-4】と下降線は否めない。A2クラスだけに期待薄だ。

【解説者の予想】 

◎8テーオーケインズ
○2オメガパフューム
▲6チュウワウィザード
△7クリンチャー
△9メイショウハリオ
△5オーヴェルニュ

 JRA勢は中距離の主力級が揃い、上半期の総決算として申し分ない顔ぶれとなった。
 中心はこのレース連覇を狙うテーオーケインズ。昨年12月にチャンピオンズカップに勝ち、今年2月にはサウジアラビアへ遠征。帰国後は放牧調整されて臨んだ前走の平安Sは海外帰りと59キロに不安あったが、結果好位から上がり最速で抜け出し快勝。その反動が気になるが、追い切りタイムは順調そのもの。帝王賞2勝馬は何頭かいるが、連覇達成なら史上初の偉業となる。
 オメガパフュームは昨年の東京大賞典4連覇後に種牡馬転身の予定が一転現役続行。前走アンタレスSは59キロも地力の違いをまざまざ見せ付ける差し切り勝ちで不安を払拭。通算【5-3-0-1】の大井2000mで、19年以来の帝王賞制覇も。
 チュウワウィザードはドバイワールドC3着から今回が帰国緒戦。実績、能力は遜色はないものの、大井2000mでは【0-1-2-1】と勝ち星がない。また着外1回が同様のローテで臨んだ昨年のこのレースという点も気になるところだ。
 クリンチャーは昨年以降、地方競馬で1・1・3・2・1着と複勝圏を外していない。地方の馬場、コース形態がベストなのは間違いない。昨年の東京大賞典からこのメンバーでも見劣りはしないし、8歳でも前走から衰えは感じない。
 メイショウハリオは初物づくしだが、パイロ産駒というのは大きな魅力で、素質開花の可能性も。オーヴェルニュはベテルギウスSでテーオーケインズを破った実績あるし、時計の速い軽い馬場向きだが、砂を被らずスムーズに回れれば。



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馬単 8→2 8→6 8→7 8→9 8→5