おすすめ注目レース
■2022年9月28日
日本テレビ盃(船橋)
成長見せるペイシャエス
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】

ペイシャエスはユニコーンS1着、ジャパンダートダービー2着とも厳しい位置から馬群を割って鋭く伸びた。実戦向きの闘志が印象的。本質パワー型。父エスポワールシチーは船橋かしわ記念3勝。

 ノットゥルノはジャパンダートダービー勝ち馬。2分4秒6は過去10年で第2位のタイム。それも終始外々を正攻法だから価値がある。中~長距離王道を進む血統。古馬を破り一気に頂点へ昇る可能性。

 クラウンプライドは新馬→特別、ダート1800m2連勝。ドバイ→アメリカ遠征帰りで気配待ちだが、素質と中距離適性は胸が張れる。鞍上福永祐一騎手は18年ケイティブレイブで制覇。未知の魅力。

 フルデプスリーダーはゴール際力でねじ伏せてマリーンS、エルムSを2連勝。ウェルドーンを物差しにすればダートグレード競走GII相当の力が推定できる。混戦向きの末脚。地方初遠征でも昇る勢い。

【地方所属馬の評価】

 サルサディオーネはハイラップの逃げで二の脚を伸ばした昨年の勝ち馬。左回りで主導権を握れば一種ミラクルな強さがある。理想的な臨戦態勢。今年も単騎マイペースが期待できるメンバー構成で連覇の期待も。

 ギガキングは1700m~2000mで重賞3勝。前走盛岡マーキュリーC5着ならダートグレード競走にもメドが立った。息の長い末脚と勝負強さあるし、【5-0-1-0】の船橋コースは完全燃焼の舞台。

 ミューチャリーはダイオライト記念3着、大井記念15着の後夏場は休養。昨年は地方所属馬として初の金沢・JBCクラシック制覇。このレースも一昨年4着だから相性は悪くない。順調に秋のスタートを切りたい。

 フィールドセンスは前走楽勝態勢のスマイルウィを大外一気に交わした。地方転入がずばり当たった印象だ。JRA在籍時1800mで3勝の実績。元々レース巧者だけに、態勢さえ整えば。

 マンガンは東京湾C制覇を含む船橋【3-1-0-0】。前々走の東京記念トライアルを上がり35秒6で完勝からは心身両面、いいリズムが戻っている。さらに中間転厩。ここで今後にメドつけたい。

 ジュランビルはJRAでの良績は大半が短距離~マイル。前2走からは地方競馬のダート適性も微妙だ。厳しい展開では末脚不安。

 マイネルヘリテージは金沢移籍で開花した3歳馬だが、前走からは全国レベルには遠い。ここも経験を積むレース。

 メスキータは前走浦和のテレ玉杯オーバルスプリントで殿り負け。ひとつでも上の着順を目指したい。

 クレールアドレは昨夏浦和の小久保厩舎からデビュー、新馬勝ちを飾ったが笠松移籍。ただその後大きな成長がみられない。

 グレートコマンダーは今年ダートグレード競走【0-0-0-8】。前走地元B級も追走で競馬が終わった。力不足。

【解説者の予想】

古馬王道戦線も、ここからいよいよ秋シーズンの幕が開ける。
 今年はJRA出走枠4頭中3頭が3歳馬。内訳もジャパンダートダービー1・2着馬とUAEダービー勝ち馬で量、質いずれも厚い。ジャパンダートダービー2着ペイシャエスはややムラな成績ながら、前走は前残りの馬場をそつなく乗ってしぶとく勝ち馬に迫った。前々走ユニコーンS、良馬場での1分35秒2は後にJpn1を制したサンライズノヴァ、ゴールドドリームをしのぐ快時計で能力水準は満たしている。今回53キロもいかにも魅力。
 昨年覇者サルサディオーネはJBC見据えての盛岡試走を快勝。8歳の今年もさきたま杯で牡馬一蹴と衰えは感じず、左回り1800mは歓迎。強力な同型も不在で、持ち味の肉を切らせて骨を断つ逃げがかないそうだ。
 ジャパンダートダービー勝ち馬ノットゥルノは当時水が浮く不良馬場をうまくこなした印象も強いが、ダート通算【3-2-0-0】と底らしい底はみせておらず、同年ジャパンダートダービー覇者は19年クリソベリルが勝利している。Jpn1勝ちの2キロ増を年齢のアローワンス3キロで相殺できるこのレースはいかにも相性がよく、中京芝6着以来の左回りさえこなせば好レースか。
 UAEダービー馬クラウンプライドは祖母が出川龍厩舎所属で阪神桜花賞出走、母が川島正一厩舎所属で8勝の当地ゆかりの血統。前走ケンタッキーダービー13着のダメージがどうかも、デビュー2連勝の1800m戻りも悪くはなく、直前繰り上がりの強運も味方につけそう。国内ダートでの走りは2月ヒヤシンスS6着以来となるが、当時はスタート直後に騎手が立ち上がって最後方からになるほどの不利もありUAEダービーを大駆けと認識するのは危険もあるか。
 ギガキングは昨秋ダービーGPからの3連勝が圧巻で前走は得意の盛岡とはいえ再度高速に戻ったコースセッティングが裏目。地元でのパワー勝負ならポテンシャルは通用の素地は感じる。
 JRA5歳フルデプスリーダーは目下の連勝がいずれも不振をかこっていた昨年の関東オークス馬ウェルドーン相手。今回王道路線へと一気の相手強化がどう出るかだろう。
 21年金沢JBCを制したミューチャリーは2020年4着以来2度目の日本テレビ盃出走。前走大井記念15着は自己最少体重での出走となった影響が大きかったか。4カ月の休養を経て輸送もない地元戦。まず馬体をふっくらみせてくれば巻き返せる力量馬だ。意外にも地元船橋の重賞は4・6・3着と勝ち切れない。終い伸びてくるだけに、連下注。

◎(12)ペイシャエス
○(7)サルサディオーネ
▲(3)ノットゥルノ
△(6)クラウンプライド
△(10)ギガキング
△(1)フルデプスリーダー
△(8)ミューチャリー



※投票の際は、締切間際を避け時間の余裕を持ってご利用ください。


馬単 12→7 7→12 12→3 3→12 12→6 6→12 7→3 3→7 12→10 12→1