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■2022年12月29日
第68回 東京大賞典(GI)(大井)
ダート競馬の総決算!制するのは春の帝王メイショウハリオ
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

【中央所属馬の評価】

 メイショウハリオは帝王賞の勝ち馬。テーオーケインズ、オメガパフューム、チュウワウィザードを完璧に差し切った。前走JBCクラシックは、スタートもひと息だったが、右回り【6-2-1-4】に対し【1-0-1-3】の左回りが敗因か。ひと叩きされて状態はアップしているし、決め手勝負になれば春の再現も。

 サンライズホープはシリウスS、みやこSと1800~1900mの重賞2勝。前走のチャンピオンズCでも上がり第2位の36秒7で、後方から大外を豪快に伸びてきたが、最初の位置取りが悪かった。スタートを決めて中団より前でレースできれば。

 ノットゥルノはジャパンダートダービーの勝ち馬。速い流れを完璧に乗って好位差しを決めた。日本テレビ盃7着(1.6差)、チャンピオンズC8着(0.7差)と古馬相手2戦はもう一歩だが、クラウンプライド、ペイシャエス、ハピなどこの世代はレベルが高い。東京大賞典5勝の武豊騎手がどう乗るか。

 ショウナンナデシコは正攻法でソリストサンダーやテイエムサウスダンらを下したかしわ記念からも能力通用は証明済み。春先の時計が掛かった船橋で勝ったようにパワー型で、大井2000mも悪くないはず。秋3戦3着続きだが、ハンデ戦の前走以外はそれほど負けてはいない。ただいい時の終い伸びてくる感じがないのは心配だ。今回初コンビがどう出るか。

 ウシュバテソーロはダート路線に参入後1・3・1・1着。すべてのレースで上がり最速をマークし、オルフェーヴル産駒らしい終いの爆発力がある。大井適性しだいでは一気に頂点の可能性もある。

 レッドガランはダート2度目でどう変わり身みせてくるかだ。前走のチャンピオンズCは初ダートで行き脚つかず後方からとなったが、上がり36秒9ならこなす感触もある。芝2000mの中山金杯、新潟大賞典を勝っている素質馬。好スタートを決めて好位置でレースすることが出来れば。

【地方所属馬の評価】

 カジノフォンテンは一昨年クビ差の2着。明けて川崎記念、かしわ記念とJpnI連勝で一躍地方競馬のトップホースとなったが、帝王賞10着以降精彩を欠く。前走の勝島王冠では道中折り合って善戦と復活気配も感じられた。鞍上2戦目の御神本騎手に復活の手綱が託された。

 ライトウォーリアはJRAオープンから転入し、緒戦11着の後大変身の重賞連勝。前走勝島王冠で待機策からひとまくりしたレースで進境みせた。相手はさらに強化したが、鞍上矢野騎手がどう乗るか、注目したい。

 ラッキードリームは21年のホッカイドウ競馬三冠馬で、2歳時にはJBC2歳優駿に勝っている。南関東移籍後はオープンで2勝したのみだが、今夏兵庫に移籍後本格化し3連勝。前走園田金盃で下したジンギを基準にすれば、善戦の可能性は十分ある。中距離向きパワー型で、大井は初コースだが右回りは合う。大外だが一発の期待。

 リンゾウチャネルは19年のホッカイドウ競馬三冠馬で、最初の南関東移籍後は善戦するもオープンで1勝のみ。ホッカイドウ競馬へ1度戻った後、再び大井に転入。武蔵野オープンに勝ち、サンタアニタT3着、勝島王冠2着。相手強化で厳しいレースになりそうだが、自在性あり上手く立ち回れば。

 ミヤギザオウは今年の羽田盃馬。期待された東京ダービーは飛節の挫傷で除外となり、5か月の休養に。復帰初戦の3歳オープンを2着し、初の古馬相手となった前走の勝島王冠は出遅れと落鉄がたたり9着。意外性があり3歳の成長度を考慮すれば、一発の期待、とまではいかなくとも、掲示板の一角ぐらいは期待できる馬。

 アトミックフォースはJRAから転入後、緒戦4着の後目下5連勝中。20年新潟大賞典2着など芝で活躍しただけあって、地方移籍後も芝のせきれい賞、OROカップに勝つなど二刀流として再び旬を迎えた印象がある。ただし右回りは【0-2-0-7】とあまり得意ではない。オープンならともかく、この相手ではどうか。

 ゴールドホイヤーは南関東で重賞3勝、2000mも守備範囲だが、復帰2戦内容が良くない。今回ダートグレード競走初挑戦。正直大きな期待はできない。

 ドスハーツはJRAで1800~1900mを4勝しているが、条件戦での成績。ここ2戦連続2着と上向いてきてはいるが、転入後未勝利では強気なことは言えない。

【解説者の予想】

◎5メイショウハリオ
○9カジノフォンテン
▲10サンライズホープ
△2ノットゥルノ
△8ショウナンナデシコ
△3ライトウォーリア
△6ウシュバテソーロ

 このレース5連覇を目指し今年も現役続行したオメガパフュームが、大目標を前についに引退…。今年はどの馬が勝っても東京大賞典は初勝利となる。
 メイショウハリオは9頭立ての少頭数ながらテーオーケインズ、オメガパフューム、チュウワウィザードが出走した今春の帝王賞でJpnI勝ち。先行争いの直後に位置どり、直線外めに持ち出すと、内から伸びたチュウワウィザードとクビ差の接戦を制した。前走JBCクラシックは決め手を欠き5着だったが、休み明けに加えて左回りでは持ち味が生かせない印象。今回叩き2戦目、右回りの2000mでいよいよ本領発揮とみた。
 「地方の雄」カジノフォンテンは前走の勝島王冠で御神本騎手が初騎乗で3着。JpnI2勝当時と比べるとまだ物足りなさもあるが、ひとまず好発進はみせた。人馬とも2戦目で呼吸もさらに合ってくるはず。
 サンライズホープはチャンピオンズカップで後方から脚を伸ばして入着までもう一歩の6着。その前のみやこS勝ちを含めて状態のよさを感じさせる。
 ノットゥルノは古馬相手の日本テレビ盃7着、チャンピオンズC8着と結果が出ていないが、チャンピオンズCは0.7差で大きく離されたわけでもなく、一応のメドは付いた感じ。左回りは芝も含め入着なしの【0-0-0-3】も敗因か。右回りダートは【3-2-0-0】だし、ジャパンダートダービーに勝った時の2着馬ペイシャエスは名古屋グランプリ勝ちと強い3歳世代JpnI馬として、ここは結果を出したいところだろう。
 ショウナンナデシコは快進撃の春とは一変、秋3戦は3・3・3着。特にクイーン賞は押して先頭に立ったテリオスベルを追走していったが、直線を待たずに失速し大差を付けられた点は気がかり。今回横山武史騎手で変われば。
 ライトウォーリアは勝島王冠を勝って重賞連覇。地方転入で息を吹き返したどころか、JRA時以上の充実を感じる。この相手でも自分の競馬ができれば脈はありそう。
 ダート転向後1・3・1・1着、前走重賞で好走しているヒストリーメイカーを下したウシュバテソーロも地力アップは確か。2頭とも500キロを超える馬体から地方適性も問題なさそうで、一発警戒。



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馬単 5→9 9→5 5→10 10→5 5→2 2→5 5→8 5→3 5→6