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石川 慎将 騎手(佐賀)

2023年03月03日

石川慎将騎手は、2010年4月に初騎乗初勝利でデビュー。それから12年10カ月となる2月4日に地方競馬通算1000勝を達成しました(8414戦目)。 その直前の2月2日には白鷺賞(姫路)で他場重賞初勝利。1000勝達成や白鷺賞の勝利、今後の目標について話をうかがいました。(インタビューは2月11日)。

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2月4日に1000勝達成されましたが、その時のお気持ちというのは。

1000勝、1000勝と言われながらリズムが壊れたのですが、いずれは勝つんで、1000勝を意識したこともなかったし、リーチ(999勝)も重賞でかけらました。(1000勝達成は)たまたま乗り替りだったのですが、いつも世話になっているオーナーの馬で達成できてよかったです。

以前(15年2月)のインタビューでは100勝・200勝の時は意識してなかったと言われましたが、1000勝はどうですか。

やっぱり特別なものは多分あったと思います。その日のうちに1001勝もいっちゃったんで、「あ、やっぱりそういうときってパパッと勝つな」というのがあったし。その時は「1000勝したんだ」という日だったんですけど、あとは徐々にまた勝てることを意識しつつ、すぐ切り替えられました。

999勝は遠征(姫路・白鷺賞、ヒストリーメイカー)でのものでした。

あのレースは自分が何勝目とかは関係なしに、自分の中で力が入っていたし、何日も前からジンギのレースを見て、どうやって行くかなというのを考えていました。ただ、ゲートに入ってから、考えていたのはもう一旦全部捨ててレースに行ったので。まぁあんまり考えすぎないで感覚で乗った方が、自分にはあってるのかな?とは思います。

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ジンギとの接戦を制したヒストリーメイカー(5番、黄色帽)<写真:兵庫県競馬組合>

ジンギをマークして早めに行って、というのはレースの流れの中でしょうか?

そうですね。考えていたプランは消し去ったので、もう全部何のプランもなく、なるようになれと。ただジンギを見ながらレースをしたいな、というだけを考えていたので。(田中)学さんも僕がずっと後ろにいて意識はあったと思うので、どこかで1回前に出る形の方がいいかな、と。

最後は迫られてきましたが、手応えはどうだったですか?

もうあそこまで馬が抜け出しちゃって、ちょっと遊ぶ感じもあって、どれか1頭馬の視界に入ってくれた方がまだ行ってくれるなというのはあって、ジンギが見えてからはグッとまたもう一段階ハミ取ってくれたんで、直線はもう自信もって、交わされないだろうなと思ってました。

18年以降は佐賀リーディング5位以内で安定していますが、そこはどう思われますか?

やっぱり1番になりたいですよね。競馬は2位もドベも一緒なんで、1位しかないですよね。2位だった3位だったとか、もう関係ないですよね。

昨年はリーディング2位で、1位の山口勲騎手とは17勝差でした。

まだやっぱり手は全然届かないし、背中がやっと見えたぐらいなので。また今年、全然背中も見えないくらい突き放されるかもしれないし。ただただ、自分はもうずっと何年間もあの人の背中ばっかり追いかけて。ただそれだけです。

初の年間100勝を達成した20年はミスカゴシマが3歳の年で多数の重賞を勝たれました。

それは多分かなり大きいと思いますし、やっぱりそういう強い馬に乗ってタイトルを獲るというのは自信にもなるし。乗り方も変わってくるし。ああいう馬がいてくれることでモチベーションもまた違いますし。

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吉野ヶ里記念連覇のミスカゴシマ(2021.7.25)<写真:佐賀県競馬組合>

石川騎手が重賞を勝った時にウイニングランをされていました。

やっぱりその馬を応援してくれているお客さんもいるし、ミスカゴシマはここの生え抜きで好きなお客さんも一杯いますし、他の馬を応援しに来てくれるお客さんもいるし、当然他の重賞でもそういうのはあると思うし。やっぱり声援というのは、僕らお客さんがいると「あぁ今日(お客さんが)多いな」という感覚で乗れるんで、その人たちのためにもそういうファンサービスというか、自分たちもめちゃめちゃ気持ちいいんで、あれは。みんなにもやってもらいたいなとは思いますけど。

では次に重賞を勝たれたときには。

そういうチャンスがあるときには、はい。

イチノコマチについてですが、九州ジュニアチャンピオン(飛田愛斗騎手が騎乗)以降は勝ち星がありません。この馬のいいところや、ここが改善されればというところがあれば教えてください。

いつもいいレースしてくれて、自分の中では申し分のない競馬ではあるんですけど、やっぱり(近走は)1着獲れてないので、どうにかして1着獲りたいなという中で乗って、前走(花吹雪賞2着)も強かったし、いい形でレースを運べてたと思ったんですけど。絶対、能力の無い馬じゃないし、勝てる力はあるので、このままシルバーコレクターで終わらせるのはもったいないし。あとはもう、自分が考えて乗れば勝たせてやれるのではと思いますね。

昨年2月に真島正徳先生の初勝利に騎乗されていました。真島正徳、鮫島克也調教師は一昨年まで同じジョッキーでしたが、調教師になられて印象が変わったところはありますか?

今まで一緒に乗っていて、正さんも、克也さんも、(山口)勲さんも、3人はもうずっと僕の教科書でずっとやってきて、その人たちのいい所を勉強しようと思ってやってきたので、現役の時もレースでどうやって乗ったらいいのかを相談もしたし。その二人が先生になると、もう一段階聞くこともあるし、「こうやって乗ってくれ」ってオーダーに関して、すごい勉強にもなるし。ただ、緊張はしますよ。あの二人の先生の馬に乗るっていうのは。やっぱりついこないだまで乗ってた人というのは、レースを見る力というのがあるんで。それを上手く引き出したいというのはあるし、あの二人に認めてもらいたいというのもかなりあるし。全然意識は違いますね。

13年の門別での期間限定騎乗から10年、また他の場所で乗りたいという想いはありますか?

いろんな競馬場で乗るという想いはずっと常にあるし、あそこ(門別)で滞在した2カ月間というのは、すごい勉強になったし、またそういう機会があるなら行ってみたいです。

ヒストリーメイカーは4月以降他場の重賞を狙っていくそうですが。

それで行かせてもらえるのなら行きたいし、あれぐらい強い馬だったら行ってみた方が勉強にはなるし。

白鷺賞が他場の重賞初勝利でしたが、期間限定騎乗の門別以外では他場での勝利自体が初勝利でした。

そうですね。ミスカゴシマでも金沢2着だったし。うーんなんかもう2着が多いですよね。本当に。だから勝ったのはすごい嬉しかったですね。もともと自分も中学校卒業して園田に居たし、子供の頃から厩務員して姫路に連れて行ってレースしていたので、あそこで勝つというのは思い入れが全然違いました。

今後の目標となるとリーディング1位ですか?

それは当然目標だし、勲さんが現役のうちにいっぱい吸収したいものがありますし、あの人に数字でも腕でもまだ追いつけないし。だからとりあえず数字で追い越せるように頑張りたいし、ずっとそれを目標にしていたので。

最後にオッズパーク会員の方にメッセージをお願いします。

佐賀競馬も少しずつ若手も増えて、レース展開も変わってすごい面白くなってきたんで、自分たちの応援するジョッキーと応援する馬を見つけてもらって、楽しんでもらいたいと思っているので、これからもまたよろしくお願いします。

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※インタビュー / 上妻輝行

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