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■2024年6月13日
第30回 トリトン争覇(SP2) オープンサラ系3歳以上 別定(名古屋)
連覇へ視界良好だ ブリーザフレスカ
"全国公営競馬専門紙協会 競馬エース 尾原友和"

 2日目のメインはシリーズのメインでもある3歳以上のオープンで行われる第30回トリトン争覇。実績馬あり好調馬ありで馬券圏内(3着以内)という観点からするとほぼ全馬に可能性がある難解な一戦だ。ただし、勝ち負けという観点からすると、ブリーザフレスカトランスナショナルインペリシャブルの3頭に絞れそう。中でも1頭挙げるならやはりブリーザフレスカだろう。前走の名古屋グランプリはダートグレートの高速決着に成す術がなかったが、地元馬同士でベストの1700mならやはりこの馬だ。追い切りの動きからはまだまだ良化の余地を残す段階だが、これからの時季が稼働期だし、少なくとも後退要素はないはず。内の出方を見ながら運べるいい枠を引いたし、取りこぼしの可能性は少ないとみる。一方でトランスナショナルは金沢在籍時に笠松オータムカップ勝ちがあるし、インペリシャブルは南関東在籍時に東海桜花賞勝ちがある。対ブリーザフレスカという点では機動力があるのは強みで、一歩前で運んで相手が来るぶんだけ伸びればあるいは逆転の目も。まあ、そこまで手を広げるといわゆる“トリガミ”になる恐れがあるので本命馬の1着流しとしたが、結果や如何に。その他の馬で気になるのはナムラマホーホ。昨年後半は出走すらなく、再始動が4月までズレ込んだ経緯があるが、月1走とはいえ叩き3走目のローテ。重賞5勝を誇る実力馬だけにそろそろ変わり身を示していい頃合いだ。望月騎手は新人らしからぬ冷静な騎乗で勝ち星を重ねている。こういったチャンスをモノにすることができれば本物だが…。もう1頭、展開面を考慮するとロードランヴェルセにも一票投じたい。逃げるインペリシャブルの番手で上手に立ち回ればだが、こちらは淡い期待で。

◎(12)ブリーザフレスカ…昨年のこのレースで重賞初制覇。勢いに任せて秋桜賞、ゴールド争覇と立て続けにモノにして一気に名古屋の頂点へ。その後は5、2、2、8着と勝てずにいるが、そのうち3走は守備範囲外の2100m(2回)、ダートグレードと敗因は明白だ。3走前の名古屋記念2着は相手にいつになく強い競馬をされただけのこと。地元馬同士、ベストの1700mが舞台なら譲れぬ心境だろう。ただし、不安点を挙げるならば、絶好調時の気配には及ばぬこと。それでも主役の座は揺るぎない。

○(11)トランスナショナル…中央オープンから金沢へ転じて、彼の地でA1勝ち、笠松へ遠征してオータムカップも勝っている。名古屋への転入初戦は幾らか余裕残りの馬体のぶん不発に終わったが、体が引き締まった前走のぎふ長良川オープンでは3角手前で先頭を奪い、そのまま一気に7馬身差抜け出す圧勝劇。高らかに復活を宣言した。丸野騎手が他馬を選択したため、金沢在籍時に主戦を務めていた松戸騎手が手綱を取るが、外めのいい枠を引けたし、存分に力を発揮してくれることだろう。

▲(8)インペリシャブル…南関東デビューで3歳時に黒潮盃勝ち。古馬になってからも兵庫ウインターカップ、東海桜花賞と連破して実績は十分だ。4月に転入後は3戦2勝で、唯一の敗戦(4着)も逃げ馬、内を回った馬が好走する馬場状況下で立ち遅れて外を追い上げる形と敗因は明白。鼻出血の再検査明けでも攻め馬の動きから能力発揮に支障はない。特に強調できるのは展開面で、典型的な逃げ馬不在で持ち前の機動力が生きそうな構成となった。ブリーザフレスカの追撃が遅れれば押し切りまで?

△(2)ナムラマホーホ…東海菊花賞など重賞5勝の実績はここでも上位の存在だが、昨年8月以降は順調さを欠いて3戦のみ。ただ、焦らずじっくり調整したことで、今年4月に戦列復帰後は月1走のローテで使えているのは何より。このレースに照準を定めて現状で可能な限りの調整は施された。主戦の岡部騎手が他馬を選択したため、新人・望月騎手に託されたが、若者らしい思い切った騎乗で持ち味を存分に発揮してほしいものだ。それができる肝は据わっており、チャンスをモノにできるか注目だ。

×(1)メルト…昨年の名古屋記念で5番人気1着の大駆け。それ以後は鳴りを潜めていたが、今年2月の梅見月杯で8番人気1着と再び大仕事をやってのけた。直近5走は入着1回と振るわないが、ダートグレード3回、地方全国交流2回ではそれも仕方ないだろう。それでも随所に脚は魅せたし悲観するような内容ではない。地元馬同士なら好勝負と言いたいところだが、1700mは1ハロン長い気が。そのあたりは鞍上がいかにごまかして末脚の良さを引き出すかにかかっている。やはり警戒は怠れない。

×(9)ロードランヴェルセ…昨年8月に若干手薄なオープンを勝ってはいるが、近走の内容からもA2組では強いレースができても、オープンや重賞になると借りてきた猫のようになる印象。ただ、ここは適正距離だし、展開的にも逃げるであろうインペリシャブルの番手にすんなり収まることができれば流れ込みの目も出てくる。力的には上位勢とは差を感じるだけに、あくまでも有力処の失策待ちという狙いになるか。



※投票の際は、締切間際を避け時間の余裕を持ってご利用ください。


馬単 12→11 12→8 12→2 12→1 12→9
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