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高橋 梨香選手

2017年07月10日

106期の高橋梨香(たかはしりか)選手(埼玉県)は、5月14日に悲願の初優勝を果たしました。これまでの道のり、そして喜びの言葉を伺いました。

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赤見:高橋選手は実業団でトライアスロンの選手として活躍していたそうですね。

高橋:3歳から高校までは水泳一筋だったんですけど、水泳の記録がこれ以上伸びないな、という風に悩んでいて。大学に入って、水泳を活かせることないかなと考えていた時、たまたまトライアスロンの入部のチラシをもらって、やってみようかなって軽い気持ちで始めたんです。トライアスロンは水泳ができると有利な部分があって、最初の頃は成績もよかったんですけど、だんだん周りに抜かされていって。それで火が着いて、最後のインカレで優勝したいっていう目標を掲げて練習に励んで、結局優勝はできなかったんですけど、2位を獲ることができました。それがきっかけで実業団に声をかけていただいて、選手として会社に就職したんです。

赤見:競輪との出会いというのは?

高橋:競輪という言葉は知っていましたけど、見に行ったことはなくて、詳しくは知らなかったんです。会社員時代、トライアスロン部を辞めて一般のOLとして働いていたんですけど。なんていうか...、実業団は結果を求められる世界なので、オリンピックは目指していたんですけど、日本選手権でたまたまいい成績を獲ってしまって、もういっかなみたいな、ちょっと燃え尽きたみたいな気持ちがあって辞めちゃったんです。その後にたまたまネットニュースで、女子競輪復活っていうニュースを見て興味を持って。トライアスロンを中途半端に辞めてしまったっていう想いがあったので、もう一度がんばってみたいと思ったんです。

赤見:競輪学校は女子3期生である106期での入学となりました。

高橋:実は1期生の時に試験を受けてるんですけど、2次試験の時にインフルエンザになってしまって行けなくて。2期生も受けようと思ったんですけど、親に相談して、「受験しようと思うんだけど」って言ったら反対されてしまって。それで見送ったんです。でも、3期生の時にやっぱり諦められないからって親を説得して、それで今に至るという感じです。

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赤見:相当な紆余曲折があったんですね。

高橋:そうですね。すんなりとはいかなかったです。親に相談した時にはもう30歳を過ぎていたので、いまさら会社を辞めてまでっていう気持ちだったと思うんです。ケガもある世界ですし。でも、最終的には「自分のやりたいことをがんばってみれば」って言ってくれて。

赤見:学校での1年間はいかがでしたか?同期にはかなり若い方も多かったと思いますが。

高橋:最初は時間管理されて大変でしたけど、食事も全部用意してもらえるし、練習場も近いし、仲間がずっといたので、苦しいけど楽しかったですね。年齢的には自分が一番上なんですけど、同期には本当に支えられました。年下の子にもいろいろ助けてもらって、遠回りしたけど106期で入れたことはすごく良かったと思いますね。

赤見:そして2014年5月14日、西武園でのデビューとなりました。

高橋:2着2着と来ていたんですけど、最終日に落車で失格になってしまって...。学校時代の競走訓練とは違うなってすごく感じました。そこから本当にいろいろなことがありましたけど。デビュー当時は優勝するって意気込んでデビューして、でもどんどんレースをこなしていくうちに、優勝できるのかな、できたらいいなっていう気持ちになっていました。ただ、練習しないと絶対に強くなれないので、葛藤の中で気持ちを繋いで練習してきたので、初優勝した時にはすごく嬉しかったです。

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赤見:2017年5月14日、デビューから丸3年の日に見事初優勝を果たしましたね。

高橋:いつもは変に動いたり、焦ってしまうこともあったんですけど、いわき平の時はなぜか周りが見えていて、無理に行こうともしなかったし、「ここで脚を溜めていれば大丈夫」って冷静にレースが見れたので、結果に繋がったのかなと思います。ゴールした時は荒牧聖未選手と接戦で、どっちが勝っているかわからなかったんですけど、ゴールした後に山原さくらさんが「おめでとうございます」って言ってくれて、そこで初めて「優勝したんだ」って思いました。

赤見:その時はどんなお気持ちでしたか?

高橋:もう...、信じられない気持ちでした。今までの想いが込み上げてきましたし、周りもすごく喜んでくれて、本当に良かったです。走り続けて来て、諦めずにやって来て良かったです。

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赤見:念願の初優勝を果たしましたが、現在の調子はいかがですか?

高橋:今年になって、自転車を替えたりトレーニング方法を変えたりしたので、それがいい方向に向いているみたいです。体のケアも今まで以上にするようになったし、体調がそこまで崩れることもなくなりました。

赤見:現在37歳ですが、若い選手がたくさん出てきた中で、年齢のことは何か感じますか?

高橋:自分としてはそんなに感じていないですね。若い子とは考え方の違いはあると思うんですけど、自分はコツコツすることしかできないので、特に年下が多いとかは意識していないです。

赤見:ちなみに、初優勝で何かご褒美的なものを買いましたか?

高橋:買ってないですね。貯金が趣味なので(笑)、銀行に入れちゃいました。何事もコツコツ型なので(笑)。

赤見:豪華なご飯に行ったとかもないですか?

高橋:ないです(笑)。わたし、高級魚介類が苦手なんですよ。ウニとか、カキとか。イクラだけは食べられるんですけど、マグロも美味しいと思わないし。

赤見:では、好きな食べ物は?

高橋:お寿司でいえば、美味しいと思うのはイカとか納豆巻きです。安いのが好きなんですよ(笑)。

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赤見:それでは、今後の目標を教えて下さい。

高橋:今年中にまた優勝したいです!1回だとまぐれ的な感じもするので、もう1回早めに優勝したいですね。そのためには毎日の練習が大事なわけですけど、やった分だけ成果がでるので、会社員時代には得られなかったことをたくさん得られていると思います。当時の同僚や上司も応援してくれているので、その人たちのためにもがんばらないとなっていう気持ちです。

赤見:最後にオッズパーク会員の皆さんにメッセージをお願いします。

高橋:プロでやっている以上、3日間車券に貢献するのが一番だと思うので、3日間車券に貢献するために努力しますし、最後まで諦めずに走っている姿を見て欲しいです!

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※インタビュー / 赤見千尋
※写真提供:公益財団法人 JKA

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