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松岡 健介選手

2019年05月31日

長年近畿の自力選手として戦っている松岡健介選手(兵庫87期)。5月に行われた平塚記念で2012年花月園メモリアルGIII以来7年ぶりのGIII優勝に輝きました。平塚記念の振り返りと近況などお話を伺いました。
普段は淡々としている印象ですが、ユーモアを交えてたくさんお話いただきました!

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山口:平塚記念、優勝おめでとうございます!率直なお気持ちはいかがですか?

松岡:ありがとうございます。優勝は、正直に言うと「優勝できちゃった」という感じです。

山口:そうなんですか?決勝のライン構成は南関東勢が多かったですがメンバーご覧になった時はいかがでした?

松岡:投げやりな言い方になりますが、なるようにしかならないと思っていました。それくらい南関東勢5人のラインは強力な布陣だったので。そこに僕が一人で対抗しても、どうにもならないような、最初から厳しい雰囲気はありました。

山口:西ラインの清水裕友選手(山口105期)などもいましたもんね。

松岡:そうですね。準決勝がすごく自分の中で内容が良かったので、決勝で乗れて一安心していました。
今思うと、安心して力が抜けた部分が、良い方向に働いたかもしれませんね。気負わずに、レース中も視野を広く持てたような気がします。
今までだと「どうにかして優勝したい、勝ちたい」と気負っていたんですが、「なるようにしかならないだろう」と(笑)

山口:決勝のレースを振り返ります。松井宏佑選手(神奈川113期)が先行体制に入って、そのあと少しもつれましたね。

松岡:その前に清水くんが打鐘前に動きかなりスピードをあげたので、そのタイミングで松井くんが駆けても絶対に5車は出きれないと思いました。
なのですんなり一本棒の隊列にはならないと踏んで、後はどこがもつれるかを見ていました。
中村浩士さん(千葉79期)が離れているのが見えたので、自分の所におりてこられないように(位置をとられないように)、松岡貴久くん(熊本90期)との車間を詰めたら、中村さんは貴久くんのところにおりたんです。それも大きかったですね。

山口:ご自身も一気に捲りにいきました。タイミングはいかがでしたか?

松岡:清水くんの捲りと、貴久くんのインコース切り込みが見えてすかさず行きました。
コースとしても清水くんと郡司くんの間しかなかったので、みんなが僕の風よけになってくれた感じでした。展開が向きましたね。

山口:表彰式は笑顔が印象的でした!

松岡:一人で寂しかったです(笑)平塚はシャンパンファイトをするんですが、「お願いします!」と言われても、一人で盛り上がるのは結構しんどくて間が持たないから誰か一緒にやって欲しかったです(笑)

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山口:そうでしたか(笑)シャンパンファイト、最後に少し飲んだのも、失礼になるかもしれませんが、かわいらしかったです。

松岡:「よかったら少し飲んでください」って言われて・・・(笑)「車じゃなければどうぞ」って。だからもう少し豪快に飲んだ方が良かったかもしれないですけどね。

山口:そういう経緯があったんですね、貴重なお話です(笑)平塚記念、初日はお誕生日だったんですね。

松岡:そうなんですよ。誕生日で1レース1番車をもらいました。その車番って若手で期待される選手が走るというイメージがあって、お客さんもあると思うんです。
41歳にもなって恥ずかしかったですね。それにプラスして記者さんも「平塚の1レースは、1=3でほとんど決まる」とプレッシャーをかけてきたんです。3番は、自分の前を走ってくれた中井太祐(奈良97期)だったので、重圧がものすごかったです。

山口:バースディ勝利から勢いに乗れましたか?

松岡:気持ちは楽になったんですが、二次予選Aも良いメンバーだったので、気を引き締めていきました。というのも4月の川崎記念でも、二次予選Aで大敗していたので。それもあって、前に前に踏もうと思っていました。

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山口:記念の勝ち上がりが変わりましたが、走っていてどうですか?

松岡:二次予選Aは5着でも準決勝へ上がれますが、メンバーが準決勝より厳しい時が多いです。そうなると5着権利というのをどうしても意識してしまいます。
そうすると車券の対象になっていないので、お客さんにとってはどうなんだろうと思います。Bは2着までなので、車券に絡んでの勝ち上がりですからね。走っている方はもどかしい部分もありますね。

山口:7年ぶりのGIII優勝でしたが、この間はどういう思いで走られていましたか?

松岡:立ち位置として、ベテラン選手と若手選手の中間だったので難しい事が多かったです。年齢的にも、脚質として自力をやったり番手にいったりもあるので。
そうなると「いったい自分はどうしていったらいいのか、どうしていきたいのか」という葛藤がありました。7年前は「与えられた所で頑張る」という感じだったからそこは変化がありましたね。
最近は、自力で成果が出せない中でどうしていこうかなと悩みがありました。自力でまだ頑張るのか、追い込みに変わっていくのか、自分をどっちに持っていくかというのは優勝してからも悩んではいます。

山口:戦法を変える、というのは難しいですね。

松岡:「変えます!」といって変えられるものではないと思うんです。例えば「追い込みになります」と言っても自分が前でやる番組だった場合、先行するチャンスやタイミングがあればきっと先行すると思います。それが勝てる作戦ですから。それをわざわざ捨てるというのもおかしいと思います。
若手選手の番手になった時には、バック回数や自力の決まり手が減っていきますし、そうなると番組としても番手を回ることが増えてくると思います。
そのような自然な流れが良いのかなと。ただ、番手を回った時に援護をしたり勝ちきれるようにはしないといけないと思いますね。

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山口:今の課題は何ですか?

松岡:近畿はたくさん自力の良い選手がいるので、自分が番手の時は他地区の選手に狙われる位置です。まずそれを守らないといけないし、すんなり先行してくれた時は、ちゃんとワンツーやラインで決まるようにするというのも重要です。

山口:全プロ記念の初日も、競りこまれるレースでしたね。

松岡:そうですね。本線の選手が落車になってしまいお客さんには申し訳なく思いますし、結果的に自分は失格になってしまいましたが、レース内容自体は悪くなかったと思っています。

山口:今後の目標は何ですか?

松岡:脚力が上がったから平塚記念を勝てたわけではなく、ただ展開が僕に向いただけだと思います。そういう時に勝てるのは「自分が積み重ねてきたものがあったから」ではないというのを感じました。とにかく現状以下にはならない事ですね。

山口:6月からルールが変わりますが、そのあたりはいかがですか?

松岡:自分が走る前にもレースがあるので、それを見て研究します。走ってみないとなんとも言えない状態です。ルールだけを見ると自力のある選手には厳しい状況になりそうですが、ルールの中でやっていくしかないです。

山口:ありがとうございます。最後にオッズパーク会員の方にメッセージお願いします。

松岡:ひとつひとつのレースを、頑張っていきます。

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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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