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松浦 悠士選手

2021年06月07日

1着から3着までが微差という歴史的大接戦となった第75回日本選手権競輪(GI)の決勝戦。
「ダービーを獲る」ということを今年の目標に掲げ、見事有言実行をしてダービー王に輝いた広島の松浦悠士選手(98期)にお話を伺いました。

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大津:日本選手権競輪優勝おめでとうございます。

松浦:ありがとうございます。

大津:今のお気持ちはいかがですか?

松浦:優勝した直後や、その日の夜は非常に達成感もありましたが、
どんどん気持ちが次に向かっていっているので「ダービー獲った、よっしゃー!」みたいなのは今は残ってないです。

大津:日本選手権が終わってから周りの反応というのはいかがでしたか?

松浦:今まで競輪祭とオールスターを優勝したのですが、その時とはまた違う感じでしたね。
オールスターを獲った後もすぐに他のレースにも行きましたが、ダービーって「ダービー王」ってつくじゃないですか。
新聞記事を見ても必ずダービー王って書かれますし、周りの見る目も今までとは違うなっていうのは感じます。

大津:優勝後にツイッターを更新してらっしゃいましたが、反響も凄かったですね。

松浦:ファンの方からたくさんのコメントをいただきました。 返信は出来ませんでしたが、全てのコメントに目を通させていただきました。

大津:ファンの方からご褒美スイーツの情報も続々と寄せられてましたね。

松浦:次の日の朝に東京駅で4種類くらい購入して帰りました。

大津:携帯電話にも数多くのメールなど届いてたんじゃないですか?

松浦:LINEは多く入ってました。
GIだけじゃなく記念競輪など優勝した際にも送ってくれるのですが、ダービーだったので非常に多かったですね。

大津:ご家族の反応はいかがでしたか?

松浦:いつも優勝した時は凄く喜んでくれるので、いつもの倍くらいは喜んでくれてました。

大津:今年はダービーを獲ると早くから公言されていましたね。

松浦:昨年出来なかったので今年こそは優勝したいというか、優勝するためにやっていきたいという気持ちでレースや練習にのぞんでいました。

大津:ダービーの重みというのはどのように感じていらっしゃいましたか?

松浦:普段はあまり緊張することはないのですが、特にダービーの準決勝はいつもとは違った緊張がありました。
他のGIとは違うダービー特有の空気感もあり、周りの選手もピリピリしている感じもあったので、そういうのを感じ取って自分もピリピリしていた感じもありました。

大津:連日ファンの支持を集めてのレースになっていましたが、その辺りはいかがでしたか?

松浦:正直今回に関しては、そこまで気にする余裕はありませんでした。
人気になっているけど期待に応えられるのかなっていう思いのほうが強かったです。

大津:それは意外でした。

松浦:前検日と初日は凄く感覚が良くて、今回はいけるなって思っていたのですが、一走目を走った時に、調子は悪くないんだけどなんか違うなって感じが自分の中であって。
二走目三走目と走るにつれて、後ろから抜かれてるってのは最後の脚が足りていないということなので絶好調ではないなと感じていました。
ただ、そういうのをしっかりと把握できたからこそ優勝できたような気もします。

大津:決勝戦は清水裕友選手(山口・105期)との連携でレースは前受けからの組み立てになりました。

松浦:最悪な形は避けられたのは良かったです。関東勢が前受けで僕たちが後ろ攻めっていうのが考えうる最悪の展開だったので、平原さん(平原康多選手・埼玉87期)がいれてくれたので少しホッとしました。

大津:勝負所で先ず郡司浩平選手(神奈川・99期)が関東勢にフタをする形になりました。

松浦:なかなか前に来ないと思ってビジョンを確認したら併走をしていたので、どうなるのかなっていう感じて見ていて2コーナーまでに来なかったので、これは裕友が駆けるなって思いました。

大津:最終ホーム辺りでは郡司選手が松浦選手の後ろまで追い上げてきましたね。

松浦:音が聞こえてけっこうなスピードで郡司君が内側に来ているのが分かったので、内側からすくわれないないように内を締めて確認をしたら、郡司君が整っている感覚だったのでヤバいなって感じました。

大津:そこから郡司選手の動きをどのように見ていましたか?

松浦:郡司君のフォームを見ていると、仕掛けられるよという態勢が出来ていたので
2コーナーくらいで来てくれたら止められるんだけどなって思っていたのですが来てくれなくて、こで来なければ2センターから4コーナー勝負だなという感覚でしたね。

大津:そこから最後は歴史的大接戦の勝負になりましたね。

松浦:3コーナーくらいからは後ろを見ずに郡司君の音が聞こえたら自分も踏み込もう思っていました。
この辺りは上手く感覚でいけたのですが、今開催の自分の調子と郡司君の調子を比較したら真っ直ぐ走っていては厳しいと感じていたので少し牽制を入れました。
すると今度は内から慎太郎さん(佐藤慎太郎選手・福島78期)が物凄いスピードで入ってきたのが見えたので、このままでは慎太郎さんに行かれてしまうと上手く肘を引っかけました。
ただ、内を気にし過ぎた分、郡司君に行かれてしまったのではないかと思いました。

大津:今回のダービーは間違いなく語り継がれていくレースになりましたよね。

松浦:そうですね。微差、微差での決着でしたので。

大津:ファンからすると微差というのは、どれくらいの差なんだと思われている方もいると思いますが、何センチっていう差だったんですか。

松浦:タイヤの幅が二センチくらいなので、恐らく一センチもないと思います。

大津:優勝と二着では全く異なりますもんね。

松浦:そうですよね、タイトルもそうですし、賞金面もそうですし全然違ってきますよね。

大津:松浦選手が初めて出場したGIが2016年3月に名古屋で行われた日本選手権競輪でした。あれから5年で自身がダービー王に輝くというのは想像出来ていましたか?

松浦:初めて出た時は全く想像が出来ていませんでした。
どれくらい戦えるんだろうと思って行って全然ダメだったというのははっきりと覚えていて、そこから徐々に目標を上方修正していってという感じでした。
タイトルを意識するようになったのは裕友が出てきてからって感じですよね。

大津:清水選手がダービーを優勝した松浦選手を見て、初めて人が勝利して嬉しいというコメントを出されてましたね。

松浦:今まで嬉しくなかったのかって思いましたけどね(笑)
でも、確かに初めて獲った競輪祭の時とか裕友は凄く悔しそうにしてて、それはとても印象に残ってます。

大津:清水選手の存在というのは改めていかがですか?

松浦:一緒に練習することもあるんですが、そういう時はけっこうお互いにやり合ってるので、本当に刺激し合える良い存在です。

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大津:ダービー終わった直ぐ後に広島競輪場で練習されてましたよね。

松浦:はい、練習には行きました。

大津:全くお休みはしないんですか?

松浦:まぁ少しは休みましたけど、いつもみたいに激しい練習はしませんでした。
少しでも自転車に乗るっていうのは必要なことですし、ダービーを獲って終わりではなくて次は函館記念も控えてましたから。

大津:函館記念を欠場するという選択肢はご自身の中ではなかったのですか?

松浦:施行者の方は僕に走ってほしいと思って呼んでいただいているので、そういう気持ちっていうのは凄く大事にしていたいですし、応援してくださるファンの方も走っている姿を見たいと思うんですよね。
そういう意味では走っていないと見てもらう機会がないじゃないですか。
ファンの方に走っている姿を見せたいという気持ちと、呼んでいただいた以上は関係者の方々の気持ちもあるので、それに応えて結果を出したいという思いが凄く強くあるんです。

大津:今年もここまで数多くの好成績を収められていますが、松浦選手から見て今の松浦悠士は完成形なのか、それともまだまだ発展途上なのか、どのように感じていらっしゃいますか?

松浦:ある程度結果が出ているというのは理想の形ではあるんですが、自分の走りであったり力という面ではまだまだ納得はしていないですね。
これで良いやと思うと、そこで止まってしまうので常に課題をもって日々の練習やレースにのぞんでいます。

大津:5月29日からは地元広島競輪場で全プロ競輪(FII・全日本プロ選手権記念競輪※1)が行われます。

松浦:ダービーや函館記念の時よりも非常に良い感覚がありますし、地元戦なのでとても楽しみです。
負けられないって思いも強いですね。 (※1 5月30日のスーパープロピストレーサー賞を制し、松浦選手が見事優勝されました!)

大津:では、最後にオッズパークの読者の方々へメッセージをお願いします。

松浦:いつも応援ありがとうございます。
自分的には今年良い結果が残せているんですが、これに満足せずにもっともっと良い走りをお見せ出来るように精一杯頑張っていきます。
これからも応援よろしくお願いいたします。

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※インタビュー / 大津尚之(おおつなおゆき)
ソフトな見た目と裏腹にパワフルで安定感のある重低音ボイスが魅力。
実況、ナレーション、インタビュー、俳優など活躍の場は多岐にわたる。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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