GIRL'S KEIRIN×Oddspark Ver.5 ガールズケイリンコレクション松戸ステージ 優勝石井 貴子選手(千葉) インタビュアー:赤見 千尋 |
石井:もう本当に嬉しくて嬉しくて「やったー!」っていう気持ちで自然とガッツポーズをしていたんですけど、後で先輩選手に「ダサかった」って笑われました(笑)。表彰式の後には先輩たちが胴上げをしてくれて、天井にぶつかりそうだったけど(笑)、すごく嬉しかったです。アマチュアの時代から「たかちゃん、たかちゃん」て可愛がっていただいて。女子選手って、練習の時も女子だけで固まる傾向にあるんですけど、わたしは千葉で、胴上げしてもらった選手たちとずっと一緒にやらせていただいているので、育ての親たちなんです。いい親孝行ができたのかなと思うと嬉しいですね。ただ、まだ師匠(篠田宗克選手)には会えていないんですよ(レース終了直後にインタビューしたため)。早く会って、「獲りました!」って言いたいです。
石井:師匠はずっと導いて支えてくれて…。状態が悪い時でも「戦法を変えるな」と言われ続けましたし、わたしの体調面や気持ちの波を理解して、尻を叩く時と励ましてくれる時とがあって。本当に理解してくれるんです。特に今年の春からは不調で、もうどうしようと思った時もあったんですけど。ファンの方もそうですし、師匠もそうですし、見捨てないで支えてくれて本当に感謝しています。
石井:ナショナルチームとの両立が、やっぱり難しかったですね。先シーズン1年競輪選手とナショナルチームを両立する中で本当に調子を落としてしまって…。「どうやって走ればいいんだろう」っていうのが今年の初め頃でした。自分自身の体なので、だんだん戻って来ているなというのは感じていましたし、1回弱くなってからまた戻すという過程が踏めたのは財産になると思います。
石井:わたしはもともとスキーをしてきて、2歳くらいから始めて大学出るまでずっとオリンピックを目指してやってきました。でも、ケガはするし全然成績が上げられなくて…。一度大きな挫折をしているんです。競輪選手になりたいって思った時は「もうこれしかない、何もかも捨ててやろう」と、自分の中から強い意志が自然と湧き上がってきました。誰かに言われたわけではなく、自分で選んで自分で決めたので、両立は難しいですけれど、どっちもダメにならないように努力したいです。
石井:大変というとそれだけになっちゃうんですけど、体1つで2つ分の人生というか、1つでも余りある様な目標を2つ掲げているわけじゃないですか。それはやっぱり難しい部分も多いです。例えば海外の試合に出たり、競技の日程によってレースの斡旋調整をしていただくことになるので、競輪の主催者の方やファンの方に理解していただきながら、競技を続けているという状態なんです。
石井:夢ですね。オリンピックに出るっていう大きな夢をずっと追い続けてきたので。今 ようやく自分で取りに行けるかどうかのところまで来られたので、絶対に権利を掴んで帰って来たいと思います。