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オートレース選手インタビュー
スランプからの脱出。変化したレースへの姿勢。|荒尾 聡選手
2019年8月 2日

飯塚所属の27期。デビュー当時から頭角を現し、デビューから18年目の今も飯塚を代表する選手の一人。今年、5月に行われた「オッズパーク杯SGオールスター・オートレース」で3度目のSG制覇を成し遂げ、飯塚オートに明るい話題を持って帰ってきました。しかし、1度目から2度目のSG制覇には10年の月日を要し長いスランプも経験。その、スランプを抜けて勝ち取った2度目は「SGスーパースター王座決定戦」。そして、今年の「オッズパーク杯SGオールスター・オートレース」で3度目のSG優勝。当時の心境や今年のオールスター優勝時の状況、現在のレースへの姿勢など、お聞きしてきました。

インタビュー / AKI

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AKI:今年の4月にSGオールスター・オートレースを優勝。振り返っていかがですか。

荒尾:SGの2節前、地元GIIの優勝戦で落車。その次の節の山陽一般開催は最悪だった。立て直しきれずにズタボロでしたね。そこからのSGオールスターで正直全く期待していなかった。準決すら厳しいと思っていました。なので、SG前検日にクランクとシリンダーを交換したりと色々仕事はしていました。しかし、迎えた初日は被害を受けて未完走。まだまだ流れは悪いなと感じましたね。その後、節間にヘッドを交換し、車はほぼほぼ新車の状態になっていました。2日目に1着でなんとか立て直すも、エンジン自体はそんなに良いイメージはありませんでした。

AKI:そんな状況でも準決進出を決めましたね!

荒尾:なんとか3日目しのげました。準決の日は雨が降っていて少し自分にも流れがきたかなと思ったけど、3日目が終わった段階ではエンジン的に自信は無かった。準決の日の朝の練習も感じもよくならず、その後何度か整備をしてもダメ。厳しいなぁと思いながらレース前に色々セッティング扱っていたら、「あら?良い音出たんじゃない?」とエンジン上向いた感じがあった。浜松の雨はインコース1本なので中仕様にして。レースは乾きかけのブチ走路になってしまったけど、ブチでも意外と乗れるエンジンになってたね。エンジンよくなっていた。準決1着で優出。準決が終わった時点ではエンジンに自信があった。

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AKI:優勝戦に関しては?

荒尾:優勝戦は雨が降り流れは向いていた。エンジンも試走から手応えがよく、タイムも1番時計。みんな3.7台の中で自分だけ3.6台と出ていた。ただ、1番時計でも緊張はなく、エンジン的にも自信があった。なんだろうね。取れる時ってそんなもんだろうね。

AKI:スタートも速攻決まりましたね。

荒尾:スタート行けちゃった。(笑)スタート切ってパッと周りを見たら誰もいなかった。あの展開になれば行かれないと思ったし、スタート後の1、2コーナーで優勝を確信した。よし、勝った!と思った。だた、浜松は1コーナーの奥にあるビジョンが見えるんだけど、あのビジョンを見て後ろがすごく離れていて、「ここで一人滑って転けたらめちゃくちゃ恥ずかしいな。」と思ってそこで逆に緊張した。(笑)ぶっちぎりだからこその緊張感はありましたね。

AKI:今回で3度目のSG優勝となりましたが、1度目、2度目と振り返っていかがですが?

荒尾:1度目は26歳の時。若くて勢いもあったし、自分自身おらおらして調子に乗ってた(笑)それはそれで良かったと思う。

2回目は取るまでに10年もかかってしまったし思うところが凄くあったね。正直、2度目のSG制覇は8割9割諦めていた。スーパースターを取る直前の1、2年は特に成績不振で、「俺も終わりだな。」と思っていた。ただ、そのまま腐らずに地道にやればなんとかなるのかなとも思っていた。なので、取れたときは本当に嬉しかったです。涙も出たしね(笑)

そして、3度目は今まで取った2つとはまた違うかな。1、2度目は本命選手では無く、お客さんに信用されず自分自身気負うものがない状態で取ったSG。3度目は本命になっている中でのSG制覇。お客さんに支持されて勝つのはちょっと違うよね。しかもオールスターだし、支持されるって嬉しい事。その部分で感覚は違ったね。

AKI:2度目のSG制覇は諦めもあったというお話でしたが、そこからもう一度頑張ろうとおもったきっかけはあったんですか?

荒尾:SSを取った年に出逢った整体の先生がいるんですが、その先生には何をしてもとにかく怒られる(笑)けど、その先生に色々とアドバイスを言われて、「今までは人と比較し過ぎていた。比較し過ぎて、自分で自分にプレッシャーをかけ過ぎていた。」という事に気付けた。それまでは、流れの良い人を見ると、「あいつ良いのに俺やばくない?」と思って焦っていたけど、アドバイスをもらってからはそう言うのが無くなった。まずは自分ができることをしていこうと思うようになった。そういう考えで臨んだSSは開催中5日間ずっと緊張はなかった。そんな状態で取れた念願の2度目のSG。それまでは、がっついていかないとSGは取れないと思っていたけど、結果は全く逆。ここでやっと気付けた。先生の言ってることも嘘じゃないんだ、こんな感じでもSGが取れるんだと気付かされました。整体の先生に出会ってなかったら今も変わってなかったかもしれない。今でもガツガツしてたと思う。良い意味でガツガツしてたつもりも、それすらもダメだった。今はとにかく人と比較をしない。流れを待つ。そういう風に思う様になりました。

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AKI:良い意味で気負わなくなった感じですか?

荒尾:そうですね。今までだったら人気になったらプレッシャーを感じて頑張り過ぎていた。ダメな時でも何とかしなきゃと思っていたんです。けど、そんな状態では結果がついてこなかった。先生と出逢ってスーパースターを取ってから、全てに関して気負わなくなった。今は良い意味で流れに逆らわない。受け入れる。もちろんダメでも諦めたりはせずに手を動かして、流れが来るのをジッと待つ。焦らない。焦らずやるだけやって。心のゆとりができたかな。

AKI:今年の一つ目のSGは荒尾選手が取りましたので、現段階では賞金ランキング1位です!

荒尾:ここまできたら賞金王狙いたいね。賞金王はなった事ないし、SSを取った時も賞金ランキングは2位だった。こんな機会ないし初賞金王目指して!税金は怖いけどね(笑)

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AKI:今後の目標や欲しいタイトルはあるんですか?

荒尾:目標はカチっと決めてはないけど、SG日本選手権は欲しいね。欲しいと言うか自分が養成所時代の所長の加藤さんから「選手権を取ってやっと一人前だ」「俺の生きているうちに選手権を取って欲しい。」と言われた。なので、選手権は欲しいタイトル。それに、選手権はみんな取りたいんじゃないかな。ただ、取りたいと思って取れるようなもんじゃないのでここでも流れを大事にしていきます。

AKI:今後、どんなレースをしていきたいですか。

荒尾:1番人気になって応えられる選手。子供に「荒尾みたいになりたい!」と言ってもらえる選手になりたい。それは、自分も子供の頃そうだった様に、ヒーロー的な存在に。

大人には1番人気でちゃんと勝てる選手。子供には、目指される選手になりたいです。

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AKI:今年からスポンサー契約も始まりましたね!

荒尾:知り合いの紹介繋がりで「筑豊ラーメン山小屋」さんとスポンサー契約をさせてもらいました。情けないレースは出来ないですね。いろんな人にオートレースをしてもらえたらいいなぁと思っています。コラボTシャツもつくって、いろんな選手にも着てもらってます。今後、コラボ企画も考え中!お楽しみに!!

皆さん、ラーメンといえば筑豊ラーメン山小屋!ですよ!!!

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AKI:オッズパーク会員の皆様へ。

荒尾:買いやすい選手を目指して、皆さんの車券に少しでも貢献できる様に日々精進して参ります。今後もオートレースをよろしくお願いします。

インタビュー / AKI

福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。

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