川口、飯塚オート モトロト・通常賭式発売中!
オートレース選手インタビュー
努力は夢中には勝てない|小林 瑞季選手
2020年2月20日

大好きなオートレースにもっともっと夢中になりたい。ムエタイで鍛え抜いた心と体を武器に32期のムードメーカーが次節の若獅子杯山陽オートを盛り上げる。若獅子杯前検日(受付日)の2月21日に29歳を迎え20代ラストの1年を力の限り駆け抜ける。目の前のオートレースにどれだけ夢中になれるかが今の課題と話す。川口で生まれ育ちオートレーサーになる事だけを考えて生きてきた川口32期・小林瑞季選手。これまでの自分と真剣に向き合って頂きました。

インタビュー / 内野久照

kobayashim_01.png

内野:オートレースとの出会いから選手になるまでを教えてください。

小林:川口市に生まれ3歳か4歳頃に祖父と父に連れられオートレース場にほぼ毎日通っていました。

父と母は入籍した日にも結婚記念として川口オート観戦をした程、オートレースが大好きです。そんなオートレース大好き一家に生まれ、小学生になる頃には「将来はオートレース選手になる」と決めていました。

オートレーサーになる為に僕は生まれて来たのだと信じて選手になる事だけを考えて日々生活していました。

高校1年の時と高校3年の時に試験を受けましたがいずれも一次試験で落ちました。このままでは絶対に受からない、ダメだと思いムエタイを始めました。ムエタイを選んだ理由は1番にメンタルを鍛えたかったからです。

日々トレーニングに励み2年でプロライセンスを取得。フライ級でプロになってからは5戦しました。結果は2勝2分1敗です。

新人戦の準決勝戦で敗れましたが全国ベスト8に残る事が出来ました。試合はもちろん過酷で辛かったですが減量が半端なく大変でした。ムエタイで鍛え抜いた身体能力やメンタルはオートレースに活きていると思います。

オートレース選手になってからもプロライセンスは継続中で、ウィラサクレック西川口支部に所属しトレーニングもたまにやっています。試合出場をすすめられていますが今はお断りしています。(笑)

ムエタイをしながらオートレース3回目の受験をしました。努力の甲斐があって合格する事が出来ました。サラリーマンの父と少しだけ飛んでいる美容師の母からは『オートレース選手は東大より入るのは難しい。だって倍率がすごいでしょ!』と言っていたのでまさか受かるとは思っていなかったみたいです。試験に合格して選手になる事はもちろん喜んでくれました。両親の反対は一切ありませんでした。

内野:あこがれのオートレーサーはいましたか?

小林:片平巧選手(船橋所属19期)も憧れの存在でしたが僕の全盛期はIT対決です。

池田政和選手(川口所属23期)と高橋貢選手(伊勢崎所属22期)が戦った選手権を観て育ったので刺激が強かったのを覚えています。

学校を休んででも観に行く事もありました。

先日の伊勢崎GIシルクカップの準決勝戦でIT対決がありました。

久々に震えが来る程の半端ない戦いを観る事が出来ました。

kobayashim_02.png

内野:養成所では?

小林:IT対決を観て養成所に入所しているので『よしっ!やったるぞ』と気持ちは誰にも負けないと思っていました。

しかし養成所で初めての挫折を味わいました。こんなに出来ないものなのかと思い知らされました。

それが劣等感となっていきました。整備も乗る方もまったく上手く行きませんでした。

最後まで1番遅いグループでの走行訓練を行っていました。上手く出来ない自分が超恥ずかしかったです。

養成所は卒業するまで楽しくなかったです。良い思い出はありません。

内野:同期の中で1番の仲良しは?

小林:入所日当日、スーツケースをガラガラと引きながら家族とつくばエクスプレスに乗って来た、小栗勝太(山陽所属32期)との出会いが劇的でした。

今回入所する同期だなとすぐわかったので話しかけ『このまま入所せず帰ろうぜ』と話をした事を覚えています。

その時が勝太との運命の出会いだったと思います。それから同期の中では特に勝太と仲良くさせてもらっています。似た者同士で考えている事が同じで気が合う親友です。

内野:デビュー戦は?

小林:デビュー戦は雨でした。試走落車です。悔しいのはもちろんですが恥ずかしくて情けなかったです。

地元の皆さんが約50人程見に来てくれ、赤飯おにぎりを持参し食べながら観戦する予定だったのに、3秒で僕のデビュー戦の観戦を終わらせてしまった。申し訳なかったです。

川口の同期・益春菜(引退)・押田幸夫は2人揃ってデビュー節に1着をとっていたので、帰ってからも悔しくて眠れませんでした。僕の初勝利は3・4節かかりました。

内野:思い出のレースは?

小林:初優勝です。初優勝をしたレースは今でもスタートからゴールまで覚えています。

同期の中でも初優勝が遅かったのでめちゃくちゃ嬉しかったです。

kobayashim_04.png

内野:オートレースの魅力とは?

小林:オートレースは見てても格好良いしとにかく迫力があるのとスピード感がたまらないですね。選手になってそれは本当に実感しています。ゴールまで接戦のレースもあるし、勝負が最後まで分からない所がオートレースの魅力ですね。

内野:瑞季という名前の由来は?

小林:由来は分かりませんが母が男の子なら女の子っぽい名前に女の子なら男の子っぽい名前にすると決めていたようです。もし女の子なら『あきら』になるところでした。(笑)

内野:座右の銘を教えて下さい。

小林:『努力は夢中には勝てない』400mハードルの為末選手が言った言葉です。

同期の圭一郎(浜松32期・鈴木圭一郎選手)は人から見ると、整備にしてもレースにしても努力しているし凄いなと思われている。でも当の本人は努力とは感じていない。周りが勝手に思っているだけです。

僕もオートレースをもっともっと好きになって夢中になりたいと思いました。

目の前の事に没頭できるようになりたいと思っています。

書道家の先生に文言を書いて頂いた物を叔母からプレゼントしてもらい、川口のロッカーに掲げています。

内野:鈴木圭一郎選手の存在は?

小林:圭一郎には休みの日にもバイクで特訓してもらったりと頭が上がりません。

32期同期はとにかくまじめです。圭一郎がナンバー1でいるからオートレースに対する志が高い。32期全員オートレースが大好きです。圭一郎という最高のお手本がいるので皆が頑張れると思っています。

内野:デビューしてから続けていることは?

小林:ファイル作りです。出走表を貼り付けその日に何をしたかを書き留めています。

分厚くなったファイルが10冊以上あります。また全てのレース見る様にしています。他の選手がどんなレースをしているのか研究です。

内野:レース前はどんな事を考えていますか?

小林:レースを走る前に家族の事を考え家族の為に走って稼いで食わせてやるぞと思い自分を奮い立たせています。

内野:ツナギにはスポンサーの名前が刻み込まれていますが?

小林:はい。応援してくれている皆さんを勝ち上がりインタビューに出て宣伝したいのですが、なかなか実現出来ていないです。

内野:ガソリンタンクやフェンダーにオートレースふなばしの文字が...。

小林:落車が続き人間もダメになり何をしてもどうしようもない時に圭一郎からエンジン以外を借りて走っていました。圭一郎の予備車です。

その時のタンクとフェンダーなのでずっと圭一郎の物を使っています。返してねと言われていますがそのままになっています。(笑)

内野:腹筋が凄いですね。鍛えていますね。

小林:ムエタイで鍛えた体です。今はほぼ何もしていません。

kobayashim_03.png

内野:ムエタイ時代の事も教えて下さい。どんな生活をされていたのですか?

小林:朝は5kmのランニングです。それから大学です。日本大学商学部に通っていました。

学校が終わってからは17時から21時22時まで練習です。週7日練習していました。毎日ですね。(笑)

現役時代、腹筋は無限に出来ました。

内野:その腹筋が活かされた事はありますか?

小林:オートレースは2次試験に行けば合格する自信がありました。

腹筋でアピールしたかったので誰よりも腹筋を頑張っていたのですが、係の方から『君の為にそんなに時間はとれないのでもう止めていいよ』といわれたエピソードがあります。

内野:おすすめのプロテインは?

小林:ビーレジェンドです。コスパが良いです。

置き換え朝食としてもダイエットにもおすすめです。

内野:2月21日(若獅子杯の山陽オート前検日)に29歳になりますね。20代最後の年になりますが?

小林:男って30歳からじゃないですか?素晴らしい30代にする為の準備をしっかりしたいです。もっと全てに対して落ち着いて取り組みたい。余裕を持った大人の行動を取りたいですね。レースはもちろんですが私生活も充実出来るようにしたいですね。

内野:これまで自分をやる気にさせてくれた出来事は?

小林:知り合いがオートの試験に落ちました。その知人はオートレースが大好きで生まれ変わっても選手になりたいと言っています。その知人は選手になった自分を羨ましいと言ってくれます。その人の為にも頑張って走らないといけないと思っています。

内野:お話を聞いていると根性の塊のような方ですが...。自分が弱い人間と感じた事はありますか?

小林:超メンタルが弱いです。豆腐メンタルです。だからムエタイを始めました。

kobayashim_05.png

内野:レース場に必ず持って行くものはありますか?

小林:これは勝太にも教えていないので言いたくなかったのですがブドウ糖とテニスボールです。ブドウ糖は知り合いの外科の先生からのすすめです。頭の働きが良くなるのは勿論ですが、脳に一番吸収しやすいのでレース前に食べています。試走行く前にめちゃくちゃ食べていますよ。(笑)理に適っている物だと思います。

それとテニスボールは2個重ねる作業をします。なかなかこれが難しいです。集中力がないと出来ないです。これをする事で集中力を身に着け更に集中する事をコントロール出来るようになります。メンタルトレーナーの動画を見たりして取り組んでいます。

内野:ここからはレース以外の質問です。犬と猫はどっちが好き?

小林:犬が好きです。トイプードルのチャックくんを飼っています。3歳です。

生き物全般大好きですね。

内野:ご飯とパンだとどちらが好きですか?

小林:パンだと食べた気がしない。ご飯が大好きですね。明太とイクラがあれば何杯でも食べられます。

内野:そんなに食べて太らないのですか?

小林:はい。太りませんし痩せるつもりなどびた一文もありません。

内野:ラーメンとうどんだったらどっちが好き?

小林:絶対にラーメンです。とんこつが好きです。博多ラーメンが良いですよね。美味しいです。

内野:おすすめの飲食店はありますか?

小林:蕨駅前の広島焼きふく福に良く行きます。同期で良く行く場所です。

中でもおすすめは満塁ホームランです。あと納豆のトッピングを忘れずに(笑)めちゃくちゃ旨いです。

内野:お酒は飲みますか?

小林:お酒が旨いと思うのはビールでジョッキ3杯までです。後は惰性になっています。

ビール以外は芋焼酎が好きですね。マイブームは三岳です。何杯でも飲めます。

内野:レース終わってからありのままで居られる場所は?

小林:家ですね。家にはかなわない。リビングで大の字になってのんびりする事。愛犬と遊ぶことです。

内野:埼玉県でおすすめスポットは?

小林:秩父の三峯神社です。ここは有名なパワースポットです。良く行っています。

内野:好きな女性のタイプは?

小林:気が強い人が好きです。自分が優柔不断なのでしっかりとリードしてほしいです。(笑)

内野:芸能人ではどなたが好きですか?

小林:絶対に吉高由里子さんです。めちゃくちゃ可愛いっす。最高です。

内野:カラオケはどうですか?

小林:KinKi Kidsの僕の背中には羽根があるは必ず唄います。

内野:テーマソングにするには?

小林:AK-69『START IT AGAIN』です。是非一度聴いてください。

内野:朝起きて何を1番にしますか?

小林:朝は6時から6時30分に起きています。

とにかく整備をしたいので速攻でロッカーに行きます。ロッカー一番乗りは圭一郎か新人か僕かといったところでしょうか(笑)早くロッカーに行くのは圭一郎の影響です。誰にでも出来る努力ですからやることやって何かを見つけるようにしています。

内野:レースでいつも意識していることは?

小林:『レースを楽しむ』です。レースを楽しめたらといつも思っています。

内野:影響を与えてくれた人物は?

小林:鈴木圭一郎です。

内野:自分の特徴を一つ変えられるとしたら?

小林:メンタルですね。もっとメンタルを強くしたいです。

内野:あと1日しか生きられないとしたら何をしますか?

小林:ラスト一走したいです。もちろんオートレースをしたいです。

内野:本やドラマや映画に出てくる自分に当てはまるキャラクターは?

小林:とにかくサブキャラです。主人公ではありません。主人公の隣にいるドジなキャラクターです。

内野:自分の好きなところは?

小林:継続出来るところです。

kobayashim_06.png

内野:S級レーサーとは?

小林:絶対になりたいです。S級レーサーになる為に選手になったので早くS級になりたいです。

内野:今の課題は?

小林:全体のベースアップです。

スピード、スタート、晴れも雨でも捌きを磨くという事です。あと整備の効率性もそうですね。与えられた時間は一緒なのでその中で何をするのかどう進めていくかを考えて過ごしていきたいです。

内野:今年の目標は?

小林:具体的な目標としては平均タイムを上げる事です。直近の10走の平均タイムが発表されますが現在は3.42です。この3.42を切る事です。年間通して切る事を目標にしています。

内野:瑞季選手にとってのオートレースとはズバリ

小林:天職だと思っています。成績はまだ付いてきていませんが勝っても負けてもやり甲斐のある仕事です。だから天職だと思っています。

内野:32期同期皆でオート界をどうしたいなどありますか?

小林:僕の中では圭一郎を筆頭に全員がレベルアップして32期は皆が速いなと思われる期になりたいです。皆で切磋琢磨し皆で速くなりたいです。グレードレースの優勝戦を同期全員で戦えたならと思います。

内野:ファンの存在・応援は?

小林:ファンの皆様の声援は力になります。やる気にさせてくれます。ファンの方には車券を買って頂いているので結果を出して恩返しがしたいです。

内野:お客様に自分のどこをみてほしい?調子はどこで判断したらいい?

小林:試走タイムは出ないタイプです。その中でタイムが出た時は、エンジンが良いので自分も自信を持って走ります。その時は僕から買って応援して下さい。

内野:若獅子杯に向けて意気込みを聞かせてください。

小林:山陽オートは相性が良いところです。前回の若獅子杯は優勝戦に乗りました。

今回も優勝戦目指して頑張ります。

内野:オッズパークをご利用のお客様にメッセージをお願いします。

小林:試走が出ていなくてももちろん諦めず走りますので、車券買って応援宜しくお願いします。

インタビュー / 内野久照

MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。

TOP