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佐藤 水菜選手

2020年12月11日

11月の競輪祭で行われた『ガールズグランプリトライアルレースB』で優勝しガールズグランプリ出場を勝ち取った佐藤水菜選手(神奈川114期)。
優勝したトライアルレースBの決勝と今年1年の振り返り、ナショナルチーム加入で生活がガラッと変わった現状、そしてオッズパーク杯ガールズグランプリへの意気込みをお伺いしました。

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山口:『ガールズグランプリトライアルレースB』優勝おめでとうございました。

佐藤:ありがとうございました。

山口:優勝した率直なお気持ちはいかがですか?

佐藤:強い選手ばかりのトライアルレースなので、まずは決勝にのることが目標でした。そこでまさか優勝できるとは思わず、嬉しいの一言です。

山口:1走目が4着、2走目が3着でしたね。決勝を走る前はどんなお気持ちでしたか?

佐藤:初日の先行をしたレースで私のやりたいことが出せました。2日目は展開が悪く、後ろから捲られたレースでした。決勝はプレッシャーもなく怖いものがないと思っていたので、勝ちにこだわらず緊張もせずリラックスして走れました。

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山口:打鐘が過ぎても動きがない決勝でしたが、焦りはなかったですか?

佐藤:はい。2走目と展開が似ていたので落ちついていました。初手は小林優香さん(福岡106期)の後ろだったんですが太田りゆさん(埼玉112期)が位置をあげてきて前に入ったのは想定外でした。
りゆさんが前に入った時に、2走目の自分(の位置)と優香さん(の位置)が似ていると気付き、冷静にレースの動きが見られました。優香さんが捲りに行った時に私も仕掛け、後ろから梅川風子さん(東京112期)が捲ってくる音が聞こえたので「梅川さんは出させちゃいけない」と踏み負けないようにしたのがポイントだったかもしれません。
「早めに捲りきってしまうと他の選手に後ろから差されてしまう」と短い時間の中で考え、行けるところから全力で踏みました。

山口:とても冷静だったんですね!ゴールした時には「優勝した!ガールズグランプリ出場だ」という思いはありましたか?

佐藤:最終4コーナーでりゆさんが最内にいるのが見えました。「りゆさんはすごく強いし、私の捲りを合わせられたらどうしよう」と焦ったんです。 でも焦りつつもゴールしたら自分が1着だったので、「私が優勝できた!?のかな?」というのが正直なところです(笑)。

山口:走る前までは決勝に乗ることが目標という話も先ほどあったように、自分でもびっくりの気持ちが大きかったようですね。

佐藤:はい。小倉のトライアルレースの前に「全日本自転車競技選手権大会トラック・レース」という自転車競技のレースが前橋競輪場であり、私も走らせてもらったんですが、そのレースで梅川さん、優香さん、りゆさんに負けているんです。私が先行しゴール前で3人に抜かれてしまう結果でした。
その結果もあったし、トライアルレースの1走目、2走目も全然勝てませんでした。なので「ようやく勝てた」というほっとした気持ちと達成感が強かったです。その後に「地元・平塚でのガールズグランプリに出られるんだ」という思いがあり、更に嬉しさが倍増しました。

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山口:ビッグレースでの優勝はこれが初めてですが、その結果を受けてはいかがでしょう?

佐藤:ほっとした部分はありましたが、正直に言うとコレクションなどでの結果は特に気にしていませんでした。「現状でどれだけ戦えるか」を重視していましたし、このトライアルレースでも「1年間で自分がどれだけ、どのように成長したかを知るチャンス」ととらえていたんです。だからこそ去年はトライアルレースで決勝に上がれなかった自分は超えたかった思いはありました。
あ、でも先日の「全日本トラック・レース」で負けていたので、勝ちたいなと思っていましたね。

山口:そうでしたか。では、今年を1年振り返ってみていかがでしたか?

佐藤:去年のガールズグランプリトライアルレースで怪我(腰痛)をしてから今年の4月くらいまでは練習も思うようにできませんでした。だんだんと良くなってきた頃にナショナルチームへ加入の話が本格的に決まり、7月には拠点も伊豆に移して練習が始まりました。
そこから私の人生が凄く変わったと感じます。

山口:具体的にはどのようなことが変わったんですか?

佐藤:競輪学校(現:競輪選手養成所)に戻ったような感じです。全てが管理されているので、私はその方がやりやすいです。自分でどうしようと練習に悩むよりコーチに「こんな練習をしよう、こんなメニューを取り入れよう」と言ってもらう方がわかりやすい。
毎週メニューがきちっと決まるのは、楽ではなく苦しいところも多いですが、充実感はとてもあります。

山口:力がついた、という実感はありますか?

佐藤:あります。たった4か月ですが、ハロン(バンク半周200mのダッシュ)のタイムが0.6秒も縮まったんです!こんなに一気にタイムが縮まるなんて自分でもびっくりしています。それが一番成長を感じたことです。

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山口:ナショナルチームへ参加は佐藤選手の希望だったんですか?

佐藤:もともとガールズケイリンと並行して自転車競技もやりたいと思っていました。デビューした年からナショナルチームへどう?というお誘いはいただいていたんですが、参加するきっかけやタイミングもなかったのでなかなか話は進まなかったんです。
でも今回は直接じっくりとお話する機会があり、それからトントンと話が進み参加することにしました。参加してとても良かったと思います。

山口:以前からナショナルチームで練習されている小林選手、太田選手、梅川選手とも同じ練習をされているんですか?

佐藤:いえ、他の皆さんはAチームで私はBチームなので、同じ場所にはいるんですが練習メニューなどは全く別です。パリオリンピックを目指してやっています。

山口:今年のガールズグランプリは地元平塚での開催です。神奈川所属の選手として今年1年はどのように目標を立てていましたか?

佐藤:昨年末からの腰痛もあったので、年頭は諦めもありました。「今年は平塚でのグランプリだけど、今の状態だと出るのは難しいかもしれない」と思っていたんです。
でも途中でナショナルチームへ参加し、自分の脚力も目に見えてアップしだしてからはグランプリも狙えるかもしれないと気持ちも変化しました。ただ、結果は思うように出ず「あと少し、あと少しだけど届かない」という賞金ランキングの位置が続きました。「小倉でのトライアルレースを優勝したら出られるけど、強いメンバーで優勝できるかな、できないよな。でも出たいな」と葛藤してのトライアルレースに参戦したので、まさか優勝してグランプリ出場できることになるとは本当にびっくりしています。私自身がびっくりしたので、きっと皆さんもびっくりしたんじゃないですか(笑)。

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山口:優勝した後の周りからの声はいかがでしたか?

佐藤:コロナの影響で直接は会えないですが、メッセージなどで「良かったね」や「おめでとう」と言っていただけました。
同じようにトライアルレースに参加していた児玉碧衣さん(福岡108期)や同期の柳原真緒さん(福井114期)からも祝ってもらえて、凄く嬉しかったです。真緒さんも私の後のレースで同じく決勝だったんですが、終わった後には目に涙を浮かべて「おめでとう」と言ってくれました。
私はアメジスト(Bグループ)優勝のチャンピオンジャージを着ていたんですが「すごく似合ってる」と言ってくれたのが本当に嬉しかったです。真緒さんは学校の時からずっと強くて凄い人だなとずっと思っていたので、そんな人からそんな感想をいただけてとても嬉しかったですね。

山口:佐藤選手にとっては昨年に続き2回目のガールズグランプリです。どんなレースを見せたいですか?

佐藤:去年よりはグランプリシリーズの様子も雰囲気もわかっているし、舞台となる平塚は何度も練習でもレースでも走っている慣れているバンクです。特別気負わずにチャレンジャーとしてしっかり走りたいです。

山口:昨年と同様でしたら、トライアルレース優勝者が内枠になりますね。それは有利になりそうですか?

佐藤:そうですね。今年も優勝者に内枠をもらえるなら、車番を活かして好きな位置からレースができそうです。チャンスをみていきたいですね。

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山口:残り1か月をきりましたが、この後の過ごし方はいかがですか?

佐藤:ナショナルチームの練習は引き続きあるのでそれを毎日頑張るだけですね。私は特に調整などは必要ないと思っているので問題ないです。競輪選手はオールシーズン走っているので、いつも気にしていませんでした。ギリギリまでしっかり練習して自信をつけてから参加したいです。

山口:現状(12月初頭)では15日からの前橋競輪は斡旋が入っていますね。

佐藤:はい、前橋は特に何もなければ走りたいです。新車でグランプリに出るので、その新車を前橋で試したいんです。良い機会をいただきました。

山口:新情報ですね!それは前橋の前に記事にして良い情報なんですか(笑)?

佐藤:問題ないです!

山口:ありがとうございます(笑)。新車が良い感触だと良いですね。
それでは最後に、オッズパーク会員の方へガールズグランプリへの意気込みをお願いします。

佐藤:今年のガールズグランプリは地元の平塚です。しっかり優勝を狙って頑張ります。
今年は新型コロナウイルスの影響で、神奈川県内の限られた方しか場内では観戦できませんが、テレビやインターネットで見てくださっている方にも「良いレースだった」と言ってもらえるようなレースをしたいです。

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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。

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※写真提供:公益財団法人 JKA

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