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久米 詩選手

2020年12月07日

11月、防府記念で行われたデビュー2年未満のガールズ選手たちによる単発レース『第2回ガールズフレッシュクイーン』。初の単発レースでありながらも見事優勝した久米詩選手(静岡116期)。
その後の小倉競輪祭での『オッズパーク杯ガールズグランプリトライアルレース』でも活躍を見せ決勝戦へ。2つのビッグレースの振り返りを中心に、今後の目標や近況などをお伺いしました。

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山口:まずは『第2回ガールズフレッシュクイーン』優勝おめでとうございました。

久米:ありがとうございます。

山口:どういう意識でレースに臨まれましたか?

久米:防府の333バンクなので展開も早くなるなと思っていました。自力タイプの強い選手が集まったことで展開も想定しにくかったですが、前々には絶対いなければという意識だけは持っていました。

山口:意識していた選手はいましたか?

久米:佐藤水菜選手(神奈川114期)と柳原真緒選手(福井114期)です。

山口:自分から動いて3番手の位置を取りました。佐藤選手や柳原選手は後方でしたが、想定通りでしたか?

久米:そうですね、良い位置を取れたと思いました。

山口:そのまま野本怜菜選手(埼玉114期)が先行体制に入りましたが、予想はしていましたか?

久米:全くしていませんでした。自分にとってはとても有利な展開になったと思います。恵まれたし運が良かったです。

山口:最後追い込んだ時には比嘉真梨代選手(沖縄114期)と接戦でしたね。

久米:もうガムシャラでした。自分が優勝だとはわからなかったです。差せたかなと思っていたんですが、お客様の声で比嘉さんの名前を呼んでいる方が多かったので「差せなかったんだな」と感じていました。

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山口:フレッシュクイーンは、デビュー2年未満のガールズ選手の内、選考期間トップ7選手によるレースですが、出場は目標にされていましたか?

久米:はい、このフレッシュクイーンに出られるように意識をして練習もレースも走っていました。私はギリギリ7番手での選考だったので、(フレッシュクイーンに)出られたこと、直前の久留米で優勝をして好感触でフレッシュクイーンに臨めたこと、更に優勝もできて良い流れにのれたと思います。

山口:その久留米も1月以来の久々の優勝でしたね。

久米:そうなんです。

山口:練習を変えたなど、何か変化があったんでしょうか?

久米:セッティングを変えたりなどはしていたんですが、一番大きく変わったのはレース展開を読めるようになってきたことだと思います。
自分から積極的にレースを動かして有利な展開に持ち込めることが多くなりました。

山口:今レースの振り返りを伺っていると、本当にその通りのレースになったんだなと感じました。

久米:そうですね。有利になるような展開のきっかけを自分で作れるようになりました。それによって狙い通りの位置が取れたり、結果として恵まれることも多くなりました。

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山口:『ガールズグランプリトライアルレースA』でも、まさに展開を動かしていらっしゃた印象です。
まずは終わってから率直な感想はいかがですか?

久米:もともと予備で、欠場選手が出たために繰り上がりでの出場だったので、楽しめたら良いなと思っていました。結果は決勝にも勝ち上がることができたしレースも楽しめたし、1着も取れたので良かったと思います。

山口:初日の1着スタートは攻めたレースでしたね。組み立てはどのように考えていましたか?

久米:自在タイプの選手が多いレースだったので前々にいた方が有利だと思っていました。3番手に入れたのはとても良かったです。

山口:ビッグレースの初日、緊張はしなかったですか?

久米:特に緊張しすぎることも、全く緊張しないでもなく、良い緊張感で臨めました。

山口:2走目ですが、先に動いて奥井迪選手(東京106期)を待つような形になりました。意図はどういう所でしたか?

久米:奥井選手が早めに仕掛けてきたのがわかったのでその後ろを取りたいと思いました。あのレースを走っているメンバーを比較すると、自分の脚では1周先行だと残らないと思い奥井選手の後ろを狙いました。

山口:狙い通りの位置を確保でしたね。後ろからの仕掛けは見えていましたか?

久米:バックストレッチでは捲ってくる坂口楓華選手(京都112期)や柳原選手など4車くらいの併走になったのがわかりました。並んだくらいに気付いたので、自分が出ようとした時には、外の選手にはもういかれていたので遅かったですね。

山口:2走目の方がポイントは高いですが、走る前に決勝というのは意識していましたか?

久米:はい。1走目に1着が取れたのでもしかしたら決勝へもいけるのではないかと思っていました。でも自分でプレッシャーを与えすぎないようにして、できるだけ自然体で走りました。

山口:決勝ですが、初手の位置取りはいかがでしたか?

久米:強い児玉碧衣さん(福岡108期)と荒牧聖未さん(栃木102期)の後ろは取れるかなと思っていて、結果としてそこが道中では7番手になるのも覚悟しての位置取りでした。
途中で追い上げたりしましたが、技術不足で良い位置は取れなかったです。最終的に児玉選手の捲りを追走する形でしたが、内からのあおりで膨らんでしまいました。
それについては脚力も技術も不足していたんだと思いました。

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山口:先輩期と混ざってのビッグレース、特にガールズグランプリに出場できるチャンスのあるレースは、このトライアルレースが初めてですがいかがでしたか?

久米:検車場などのピリ付いた雰囲気や強い選手たちのレース以外の過ごし方を知れたり、とてもいい勉強になりました。普段のレースとは違い、男子選手もいるGIレースは初めてだったので、その空気も経験ができて良かったです。

山口:ビッグレースへ向けての練習はしましたか?

久米:トライアルレースの直前は平塚だったんですが、そこからあまり日数もなかったので、思い切り練習をするというよりは調整程度でした。

山口:久米選手は適性で養成所に入所とありますが、お父様は元選手ですよね。選手を目指すきっかけはお父様ですか?

久米:はい、選手をやっていた父の影響です。高校3年の時に進路を考えた時、大学進学の予定だったんですが、大学で具体的に何を目指すかは未定だったんです。
ならば「選手を目指してみよう」と急遽進路を変更しました。その時には技能では間に合わなかったので適性で受験をしました。

山口:養成所時代は苦労されたのではないですか?

久米:そうですね。苦労というか何をしたら良いかも全くわからずゼロからのスタートでした。自転車の乗り方なども最初からしっかり教わりました。

山口:卒業した時はどんな選手になりたいと思っていましたか?

久米:自分のレベルが低すぎて、プロになって通用するのか全くわからなかったのでイメージもできませんでした。「デビューするまでに戦える状態にしないと!」と思って練習に取り組んでいました。

山口:7月にデビューして10月には初優勝ですから、デビューまでに充実した練習ができたんですね。

久米:はい。3月に卒業してから丸3か月の練習期間が大きかったです。最初の半分はひたすら距離を乗って体力をつけることを意識し、残りはバイクを使ってのスピード練習や、バンクに入っての練習をしていました。

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山口:今の練習状況はどのような感じですか?

久米:伊豆のサイクルスポーツセンターのバンクを使っています。固定された練習メンバーではなく、その日に練習に来ていた静岡の選手に混ぜていただいて練習をしています。

山口:ガールズケイリンの選手と一緒に練習することはありますか?

久米:ほとんどないです。たまにナショナルチームの鈴木奈央さん(静岡110期)がガールズケイリンの練習をする日と重なった時には一緒に混ぜていただいています。

山口:練習のモチベーションは何ですか?

久米:具体的にはタイムが一番の目安になります。スピードメーターをつけて最高スピードを「これくらい出したい」など目的を持ってやることですね。

山口:先ほどのお話でレースを動かせるようになって結果が出始めた、とありましたが、他の選手は研究しますか?

久米:はい。ガールズケイリンのレースは基本的に見ています。それぞれの選手の特徴があるので頭に入れてレースに臨みます。
「この選手ならここで動くかな」や「この選手なら仕掛けるだろうけど、それより先に自分が動きたいな」などは考えています。

山口:もし想定通りにならなかった時はどうしますか?

久米:そうですね・・・・・・。その時にできることをやるしかないです。常に1着を狙ってのレースをしていますが、展開の想定が悪く1着が狙えない場合なら少しでも良い着を。
例えば予選2などは決勝をかけて全選手にチャンスがあると思うので、決勝には上がれる着を狙って走ります。その時の最善をつくします。

山口:戦法は、今後へ向けてはいかがでしょうか?

久米:今、勝てている戦法が自在に動いてからの差しだと思うので、もう少し自力の決まり手がつくように捲りなども増やしていきたいです。

山口:先行はどうですか?

久米:考えの中にはありますが、メンバー次第ですね。自分か先に仕掛けて勝てるメンバーであれば先に仕掛けていきたいです。

山口:今の目標は何でしょうか?

久米:まだハッキリとは言えないのですが、今のままの成績だと今後は大きいレースにも出られるチャンスが増えると思います。その時に合わせて良い結果を残せるようにしたいです。

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山口:来年はガールズグランプリが地元・静岡での開催ですが、それはいかがでしょう?

久米:今年、自分がこんなに結果を残せるとは思っていなかったので、もう少し頑張って、来年はビッグレースやグランプリトライアルレースで良い結果が残せたら、グランプリ出場も視野に入ると思うので頑張りたいです。

山口:今年は静岡の先輩、鈴木美教選手が最後の権利を獲得しました。久米選手も来年は年頭からそれを狙えるのではないですか?

久米:はい。熾烈な争いがあるというのを間近で見られました。来年は自分もそこへ参加したいです。

山口:ありがとうございます。それでは最後に、オッズパーク会員のファンの方へメッセージをお願いします。

久米:いつも応援ありがとうございます。来年はガールズグランプリを狙えるように1年かけて頑張るので応援お願いします。

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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。

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※写真提供:公益財団法人 JKA

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