現地レポートVer.1 日本競輪学校1泊2日体験記! レポーター:赤見 千尋 |
朝は6:30に起床の合図がかかり、6:50には錬成が始まります。この日は雨降りのため、体育館へ集合。ラジオ体操のような競輪学校体操を行ったあと、教官から「ゆっくりのペースで3周半走るだけですから、赤見さんも一緒にどうですか?」と軽く言われたで、みんなにくっついて走り出しました。想像してみて下さい。体育館の中を走るのではなく、体育館の2階にある観覧席を走るんです。観覧席は右と左に分かれていて、1階に繋がる階段が左右2つずつ、計4つあるのです。ということは、3周半走る間に階段の上り下りが14回!それもダッシュで!「どこが軽くなんだよ…」と思ったけれど、なんとか食らい付いて行こうと頑張りました。それでも2周目に差し掛かったところで下りの脚がガクガクになり、あえなく撃沈。生徒たちにとって「軽く走るだけ」の階段の上り下り、まったくついていけませんでした。
そして迎えた朝ご飯。朝からさすがの品ぞろえです。競輪学校での食事も3回目ですから、だいぶ慣れてきました。が、しかし。この日は午前中が授業で、まったく動かないままお昼ご飯に突入。またしても元気にモリモリ食べている生徒たちを横目に、ここでわたしはギブアップ。ルール違反ですが、食事を残してしまいました。ごめんなさい。競輪選手は体が資本ですから、ご飯を食べる能力も大事なんだと実感したのでした。
午後からは先週始まったばかりの競走訓練(模擬レース)が行われました。男女別で7人〜8人が一組になり、レース形式で走ります。審判やスターターも教官のサポートを受けながら生徒たちが担当し、実際のレースさながらの白熱したバトルが展開されました。わたしは出走表を見ながら勝った生徒に印を付けていたのですが、生徒たちにお話を聞いたところ、この訓練では勝つことにこだわるよりも、自分で動いて先行すること(レースの主導権を取ること)に重きを置いているそう。実際にプロの競輪選手になった時、自分で動ける自力型の選手になることを目標としている生徒たち。バンクの中でガンガン先行する姿は、とても眩しく輝いて見えました。
1泊2日という短い時間でしたが、とても貴重な体験をさせていただきました。何より感じたのは、生徒たちの礼儀正しさ。必ず立ち止まって「こんにちは!」と元気に挨拶してくれるのです。来年の3月にここを巣立っていく生徒たちが、どんな姿で競輪場に現れるのか…今から待ち遠しいです。