山陽、飯塚オート モトロト・通常賭式発売中!
オートレース選手インタビュー
今はしんどい時期。だけど、いつか結果がついてくると信じて!|吉原 恭佑選手
2020年9月17日

伊勢崎所属の32期。デビュー8年目。2016年に特別GI共同通信社杯プレミアムカップを制覇し周囲を驚かせました。そこから着実に成長を見せ、S級上位も定着してきました。しかし、今年はエンジンが良くならずもどかしい日々が続いています。現状や課題、目標などお聞きしてきました。(取材日:2020年9月10日)

インタビュー / AKI

yoshihara_k_200918_01.jpg

AKI:最近、なかなか結果が出ないというお話ですが、今はどんな状態なんですか?

吉原:前だったらセッティングが少しズレていたとしてもある程度の着は取れていました。

けど、今は少しでもズレると先頭集団にもついていけないような状態が続いてます。落車してからですかね。近況、ハネは治ったりしているんですがエンジンが良くなりません。んー。これは、整備力のなさが出ちゃってるのかな、という感じです。

AKI:以前から整備力については思うところがあったんですか?

吉原:そうですね。前から整備力のなさについては感じていました。これまではたまたまパーツが良かったりとかで上手くいってたような感じ。今回みたいに悪くなった時に修正する能力が無く整備力はないなぁと思います。

AKI:なるほど。

吉原:けど、悪い時の方が勉強になる気はします。よく考えますよね。車が良かった時も考えはしていますが、悪い時は「どこが悪いんだろう?」と凄く考えます。

結果としてまだ良くはなってないんですが、たまに整備が当たったりすると嬉しくなりますね。ほとんど当たらないんですけど(苦笑)最近はとにかくもどかしいです。

AKI:今回(9月9日GIムーンライトチャンピオンカップ)新品クランクを投入されましたよね!

吉原:そうなんです。前回までセッティングでどうにかしようと思っていたんですが勝ちきれないなと思って。今回はムーンライト、そして次節は山陽の特別GIプレミアムカップと続くので交換してみようと思いました。

結果として、初日の伊勢崎No.1決定戦は8着...。エンジンがスカスカで前に進んでいかないような感じでしたね。

AKI:クランクを替えて変化はありましたか?

吉原:エンジンの回転の上がり方が変わってセッティングの感じも変わりましたね。けど、最終レースの時間帯に合わせられず...。夜の気候を予想しながら昼間に整備をするのは難しいですね。速い人だったら合わせてくるんでしょうけど。すぐに修復出来るようになりたいです。

AKI:そういうところが"整備力"に繋がってくるわけですね。

吉原:そうですね。速い人は合わせてきますからね。

AKI:確かに。すぐに立て直してきますよね。

吉原:やっぱり沢山のことを考えてるんでしょうね。貢さん(伊勢崎22期:高橋貢選手)にしろ、圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)にしろ。人が5つ考えるところを10とか15くらい、いろんなことを考えてるんでしょうね。いろんな方向から物事を考えてると思います。

AKI:今はとにかく整備力をつけたい、という事ですね。

吉原:そうですね。大きな波を作らないようにしたいです。どんなに悪くてもそれを長引かせないように。

AKI:最低ラインを上げたいみたいな感じですか?

吉原:そうですね。悪くても8着ではなく5、6着みたいな。エンジンって熱が入って冷えてを繰り返していて、消耗していくわけで。その時その時の状態を瞬時に把握していかないといけないと思っています。

1番は把握する事ですよね。たまに「何だこれは!?」というような時もあるので。分からないと扱えないですから。

AKI:雨、湿走路に関しては安定してますよね?

吉原:雨は比較的に良いとは思うんですけど、1年間通してレースは晴れの方が多いですから。とにかく晴れですよね。晴れで勝ち切る選手になりたいです。

yoshihara_k_200918_02.jpg

AKI:今年デビュー8年目ですが、選手人生の中で今はかなり苦しんでる時期ですか?

吉原:そうですね、苦しんでます。今年は特に。去年は安定して良かったんですが。そんな簡単な世界じゃないですね。

AKI:ランクに関しては徐々に上がっていっている印象ですが、ご自身ではいかがですか?

吉原:上がっては少し下がってを繰り返してはいるんですが、少しずつ上がってはきています。

ただ、今のランクに見合った走りは出来ていないと思っています。グレードの準決でタイミングよく雨が降って優出できたりしているだけで、まだまだ全然です。

AKI:レースに関して、1番求めていきたいところはなんですか?

吉原:やっぱスピードじゃないですかね。スピードを上げるには走るコースもだし、エンジンの作り方もあります。

AKI:となると、ここでもエンジンを作っていく技術が必要なんですね。

吉原:そうですね。もちろん腕も大切だとは思うんですが、やっぱりモータースポーツはエンジンあってこそ。しっかり良い状態に持っていかないとグレードレースなんかは特に厳しいです。

AKI:スタートに関してはいかがですか?

吉原:んー。グレードの準決とかになると、突き抜けるようなスタートは切れてないしまだまだ良くしたいなと思っています。フライングをしないようにしながら良いスタートを切るって難しいんです。そこはエンジンも良くしていかないと、ごまかせても上のレベルのレースになると厳しいです。

yoshihara_k_200918_03.jpg

AKI:話は変わりますが、吉原選手は、元々バイクに乗られてたんですよね?

吉原:はい。モトクロスという競技をやっていました。

AKI:一度、バイク競技からは離れていたんですか?

吉原:そうですね。モトクロスの時はあまり速い方ではありませんでした。選手を辞めて、3年間ほど郵便配達員をしていました。

AKI:へー!そうだったんですね!成績でいうとオートレースの方が良いんですか?

吉原:そうですね。モトクロス時代から高速コースとかは好きで。ジャンプとかいっぱいあるコースはどちらかというと苦手。なので、オーバルコースは好きですね。

AKI:オートレース自体は小さい頃から知ってたんですか?

吉原:父親が好きで子供の頃から「オートの選手になれたら金持ちになれるぞ」とは言われていました(笑)。ただ、モトクロスの方が主だったんでオートを観にくる事も少なかったですし、まず自分がオートの選手になれるものだと思っていませんでした。

AKI:どのタイミングでオートレースの試験を受けようと思ったんですか?

吉原:モトクロスをやっている時に31期受けたんですけど、その時は受かればいいや的な感じというか、「試験があるからうけてみろ」と親父に言われて。軽い気持ちでした。案の定落ちて、その時は絶対無理だと思いましたね。

それから少しモトクロスやって、モトクロスのプロ資格を取ってから辞めました。その後に郵便配達員をしてました。仕事自体は楽しかったんですが、レースの緊張感とかがぱったりとなくなると平和ボケというかボケ〜としちゃって。こんな生活もあるんだなと思いながらも刺激は一個も無かったですね。

AKI:もう一度オートレースの試験を受けようと思ったキッカケはあるんですか?

吉原:親父が30歳まではオートの試験を受けろ!と言っていて。

AKI:お父様はノリノリだったんですね!

吉原:なって欲しかったんでしょうね。せっかくモトクロスもやってたし。それに、平和ボケしてる自分も嫌でした。なので、自分自身も30歳までは試験を受けようと思っていました。そして32期を受けて。

その時は「選手になりたい!」と明確に思っていましたね。目標もなくだらだらした自分の生活を変えたいと。なので、試験まで準備をしました。

AKI:結果受かりました!

吉原:びっくりしました。受かった後に親子面談があったんですが、滅多に緊張しない親が緊張してました(笑)めっちゃ面白かったです(笑)。

AKI:お父様も選手になって欲しかった訳ですし、親孝行できてるんじゃないですか?

吉原:そうですね。まだ微々たるもんですけどちょっとずつは。親には飛行機に乗るという夢があったんですが、それは叶えてあげられました。

AKI:素晴らしい!!次どうしましょう(笑)

吉原:どうしよう(笑)んー。生活も支えてあげたいんですけどね。

AKI:そのためには稼がないとですね!

吉原:そうなんです。けど、不調なんですよ(笑)頑張らないと。ここまでこれたのも自分1人だけの力ではないので。先輩や同期、家族とかがいないとここまで頑張れてません。

AKI:自分の性格を分析すると、がむしゃらにどんどん頑張れるタイプじゃないんですか?

吉原:全然頑張れるタイプじゃないです。すぐやられます、心が(笑)。けど、いろんな人からアドバイスがあり、助言があり、また頑張ろうと思えています。

AKI:気持ちを持っていってくれるのが仲間や家族なんですね。

吉原:そうですね。なので恩返ししたいです。優勝とかすると自分も嬉しいですけど、周りがすっごく喜んでくれるんです。

yoshihara_k_200918_04.jpg

AKI:となると、近くの目標は優勝ですか?

吉原:そうですね。優勝もしたいですね。

AKI:元々、目標は立てるタイプなんですか?

吉原:前は結構目標を立ててましたね。優勝したい、S級になりたい、スーパースターに出たいとか。

AKI:クリアしてますね!!

吉原:そうですね。SGの決勝に乗りたいもクリアできたし。

AKI:次の目標は?

吉原:もちろん一般戦の優勝もしたいですが、グレードレースで優勝したいですね。2016年のプレミアムカップは訳もわからず、若さと勢いだけで取っちゃったって感じだったんです。それに、同期の長田(山陽32期:長田恭徳選手)が今年GI取ってかなり刺激になりましたね。もちろん嬉しいんですけど、自分も頑張らなきゃなと。

GII、GIは関係なくグレードを獲りたいです。後は、スーパースターにもう一度出たいです。んー最近、目標設定をちゃんとしてなかったんですよね。調子が良かった時は目標はしっかりしてた気がします。

AKI:ならば、目標設定しちゃいましょう!!

吉原:そうですね。それなら...1年に1回は優勝。スーパースターに出る。S級のシングルになる。ですね。この3つを目標に頑張ります。

AKI:ここまで色んな事があったと思いますが、結果的にオートレーサーになれて良かったと感じますか?

吉原:良かったですね!後は選手になったからにはもっと上を目指さないと。もちろん、ずっと緊張しっぱなしでキツイ時もあるし、平和な人生もいいなぁと感じることもあります。無い物ねだりです(笑)。

けど、刺激がある生活ができて、ファンの方から応援してもらえて。普通の生活を送ってたら応援してもらうなんてないじゃないですか。それに、1着を獲ったり勝った時の喜びって苦労してる分大きいんですよ。優勝した時以上の喜びって他に無いんです。心の底から嬉しい事。他に無い!

AKI:おぉ!それは天職だと思いますよ!

吉原:今は良くないですけどね、本当に(笑)。

AKI:けど、ここを乗り越えたらもっと上が見えてくるんじゃないですか?

吉原:そうだと信じてやっていきます。ここまできたらA級になろうがなんだろうが、また頑張って上がればいいやと思って。心は折れますけど(笑)頑張ります。後輩も入ってきて恥ずかしいレースはしてらんないです。

AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。

吉原:オッズパーク会員という事はギャンブルが好きな方ばかりだと思います。8車ある中で1人でも買い目が固定できたら車券が買いやすくなると思うんです。「この人なら連に絡んでくれるだろう」と思ってもらえる選手になれるようなりたいです。頑張ります。応援よろしくお願いします。


インタビュー / AKI

福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。

TOP