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オートレース選手インタビュー
嬉しい地元グレード初制覇!!!|中村 杏亮選手
2023年4月26日

3月12日に行われた地元のGII優勝戦で初の地元グレード制覇を決めました!今年に入って初SG優出を決めるなど勢いが止まらない中村選手。地元グレード制覇の喜びや、SG初優出、今後の目標などお話ししていただきました。

(取材日:2023年4月10日)

インタビュー / AKI

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AKI:地元GIIオーバルチャンピオンカップ優勝おめでとうございます!お気持ちいかがですか?

中村:やっぱ地元のGIIはめちゃくちゃ獲りたいと思っていたので凄く嬉しかったですね。初優勝が山陽のGIIだったんですけど、あの時とは違う嬉しさでした。地元というのもありますし、あのメンバーで勝てたというのが違う嬉しさになりました。優勝戦は隣におやっさん(飯塚26期:久門徹選手)もいてその部分も大きかったですね。

AKI:師匠の久門さんとはレース前にお話されたんですか?

中村:いや、特にはしてないんですけど、「10mオープンやん、チャンスやない?」ということはボソっと言われました(笑)

AKI:GIIは初日から準決の日まで良走路でした。エンジンの状態を振り返えるといかがですか?

中村:SG初優出した後だったんですが、初日レースした段階から「これヤバいな。」という感覚がありました。ピストンとヘッドを交換して、3日目なんとか勝ち上がったという感じ。それでも全然手応えなく、一か八かで下回りをしました。オーバーホールをしてみたらメタルに傷が入っていて不具合が見つかったんです。おやっさんに相談して「SGで動いていたんだしメタルだけ交換したら良くなるんじゃない?」と言われ交換。そしたら、すごく良くなりました。練習から手応えがあって、これなら戦えるやろうと思って準決勝戦に臨みました。レースも感じ良く乗れました。

AKI:優勝戦は予選道中とは違い雨、湿走路になりましたがどう感じていましたか?

中村:飯塚の雨は自信があったのでスタート決まればと思っていました。スタートだけに集中。最近、スタートがすごくキレるようになっていて。特にこれといって扱ってはいないんですけど、オープン戦を走る機会が増えて経験値が上がったのは大きいですね。後は、去年のダイヤモンドの優勝戦でスタートめちゃくちゃ遅れてしまって。リプレイ見たらめちゃくちゃ恥ずかしくって(笑)「恥ずかし!おっそ!!」みたいな。これはヤバいと思ってスタート練習の数を増やしたんです。それを続けていたらキレるようになりました。気持ちの部分が大きいかもしれませんね。そういう経験から最近やっとオープンでも戦えるようになった感じです。

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AKI:実際、優勝戦のスタートラインに立った時はどうでしたか?

中村:いつもおやっさんの横でスタート切る時はプレッシャーに負けて浮かしたりすることがあったんですが、今回は"横はおやっさんじゃない"と思ってスタートラインに着きました。スタート自体、節間通してタイミングも良かったので自信を持ってスタートいきましたね。多少遅れても外が効く走路なので、「8周回使って冷静に走ろう。」と考えていました。もちろんスタート行った方が楽なんで、遅れた時のことも考えつつ基本はトップスタートのイメージで切りました。

AKI:いざスタートを切って、前は誰もおらず開けていましたがあの時の気持ちはいかがでしたか?

中村:うわ、絶対これ圭一郎さん(浜松32期:鈴木圭一郎選手)来るやろ!と思っていました(笑)周回盤を残り2周のところで見たんですが、「これ、もうそろそろ後ろ来るんじゃね?」と思いながら走っていたら1度滑らして。ヤバいヤバいと思いながら一生懸命走っていました。後からリプレイ見たら全然来てなくって。1人で焦って1人で滑って、「うわ、恥ずかしい。」と思っていました(笑)

AKI:結果ぶっちぎりでの優勝となりましたが、ゴールした瞬間というのはどうでしたか?

中村:去年のGI開設記念で良いペースで走っていたんですが、加賀谷さん(川口27期:加賀谷建明選手)の異次元すぎる走りに負けてしまってすごく悔しかったんです。なので、今回やっと地元の記念が獲れて嬉しかったですし、ゴール直後に竹谷さん(飯塚23期:竹谷隆選手)たちが走路まで来てくれたんで「あぁ。やった〜!」と実感しました。飯塚での優勝はミッドナイトしかなかったので、雨だったけどウイニングラン行こうかなと思いました(笑)土砂降りだったので流石に止められましたけど(笑)重富さん(飯塚27期:故:重富大輔元選手)のイタズラかもしれませんね。

AKI:自信に繋がる優勝になりましたか?

中村:そうですね。晴れでもナイターは自信があるんですが、雨で勝てたというのはまた特別ですね。自信につながりました。

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AKI:それこそ、GII優勝前にはSG初優出もあったわけですが、準決では青山選手(伊勢崎31期:青山周平選手)を捲る場面もありました!

中村:あれは自分が1番びっくりしました。青山さんの後ろに着くまでに道が開けて、雅人さん(川口28期:中村雅人選手)と青山さんがやり合っているのを見て、青山さんが雅人さんの内に着こうとしたのを見たので外に振ったら「あれ?変わってない?いける!?」となって捲ることが出来ました。そしてそのままゴール。「あれ?SG優出!?やばっ!?」という感じでした。ああいう大きいレースで戦えて優出できたというのは大きな自信につながりましたね。後は、予選道中でもこの着は拾わないといけないという場面でもしのげるようになったというか、戦い方というのはすごく勉強になりましたし、慣れてきました。それはデカいですね。

AKI:初めてのSG優勝戦というのはどうでしたか?

中村:今思えば不思議な感じ。1日があっという間に過ぎていきました。最終日なので梱包もあるし、優出インタビューもあって、意外とバタバタしていました。そして、気がついたら試走という感じで。そんなに緊張もなく。8枠っていうのもあって気は楽でしたね。内枠とかだったらまた違う緊張感もあったんでしょうね。

AKI:8枠と遠い中で結果は5着でした!

中村:そうなんです。結果、年末のスーパースターのポイントも取れたんで良かったです。道中捌いたんですけどあんま覚えてなくって(笑)5着だったのは覚えているんですが。けど、初めての10周回はめっちゃキツかったです。優勝戦はペースも早かったですし、残り2周のところで周回盤を見て「うわっ。ここから後2周か...。」となりました。8周回で腕もパンパンで結構限界でしたね。前にサトマヤさん(川口31期:佐藤摩弥選手)がいて、1つでも上の着を取ろうと思って走っていたんですけど、残り2周になるとタイヤも滑ってきます。9〜10周目は未知の世界。10周回レースするって本当にキツかったですね。レースに行く前はプラス2周くらい「大したことないやろ」と思ってたんですが「めっちゃ大したことあるやん!」ってなりました。メンタル的にも体力的にもキツかったです。

AKI:この短期間で色々な経験を積みましたね。

中村:そうですね。色々なことが勉強になりました。その後のプレミアムカップもなんとか勝ち上がった感じ。最近そういうパターンが多いですね。予選道中は良い感じはなく、節間の中で整備して準決には間に合わせるみたいな流れが多いですね。そう考えると、節間中にエンジンを扱って上向かせられるようになったとは感じています。久門さんの昔からの教えでもあるんですが、1着を取りにいくのは当たり前なんだけど、実際は年間通しても1着取れる回数って多くないじゃないですか。良くない状態でもなんとか勝ち上がれるように腕でカバーしないといけない時もあるし、試走に出てダメでも最低勝ち上がれるような凌ぎ方を教えてもらいました。考え方ですね。試走いって「だめだ...」となった時でも明日に繋がる走りをするということをずっと教えてもらっていました。なんとか次の日につなげて、整備をして明日は1着を取れるようにと。逆もありますよね。1着を取れたから何もしないのも良くないよと教わりました。もっともっと上を目指すように。ただ、その辺の整備も難しいんですけどね。あの圭一郎さんや青山さんが毎日のようにエンジンをバラして整備をしているので、自分達もそれくらいの最低限の整備をしないと勝てない。速い先輩はただ速いだけじゃない。整備も凄いです。

AKI:そういう経験をして、整備の面も自信がついてきたんじゃないですか?

中村:そうですね。だいぶ自信がついてきました。その後のミッドも完全優勝できて、素直に楽しいです!ミッドは独特の雰囲気というか、走路に出てきた時の雰囲気というか。後は、消音マフラーがでかいですね。初めて乗った時から乗りやすくて、きっと消音マフラーが自分の走り方とかに合っているんでしょうね。

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AKI:ハズレのマフラーがあるなんてお話も聞きますが、中村選手はどう感じていますか?

中村:そこまでハズレのマフラーとか思ったことないですね。勝率が悪いマフラーでも全然問題なく。マフラーごとの特徴とかはあるので少しセッティングを扱うこともあります。きっとそれぞれに合うセッティングがあるんだと思います。なので、マフラーに合うセッティングを探して合えばどのマフラーでも大丈夫です。

AKI:ここまで地元グレード制覇やSG初優出など充実していますが、今後の目標は考えていますか?

中村:デビューした時から『SGを獲る』というのは最大の目標ですね。けど、まずはおやっさんの外からスタート切って優勝することが今の目標ですね。それがまた少し恩返しに繋がるかなと思っています。後は、年末に向けてポイントを加点したいですね。次が地元のSGオールスターなので頑張りたいです。

AKI:となると、課題はなんですか?

中村:やっぱりもう少し捌きを覚えたいですね。スタートもまだまだ速い人がいるのでもっと練習して磨かないといけないですね。最近では後輩の稚也(飯塚34期:長田稚也選手)がコツ掴みやがって(笑)去年くらいまで「杏亮さん教えてください。」と来ていたのに最近は来ないんですよ。むしろ、自分が行く回数の方が多くなっちゃいました(笑)けど、元々スピードありましたからね。スピードある人が捌き覚えると凄いですよね。ライバルと言ったらあれですけど、稚也と一緒に切磋琢磨して飯塚の若手からも盛り上げていけたら良いなぁと思っています。同じレースでは敵ですし負けたらムカつきますが(笑)別のレースなら情報交換をして、グレードレースの優勝戦で会いましょうという感じです。すごく良い関係です。

AKI:それでは最後に読んでくださっている方にメッセージをお願いします。

中村:長田くん(稚也選手)に負けないように頑張るので応援お願いします!!(笑)


その後、4月16日に山陽オートで行われたGI令和チャンピオンカップでGI初優勝を飾りました!次はSG優勝へ!これからの活躍、さらに期待ですね!!

※写真は飯塚オートSNSより。

インタビュー / AKI

福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。

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