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オートレース選手インタビュー
オートレース界の超新星!!|栗原 佳祐選手
2023年6月12日

2023年2月4日、後続を大きく突き放して鮮烈なデビューを果たした36期浜松の栗原佳祐選手。ここまで(2023年6月3日現在)30走して掲示板を外したのがたったの4回。そして、すでに2回の優勝を飾っています。初優勝、2度目の優勝を飾った時の気持ち、オートレースに対する考え方などお話しして頂きました。

(取材日:2023年5月13日)

インタビュー / AKI

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AKI:デビュー初優勝おめでとうございます!お気持ちいかがですか?

栗原:ありがとうございます。練習の時から感じは良かったです。周りの方からも優勝のことを言われていて、プレッシャーじゃないですけど、どこか固くなる部分もありました。勝ち上がりが発生した節は準決まで行けたんですが、天気にも翻弄され悔しい結果になって。そういった中で地元に帰ってきてから初優出して、その流れで初優勝できたことはホッとしました。安心したというのが率直な気持ちですね。

AKI:嬉しいよりもホッとしたという気持ちの方が大きかったんですね!

栗原:そうですね。皆さんの期待に応えられたというのが良かったです。師匠の浅田さん(浜松27期:浅田真吾選手)を初め周りの方々にサポートして頂いていて、車の仕上がりもかなり良かったのでしっかり成績を残したいと思っていました。そういう思いもあったので、初優勝できて肩の荷が下りた感じです。

AKI:初優勝した時の状態は良かったということですが、何か扱っていたんですか?

栗原:優勝する前の川口では消音マフラーということで、浜松とフィーリングが大きく違っていました。消音マフラー自体は養成所の時に何度か乗ったことがあったんですが、川口の練習ではあまり良い感触ではなく。なので、リングだけ交換して。そしたらフィーリングが良くなったのでそのまま走って地元に戻りました。ただ、地元では気温も上がっていて、前検の練習ではセットが違うんだろうなという感じ。なので、色々作業したんですがなかなか上手く合わなくって。結果的に優勝戦は前検のセットに戻しました。というのも、前検のセットをもう一度試してみようと思って練習してみたら凄くフィーリングが良くって。不思議ですよね。前検では良くなかったのに、最終日には感じが良くなるなんて。結果的に優勝戦は知っているセットで望めたので自信を持って行きました。

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AKI:優勝戦は自信を持って臨めたんですね。

栗原:そうですね。ただ、後ろに新井さん(伊勢崎35期:新井日和選手)がいて。スタート練習では0m-10mだと完全に食われていました。めちゃくちゃ速かったです。けど。本番は20mの差があったので、しっかりスタートを切って1コーナー抑えれば自分の思うようなレース展開に持っていければ勝負はできるかなと思っていました。その想定通りにいって良かったです。

AKI:ここまで、試走、上りタイムと良いタイムが出ていますがコース取りの意識はどうですか?

栗原:今のコーナーリングの車速のままもう少しコンパクトに走りたいなぁと思っています。けど、それなりにタイムが出ているので、2級車のトルク感を考えると今のコースが良いのかなとも思います。今でもまだ半信半疑な感じです。なので、練習で色々試しながら良いところを探しているところです。経験もまだそんなにないので、自分で何が良くて何が良くないのか、やること全てが経験になっています。優勝した時もまだまだ分からないままではありましたが、その中でも自分が選択したことが良い方向に行ったんだと思います。

AKI:分からないことが多い中でも良い流れでここまできていますよね。

栗原:そうですね。練習の時は浅田さんに一緒に走ってもらって、1級車が迫ってきた時のコース取りだったりとかを練習させてもらえることが少しずつ身についていると思います。ハンデもキツくなってきて、対応していかないと行けないことが多い中、そういう練習が自信に繋がっていることが凄く大きいです。

AKI:初優勝決めてホッとしたというお話しでしたが、周りの反応はいかがでしたか?

栗原:しっかりチャンスをものにできたことは良かったね、と言ってもらえました。あそこで優勝できなかったとしてもハンデが下がる可能性は高かったので、きっちり優勝してはハンデ重化したことは結果として残せたということ、良かったねと話して頂きました。

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AKI:優勝後は少し着も大きくなる時もありましたが、その後の川口では3連勝で2度目の優勝!何か変化はあったんですか?

栗原:優勝した後は2節連続でアーリーだったんですが、この2節は勉強の節というか。前回はハンデをもらって優勝させてもらって、今回はハンデも下がって前にも横にも1級車がいるレースばかり。もちろん走るからには1着を取りたいんですが、この2節は対1級車の勉強をするということを意識していました。その勉強したことを川口に繋げていければと考えていたんです。そんな中、フライングを切ってしまい迷惑をかけてしまいました。ただ、ハンデ30m前になってスタートを残せないと展開が厳しくなると痛感していたので、そこからクラッチ周りも見直してポジティブな方向にシフトすることができました。フライングがあったからこそ次の日以降に繋げることができたと思います。浜松の最終日には7枠に置かれて試練のレースにもなったんですが、その分評価して頂いていると思って走りました。後は、どれくらい戦えるのかというところは自分も知っておきたかったです。誰もが経験できる枠ではないので自分は恵まれていると思いレースに臨みました。結果1着は取れなかったんですが、自分でも凄く収穫のあるレースになりました。

AKI:地元でしっかり勉強して収穫があった中での川口開催だったんですね。

栗原:はい。川口初日は4枠からのレース。浜松で7枠からレースをしていたことが活かせたというか、満足のいくレースだったかなと思います。スタートも含めて良いレースができたと思います。アーリー2節の経験があって自信を持って川口に入れました。後は、浅田さんが練習で合わしてくれていたことがレースでも活かせました。1級車がきても慌てず対処できたと思います。

AKI:その成果がすぐに優勝という形になりましたね!

栗原:自分でも出来すぎくらいです(笑)やるからには皆さんが優勝を考えていると思いますし、優勝できる人は96人の中の1人、こんなにぽんぽん取れて良いのかと思います。なので、ここで自信過剰にならずに、今までやってきたことを自信までに留めておきたいです。こういう時こそ怪我につながると思うので、そこを気をつけないといけないなと思っています。

AKI:1回目の優勝と2回目の優勝は気持ち的に違いはありましたか?

栗原:川口の走路は2回目で、皆さんも新走路になってはじめての熱走路だったと思うんですが、思った以上に滑りがひどくて。それはタイムにも出ていて1級車の選手も苦労されていたと思います。その中でも自分は試走からタイムをそこまで落とすことなく走れていたのでフィーリングは悪くなかったです。そこが自分の中でもアドバンテージになっていたと思います。上手く優出もできました。優勝戦は走路温度も落ち着いていたんですが、1枠から単騎で逃げるだけ。自分の走りをすれば後ろは追って来れないんじゃないかなと思っていました。試走タイムも3.34と悪くなかったですし、試走の感じで滑らさないように走ろうと思っていました。川口はビジョンもあるので確認しながら滑らさないようにと意識しました。

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AKI:落ち着いてスタート切れましたか?

栗原:そうですね。ただ、最終日は少し風が出ていて。2級車はトルクがない分スタートが出ていかない感じがありました。厳しい条件ではありましたね。その中で、スタートなんとか残せたのは大きかったです。レース道中もそこまで風の影響はなくコーナーの乗り味も悪くなく良い展開になったと思います。

AKI:2度目の優勝。ゴールした瞬間というのはどうでしたか?

栗原:2回目の方が嬉しかったですね。浜松の初優勝で肩の荷が下り、ここからという時に2度目の優勝と結果がついてきて嬉しかったです。周りの方にサポートいただいた中でチャンスを物にできたのは本当に良かったです。

AKI:デビューしてすでに2度の優勝を飾っていますが、オートレースの世界というのはどうですか?

栗原:元々ロードレースをしていたんですが、オートレーサーを目指したきっかけが「将来ずっとバイクに乗り続けたい。」という思いからオートレースに転向しました。なので、バイクに常に乗っていられる喜びというか、自分のモチベーションを上げていける環境。凄く良い環境で楽しくやらしてもらってます。小さい頃からバイクに乗っていて、それを仕事にできて、今のところ結果も出ているので本当に良い環境です。

AKI:バイク経験者の方は、その経験が良い場合も悪い場合もあると聞きますが、栗原選手はどうですか?

栗原:そういう話は選手になる前から聞いていました。ロードとオートは全く別物だよと。ただ、自分はそこまで思っていなくて。同じ2つのタイヤがついている乗り物なので根本的には同じだと思っています。その中でも、タイヤはロードとオートで大きく違いますし、フレームなども違うので、力をかけるポイントというのは異なると思います。タイヤの限界がロードよりオートの方が低いというか、マシンにタイヤが付いてこないところがあります。タイヤの限界を考えながら行きたい気持ちを抑えて上手くレース運びをするというところがロードとは全く違いますね。無理が効かないですし、無理しすぎると逆にロスになる。そのバランスを考えるというところがオートレースの難しさかなと思います。今は全てに関して分からない事が多いので勉強している最中です。固定概念を持ちすぎないように。

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AKI:今後の目標は考えていますか?

栗原:走るからには1番を狙って。そして、1級車に乗り替わって同じ土俵に立った時に結果を残せるよう、2級車でもしっかり経験を積んでもがきまくりたいと思います。しっかりやることをやっていれば結果がついてくると思うので、今は結果よりも内容にこだわっていきたいです。内容が良くなれば結果もついてくると思うので。

AKI:課題はなんですか?

栗原:今後ハンデも下がっていくと思いますし、レース数がまだまだな中、ハンデ20mになると考えると恐ろしいなぁとも思っています(笑)絶対に展開も厳しくなますし、ハンデが下がるということはそれだけ強い選手と並ぶということになるので、今までみたいにはいかないですし、トントン拍子でいくことはないと思います。それでもしっかり考えて経験してレースに臨んでいきたいと思います。ひとつひとつ気づいたところを修正して自分の良いところをどんどん伸ばしていきたいですね。

AKI:それでは最後に読んでくださっている方にメッセージをお願いします。

栗原:ここまで順調にこれているのも応援してくださる皆様の声援もあります。その声援を裏切らないレースができるように、これからもしっかり練習して自信を持ってレースに臨めるよう準備をしていきたいと思います。そして、オートレース全体を盛り上げていけるレースが出来ればいいなと思っています。これからもよろしくお願いします。

(写真は浜松オート、川口オートSNSより。)

インタビュー / AKI

福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。

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