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オートレース選手インタビュー
崖っぷちからのGII稲妻賞連覇!!|荒尾 聡選手
2024年7月11日

去年の伊勢崎オートGII稲妻賞で優勝。今回はディフェンディングチャンピオンとして登場。しかし、成績は振るわず危うく準々決勝で敗退の危機も。諦めかけたところ32位で準決勝戦へ。そこから連勝で優勝!優勝戦は最後まで目が離せない息を飲むレースに見入った方も多かったと思います。崖っぷちの予選道中から連覇へ、お話をうかがいました。

(取材日:2024年6月22日)

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AKI:GII稲妻賞連覇おめでとうございます!やりましたね!!

荒尾:ありがとうございます!伊勢崎は優勝できないというジンクス、去年の稲妻が伊勢崎初優勝だったんですがまさか連覇できるとは思ってもいませんでした。伊勢崎はお客さんが熱いから楽しい!勝ち上がりのインタビューも盛り上がって良いですよね。なので、お客さんの前に立つのはテンションが上がります。しかも、去年配られた"荒尾うちわ"もいっぱいあるし(笑)いまだにいっぱい掲げてくれました。公開勝ち上がりインタビューでは「去年よりうちわが減った(笑)」と言ったんですがそれでも沢山のうちわを振ってくれていました。

AKI:ただ、予選道中はかなり苦しんでましたね。

荒尾:そうなんですよ。初日12Rイナズマエイトは3着も手応えはそこまでなく。2日目もダメ。3日目もダメ。予選で漏れたと思っていました。なので、「もう宿舎に戻ろう!」と周りにも言っていました、拗ねて(笑)もちろん3日間毎日何か扱って整備をしていたんですが全く良くならず。けど、全レースが終わってみたら32位で滑り込みセーフ!「ラッキー!」という感じ。頑張っていたら良いこともあるよねと思いましたね。

AKI:どの辺りを扱っていたんですか?

荒尾:まずは伊勢崎に入ってシリンダー交換をしようと思ったらロッドに不具合が見つかって。前検にエンジンをバラしてロッド、シリンダーを交換しました。初日は普通で調整次第かなぁくらいに思っていたら2、3日目どんどん悪くなっていて。シリンダーまで外してチェックしたら、シリンダーが傷だらけだったんです。仕方なく交換する前のシリンダーに戻してセッティングしてみたら「あら?良くなったんじゃね?」という感じが出てきて。準決のレース前の音も「意外と良い感じの音が出たな」と手応えはかなり変わっていました。凄く良いわけじゃないけど今節の中ではまともじゃない?という感じ。そして、レースに行ったら全体的に上積みがあったし乗りやすさもありました。ただ、"優勝"なんて思ってもなかったですよね。あんな状態で。けど、同期27期が4人優勝戦に乗っていたし「みんなで頑張ろう!」と話をして。ただ、試走の手応えは凄く良くて準決以上の感じだったのにレースの時間になってピットから出たら「うわ、全然変わった!やばいなぁ」と思っていたんです。そんな感じでもスタートは切れたので頑張ってみようと思って走っていました。8周回長かったですね〜!!長かったし頭も目も使ったし。後ろからは1人の選手ではなくいろんな選手が仕掛けにきてたので大変でした。けど、上手くハマったね。1対1だと抜かれないけど、一気に2、3人きてたらやばかった。いろんな人が後ろにつけたけど1対1だから対処できた感じですね。エンジンもそれなりに良くなってたからしのげたと思います。ただ、雅人(川口28期:中村雅人選手)の出来は良かったですね。準決から凄かった。なので、優勝戦は雅人が2番手にきた時が1番やばいなと思いました。周平(伊勢崎31期:青山周平選手)と清太郎(伊勢崎29期:早川清太郎選手)ならしのげるかなと思ったけど、雅人は「捲られる、内からでも行かれるかなぁ」と思いましたね。自分が思う選手の完成体は雅人。乗り方から、技術面、エンジンの伸ばし方、直線の伸ばし方も上手いしレースが危なくない。なんていうか、競走車をブレさせない柔らかさ。自分がオートレースに1番求めてるのは柔らかさ。それが突き抜けて上手いのが雅人。レベルが違う。全盛期の貢さん(伊勢崎22期:高橋貢選手)も柔らかかった。説明が難しいんですけど、どうしたら競走車が伸びていってくれるか分かってる感じ。なので、後ろにつけられた時はやばいと思いましたね。

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AKI:大型ビジョンは見てるんですか?

荒尾:見ますよ!ちら、ちらっと。音でも判断しますが誰がどこからきてるのか確認してます。全然余裕はなかったですね。次から次に後ろからきてたので。

AKI:ゴール線切った時はどんな思いでしたか?

荒尾:「優勝!」よりも「疲れた〜!!」が先にきましたね(笑)道中も張ったり滑ったりして雅人にも迷惑かけたし、審議になって失格もあると思ってるくらいだったのですぐに優勝だ!という感じには全くなっていませんでした。その後すぐに確定が出たけど、申し訳ないという気持ちが大きかったですね。その後、お客さんの前に出た時に嬉しくなりました。沢山のお客さんが残ってくれていて、伊勢崎の人は自分に優しいです(笑)

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AKI:優勝戦のレース面白かった!と色んなところで聞きますよ!

荒尾:それが嬉しいよね。選手からも面白かったと結構言ってもらえて嬉しかったです。レース後に永冨さん(飯塚17期:永冨高志元選手)からもLINEがきて「いいレースだった、面白かったよ!」と言っていただけて。何回も見て何回も面白いと思ってもらえたみたいで本当にありがたいなぁと思いましたね。自分にはスピードがないのであの展開しかないです。昭和のレースを(笑)みんなそれぞれ持ち味を出さないと!

AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。

荒尾:優勝もですがお客さんにレースが面白かった、良かったと言ってもらえたことが1番嬉しかったです。レース後インスタグラムのフォロワーも一気に100人も増えてびっくりしました!ありがとうございました。飯塚No. 1に返り咲きできるように頑張ります!

※ロッカーに賞金ボードがあったので聞いてみると、賞金ボードはお子さんに見せるために持って帰るそう。いつも喜んでくれるとのことです♪

(写真は伊勢崎オートSNSより)

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