【中央馬】
◇ナイスミーチューは芝を使われていた時期もあったが、ダート路線に定められて本領を発揮し始める。トントン拍子で勝ち上がると、初オープンでGⅢシリウスS勝ち。ダート競馬らしからぬ切れ味を見せるから、強さも一層際立つというものだ。初の地方馬場、短い直線がどうかだが、距離に不安がないというのなら早めの始動で補えてもいい。豪快なマクりが見られるか注目したい。
◇トウショウフリークは芝も走るが、芝だとほかに速いのもいる。が、ダートならそのスピードは一歩抜きんでたものとなり、同馬の主要な武器となるようだ。控えて競馬ができないことはないが、やはり逃げがベスト。同型がいるし、距離もいいとはいえないが、それゆえハナを切っていきたいはず。その形に持ち込めれば、初の地方馬場が有利に作用する可能性が大いに出てこよう。
◇エーシンモアオバーは軽快な先行力で札幌、函館を中心にオープン特別を5勝。そんな武器がありながら地方交流では(5)(3)(4)(2)(3)(2)着となぜか勝つまでには至っていなかったが、昨年のこのレースで念願の初タイトル奪取に成功。しかも一旦2番手になりながらだったから価値がある。その後も好勝負を繰り広げ、7歳の冬になってもその先行力に陰りはない。ここも巧みに立ち回って勝ち負けに加わろう。
◇シビルウォーは末脚に比重のかかったタイプゆえか、地方へ矛先を向けだした当初はそれほど目立つ存在ではなかったが、6歳夏にブリーダーズGCを勝って覚醒。以後は地方交流中心のローテで好勝負を頻発。8歳になった今年も馬券には絡み続け、元気なところを見せている。当地3着は2010年のこのレース。年は取ったが、競馬のうまさを増した今なら、それ以上の期待をしてもいいのでは。
◇ランフォルセは5歳時にはオープン勝ちやGⅡ東海S2着、GⅢエルムSを制するなど充実ぶりが目立ったが、その後の交流重賞路線では、川崎記念2着、ダイオライト記念勝ち後もそこそこ駆けてはいても、物足りなさは否めなかった。しかし前走、1年8カ月ぶりの勝利で意気上がる。気性的にアテにできない面もあるみたいだが、この距離を味方につけられるようなら連勝も夢ではない。
【地方馬】
◇ハリマノワタリドリは中央1000万を2年少々走ったが3勝目はかなわず7月に高知へ。当初は自己条件で勝てなかったが、金沢イヌワシ賞で3着に踏ん張ると、次はグランシュヴァリエを破り地元重賞勝ち。この2走もグレード競走なら食らいついたほうか。兵庫移籍緒戦でもしぶとさを生かして。
◇リワードアンクは高知で(13211)という好成績を残しているが、主に自己条件。地元馬同士の重賞で5着では厳しそうと思っていた東海菊花賞で掲示板に載る善戦。どうやら相手なりの走りができるようだ。タイプ的に距離は向きそうだし、4歳という若さが魅力。来年につなげる走りを。
◇キングスリージョンは1000万条件で頭を打って今年の春に岩手へ移ったが、いいところを見せることなく当地へ。攻め馬の動きは悪くないが、取り消し明けだしこのメンバー。成績的にもさすがに狙いづらい。
◇エイシンフレンチは中央時は芝の長い距離で直線一気の脚を武器に1600万まで上がった馬。笠松で小回りダートへの適性も見せ、東海菊花賞や東海ゴールドカップを制している。ただ、ブランクを経て移籍した道営ではいいところなく、高知緒戦も離れた4着。かつての走りとはいかないようで…。
◇サトノロマネの高知での快進撃はほぼ最下級からの再出発ゆえ。当地A級の走りからして厳しいだろうと思われていた東海菊花賞だが、あわや3着という場面を作って驚かせてくれた。ここは東海菊花賞とも相手が違うので大きなことは言えないが、地方馬の中ではいい走りを見せられるかも。
◇ミサキティンバーは夏の疲れが取れ攻めを強化できるようになって一変。このところは馬場も向いていないが、ハマれば前走ぐらいの芸当はできる馬だ。かつては名古屋屈指のスタミナ派で、昨年は7着も、一昨年は掲示板に載っている(5着)。今年もそのあたりを目標に頑張りたい。
◇サイモンロードは今年に入って梅見月杯、東海桜花賞を圧勝し名古屋№1の座を確立。かきつばた記念でも0秒4差の3着と見せ場を作っており、ハナならダートグレード競走でもという存在だ。距離は未知だし、強力な同型もいるが、自分の形に持ち込めればあわやの場面を提供できても。
【レース見解】
狙い方としては地方実績のあるシビルウォー、エーシンモアオバー、ランフォルセか、地方初でも決め手を有するナイスミーチュー、トウショウフリークか、になろう。
交流常連の面々は7月のマーキュリーカップから似たような路線を歩んでおり、安定感ではシビルウォーがややリード。ただし、エーシンモアオバーは名古屋コースとの相性がよく、鞍上は昨年このレースを制したときの岡部誠騎手。ランフォルセも前走は昨年3月、ダイオライト記念以来の勝利で戸崎騎手も徐々に手の内に入れてきた様子で、大きな差はない。それらにナイスミーチューの末脚、トウショウフリークの逃げ脚がどこまでハマるか。印は以下のようにさせてもらったが、軸としてはシビルウォー、単の魅力はナイスミーチュー、トウショウフリークといったイメージだ。
地方馬期待は地元サイモンロードだが、逃げられないとモロい面もあり、今回は馬券的には狙いづらいというのが正直なところ。
◎シビルウォー
○ナイスミーチュー
▲トウショウフリーク
△エーシンモアオバー
△ランフォルセ
※投票の際は、締切間際を避け時間の余裕を持ってご利用ください。
馬単 9→1 1→9 9→3 3→9 1→3 3→1 9→7 1→7 9→11 1→11