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■2025年9月23日
テレ玉杯オーバルスプリント(浦和)
エートラックスが春の勢い取り戻す
全国公営競馬専門紙協会 事務局

【中央所属馬の評価】

 エートラックスは前走の東海ステークスは完敗という内容だったが、相手関係が緩和する地方のダートグレード競走なら見限れない。兵庫チャンピオンシップ、東京スプリントでもコンビを組んだモレイラ騎手に戻るのは好材料。カギになりそうなのは斤量。57キロは背負い慣れた斤量だが、今回は他が軽い。

 サンライズフレイムは重賞では3・4・5着とあと一歩というところだが、これまで掲示板は外しておらず、まだ底は割れていない。小回り浦和1400mのコース適性が焦点になりそうだが対応できれば戴冠の期待も十分。

 ガビーズシスターの前走東京スプリントは海外遠征帰りの難しさもあったか。2度の大敗は芝で、ダートの短距離では底をみせていないし、休養に入ってリフレッシュして復帰なら久々でも軽視できない。

 3歳ハッピーマンは京浜盃で凡退し三冠路線は断念したが、短距離に戻って前2戦2・4着。前走は休み明けで初の古馬相手も考慮ならメドは立てた。イメージ以上に実戦でしぶとい。

【地方所属馬の評価】

 ティントレットの前走サンタアニタトロフィーは厳しい結果になったが、58.5キロのハンデも微妙に響いたか。さきたま杯は2着と0.1秒差で十分な見せ場があったし、調子落ちでなければ見直せるところで侮れない。

 ムエックスはレコード勝ちしたシャマルには完敗だったが、JRA勢の牙城を崩してさきたま杯2着はここで強気になれる材料。コース二度目でさらに進境みせれば、ダートグレード競走制覇の期待も。

 アウストロは昨暮れに重賞初挑戦しゴールドカップ制覇と地元の期待を背負う存在。さきたま杯は厳しかったが相手関係はいくらか緩和するし、ここは格好はつけたいところ。

 ジゼルはアフター5スター賞のトライアルは2年連続で快勝したが、本番は昨年以上に厳しい結果。浦和1400mも適性はみせているが、ダートグレード競走ではさすがに相手がそろっている。

 オメガレインボーは南関重賞では入着ライン。9歳馬でもそれほど衰えを感じさせないが、ダートグレード競走ではさすがにパンチ不足が否めない。見せ場あれば。

 ツーシャドーは昨春のしらさぎ賞を勝って、続くプラチナカップは牡馬相手に2着惜敗。地元1400mは条件ベストだが、ダートグレード競走のここでどこまでやれるか。

 ストライクオンは習志野きらっとスプリントで2着確保し転入後は連対パーフェクトが続く。ただ、初コース1400mでダートグレード競走。経験が今後につながれば上々か。

 トーセンサンダーは船橋の予定が取りやめになって、スライドで出走したアフター5スター賞でいきなり2着と好発進。勢いに乗って地元のダートグレード競走挑戦だが、ひとまず見せ場あれば。

【解説者の予想】

 JRA勢の実績最上位はエートラックス。ここまで兵庫チャンピオンシップ、東京スプリントと重賞2勝。特に東京スプリントはワンターンの1200mを番手から抜け出す正攻法で勝ちきり、スピード能力の高さをあらためて実証した。再び一周競馬になることに問題はないが、懸念があるとすれば前走初の左回りで大敗をどう判断するか。ただ、今回は抜群に手の合うJ・モレイラ騎手騎乗。唯一背負う57キロの斤量とともに「マジックマン」がその不安を払拭する。

 ティントレットは、6月のさきたま杯で道中シャマルを追走し勝負どころでは並びかけようとする積極的な仕掛け。それでも大バテせず4着確保は地力の証明。続くサンタアニタトロフィーは1番人気を裏切る10着大敗だが、激戦から中2週、斤量58.5キロと厳しい面があったことも確か。今回は間隔も取ってダメージもないだろうし、コリアカップも制し波に乗る荒山厩舎。勢いで同馬も勝利へ躍動する。

 さきたま杯2着のムエックスは雨馬場巧者のシャマルに敗れたが、ムエックス自身も得意とはいえこれに及ばなかったのは仕方がない。それでも好位から伸びてゴール前で前を行くティントレットを交わすと同時に後方から迫ったエンペラーワケアの追撃も封じた。これで船橋転入後【10-5-1-1】。唯一着外に敗れたブリリアントカップは落鉄という明確な敗因があったし、それを除けばほぼパーフェクトな戦歴といっていい。今回休み明けで再びのダートグレード競走戦だが、自身の力を発揮できる状態なら勝ち負け可能だ。

 サンライズフレイムは前走の東海ステークスでエートラックスには大きく先着(5着)。ここまで着外なしの【7-1-3-3】。重賞勝ちこそないがオープン特別3勝。何より半兄に23年にこのレースを制したドライスタウト。血統的にも浦和1400mは相性がよさそうだ。

 ガビーズシスターは昨年12月にクロジシジョーやサンライズアムール・チカッパらを相手に重賞勝ち、今年2月にはサウジに遠征しリヤドダートスプリント3着。帰国緒戦の東京スプリントはテンションが高く敗れたとはいえ、エートラックスからは0.2秒差5着ならスピード面は遜色ない。一周競馬のクリアがカギも、53キロは有利で勝機は十分。

 ハッピーマンはサマーチャンピオンでは逃げてひと息も、最内枠で逃げて後続の格好の目標にもなった。本来は好ー中団からレースを運ぶ馬だし今回は斤量52キロなのも有利で、叩き2戦目で変わり身が期待できる。

 アウストロはさきたま杯でスイスイ逃げるシャマルを2番手追走するも、重・不良馬場【1-0-0-3】と条件が合わなかった。それでもスピードは遜色ないし、極端に渋らなければこの馬の力は出しきれるはず。

 ◎(9)エートラックス
 ○(3)ティントレット
 ▲(1)ムエックス
 △(10)サンライズフレイム
 △(12)ガビーズシスター
 △(5)ハッピーマン
 △(11)アウストロ



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馬単 9→3 3→9 9→1 1→9 9→10 10→9 3→1 1→3 9→12 9→5