1999年以降は夏の1700~1900m東海近畿交流重賞で定着していたが、2023年から秋の1400m・金沢所属馬のみにリニューアル。北日本新聞杯・石川優駿・サラブレッド大賞典の1700~2000m重賞とは趣きが違うレースになったことで、その「三冠」に出走していない新勢力や短距離向きの参戦が注目点。さて、この条件になって3年目の今年だが、これまでの3歳重賞戦線と大きくは変わらない顔ぶれに。それなら勢力図に大きな変化はなく、距離がどうかだけ。百万石かがやきナイター賞→サラブレッド大賞典の重賞連勝を見ても(5)リトルサムシングは当地3歳世代の中では突出した存在。前走は初の古馬重賞挑戦でモロさ見せたものの、3歳同士ならリズムを崩すことはないはずで、中2週の臨戦で十分な追い切りも消化、前々走で斤量58キロも克服済み。心配があるとしたら逃げてしか勝っていない点で、同厩舎とはいえ快足(4)モカチャンの参戦や(7)ショウガマッタナシが外目の枠を引いてどう出るかだが、その展開以外は疑う余地はない◎。当日はおそらく雨馬場で、傾向が読みにくいものの、速い流れは避けられない点で差してこれる馬の2~3着狙いの手も面白いかも。
◎は(5)リトルサムシング。転入直前に川崎のJRA交流を圧勝なら当地3歳戦1着・2着・1着・1着は当然と言えるくらい、2着の4走前・兼六園スプリントは16日に名古屋で古馬重賞も勝って目下重賞4連勝中ケイズレーヴが強すぎただけで、タイムは古馬A1並。その後は1700m→2000mと初距離も圧倒的な内容で克服の重賞連勝。現時点で同世代には敵がいないかの内容だった。古馬重賞初挑戦の前走・イヌワシ賞は力関係以上に先行争いも厳しすぎた結果。そのダメージもなさそうで順調に迎える3歳戦なら、優勢は明らか。距離短縮自体は悪くないだけに、展開がどうなるかだけ。
○は(2)タルバン。石川優駿とサラ大賞典の3着馬。まだまだ心身共に未完成だが、陣営も「これまでで一番の追い切りができた」と言うように転入後のベスト時計をマークしてここに臨んできたし、普段の運動量も増やしているとのこと。厩舎浸水もあった夏場より状態アップは間違いない。前走の古馬B1・1500mも大外枠からの時計勝負で分が悪かったように、距離不足・高速決着の対応がどうかに尽きるものの、この臨戦過程・先行馬が多い流れの内枠なら、狙って面白いはず。
▲は(7)ショウガマッタナシ。どんな競馬もできた以前と違い、2~3走前はイン追走で砂を嫌がるような素振り。その点を踏まえて限定戦の前走は鞍上曰く「渾身の逃げ」で巻き返しの完勝。昨年のネクストスター・4月のノトキリシマ賞・6月の加賀友禅賞(57キロ)の重賞3勝した実力・短距離適性を再認識。好追い切りで臨む1400mの外枠なら、2度完敗を喫したリトルサムシングに対して違ったレースができる可能性あり。
△は(1)ゴールドパース。意外にも今季未勝利だが、5着以下なしで重賞は常に好戦・善戦。4着だった北日本新聞杯も2着ショウガマッタナシとクビ+アタマ差、軽目調整だった3走前・百万石かがやきナイター賞3着も2着エムティパルと1/2差、前々走サラブレッド大賞典2着。その3戦で見せた世代上位の末脚は1700m以上でこそだが、同斤量の前走こそ完敗したものの、距離不足の1400mでも斤量2キロ差あった加賀友禅賞2着はショウガマッタナシとクビ差。今回は1キロ差にはなるが、状態上向きで追い切りを強化して臨んできたし、前が速くなる顔ぶれ。展開さえ向けば突入・連対はもちろん、首位肉迫の可能性すらある。
注は(4)モカチャン。金沢デビュー馬ではナンバー1の快足。開幕戦(2着クリノチャールズはJRA交流と北日本新聞杯勝ち)とここ2走の圧勝を見ても、休養を挟んでの1400mならば強い。今回のそれに該当するローテ・距離。当日に馬体を維持できていれば、相手の違い・同型僚馬との兼ね合いだけ。
穴は(8)カンタカナリート。3走前の好時計2着はJRA在籍時。転入後のここ2走は勝てる相手で取りこぼした印象の強い2着・2着だが、気難しさに手を焼いている分と出負けして後手に回る展開が敗因。前走を見ても1400mは忙しく思えるものの、ここに向けて攻めを強化してきたし、「相手なり」の面が強敵になっていい方に出て本来の能力発揮なら圏内突入も可能性あり。
※投票の際は、締切間際を避け時間の余裕を持ってご利用ください。
馬単 5→2 5→7 5→1 5→4 5→8 2→5