■2025年10月28日
夜長(よなが)特別A4サラ系一般 定量(名古屋)
1500mでも優位は動かぬ ニホンピロタイズ
"全国公営競馬専門紙協会 競馬エース 尾原友和"

初日のメインはA4組で行われる夜長特別。フルゲート12頭で、能力的には復活を果たした実力馬あり、実績上位の転入新馬あり。展開的には逃げあり差しありで、馬券的にはどの切り口からでも入れそうな、楽しみな一戦となった。とはいえ、定石通りならばニホンピロタイズがいいか。今春2月にA1b組で0秒1差2着のある実力馬で、7カ月ぶりでもB級なら力が違うと言わんばかりの内容であっさりA級に返り咲いてきた。聞く所によると、着差以上に手応えには余裕があった様子で、久々好走の反動も見受けられない。1500mへの短縮は正直歓迎ではないが、大外枠ならペースに戸惑うことも少なそうだし、リーディングの塚本騎手に迫る勢いの若武者・望月騎手が巧みに導いてくれることだろう。陣営の期待も大きいし追い掛けて損なしとみる。これを阻むとすれば、やはり前々で立ち回っての粘り込むタイプ。おそらく主導権を奪うであろうドランクマン。中央1勝馬で、芝オンリーの成績でないのはいいが、ややスピード偏重型にも映る戦績で、1500mというのは引っ掛かる。あっさり押し切ってもいいが、掲示板から外れることも想定しておかないと。好凡走の落差が大きいタイプに見えて仕方ない。ドランクマンが失速すると仮定すれば、末脚確かなワイルドハンターとノクターナリティが狙い目に。より現実的なのは直近3走で2度3着がある前者だが、前走でこれと0秒1差で続き、涼しくなってからの良化度で上回る後者がいい? 配当面を考慮すればこちらに妙味がありそうだ。その他で注目するのはトーホウランボ。展開的にはドランクマンの番手が予想されて、遅過ぎず速過ぎずの流れ。しかも、前が自滅する恐れが決して小さくないように映るのもいい。逆に、ドランクマンが強い場合はこちらが苦しくなるが、配当面を考慮すれば買う価値は十分にありそう。小笠原騎手には4キロ減の斤量を最大限に生かしてもらいたい。あとは、実力馬ユウトザアシゲも押さえておかねばなるまい。気難しい面が多分にあって追い切りは全く動かなかったが、こういったタイプは実戦でガラッと変わって不思議ない。牧場で乗り込んできたのであれば息は持つはずで、闘志に火が付けばやはり怖い馬だろう。
◎(12)ニホンピロタイズ…7カ月ぶりの実戦も何のその、中団からのひと伸びで難敵シフノス以下を一蹴した。今春2月にA1b組で2着の実績は伊達でなかった。この中間は乗り込み中心の調整で目立った動きこそ見せなかったが、久々好走の反動もなく至極順調にこれた様子。A級に返り咲いて経験のない1500m(これまでは1600mが最短)だが、十分に対応できそうな感触がある。ここも単なる通過点に過ぎないか。
○(7)ドランクマン…中央では芝1200mを主戦場に未勝利勝ち、1勝クラスで2着がある。一方で、ダートは4戦のみ、未勝利で3着が1回だけだが、スピードは存分に示している。地方の力を要する馬場、小回りへの対応が鍵だが、攻め馬の動きからして好仕上がりでやれそうな感触は十分。ただし、前向きな気性とあって1500mへの延長がどう出るか。好凡走の落差は大きそうで、アタマあってヒモなしのタイプかも。
▲(6)ワイルドハンター…直近の5走で4着→10着→3着→9着→3着と一進一退の成績だが、気配自体は持ち直し気味と言えるか。いずれもスローペースで流れが向いたわけではなく、捌き次第で上位進出も可能だ。一旦B級に降格したが、僅か1戦だけでA級に返り咲くあたり、地力の面で引けを取ることはない。近走成績から一見すると末脚偏重型に映るが、ある程度前で運べる器用さも。前走以上にやれていい。
△(5)ノクターナリティ…本を正せば中央1勝馬で、高知C1、兵庫C1で勝ち負けの戦歴があれば当地A級でも十分に通用。ただ、初戦のA6組で2着した後は意外なモタつき。B級への降格は1戦のみでクリアしたが、再昇級後も掲示板止まり。何とも煮え切らないが、暑さの影響もあった様子。気温の低下とともに気配を持ち直しており、末脚に安定性を加えてきた。以前の乗り難しさも影を潜め、そろそろ圏内へ。
×(10)トーホウランボ…ここ2走のレースぶりが現状のこの馬の特性を示している。若干長い1700mでは末脚勝負に徹してどこまでという戦術だが、1400mあるいは1500mでは積極的に運んで粘り込みを狙うというもの。A級では10戦して2着が2回あるだけでここでは強調できないが、この舞台ならば大駆けの可能性を秘める。ドランクマンの番手にすんなり収まり、同馬が自滅するようなことがあれば浮上の余地あり。
×(2)ユウトザアシゲ…中央未勝利から転じて(6524)の成績。勝ち味に旺盛な性格ではないが、昨年11月から今年4月に9走連続で連対、C15組からA5組まで一気に昇り詰めた。相手なりの典型で、弱い相手に取りこぼしも多いが、一方で強い相手に互角以上の走りを見せることも。今回が初めての休養明けで扱いに悩むが、牧場で乗り込んでの帰厩と聞く。追い切りはさっぱりだったが、地力は無視できない。
※投票の際は、締切間際を避け時間の余裕を持ってご利用ください。
馬単 12→7 12→6 12→5 12→10 12→2

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