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佐々木世麗騎手について、新子調教師にお話を伺いました。

2021年04月29日

佐々木世麗騎手について、新子調教師にお話を伺いました

赤見:まずはデビューおめでとうございます。デビュー8戦目で初勝利を挙げ、すぐ次のレースも勝利。順調なスタートを切りましたね。
新子:ありがとうございます。初日は見ている側としては、ただただ事故なくという気持ちでいましたし、僕自身も緊張しました。5鞍乗ったんですけど、検量や装鞍も初めてですからかなり忙しかったですね。見ている方も乗っている方も、真っ白な状態でずっとやっていたような感じでした。

赤見:2日目に初勝利を挙げて、最終レースも連勝しました。
新子:ゴールした時に、思った以上にファンの方から大きな声援をいただきました。なかなか初勝利がメインレースということも出来ないですし、2連勝というのも簡単なことではないので、よく頑張ったなと。

佐々木騎手初勝利.JPG

赤見:佐々木騎手には何て声を掛けたんですか?
新子:ワシヅカミ(初勝利の騎乗馬)でゲート出たのはオレのお陰やな、って言いました(笑)。パドックからかなり緊張しているなと思って、ゲート裏まで行ってずっと声を掛けていたんです。姿勢だったり、肩に力が入っているとか、ゲートの中でも最後の馬が入るよとか。そこでしっかりゲートを出て、スタートのタイミングを掴んだと思います。

赤見:強い勝ち方でしたね。
新子:若干深いところを走っていましたが、それはその後修正出来ましたし、馬の力を信じて乗ったのが一番良かったと思います。次のレースも勝ってくれて、2連勝出来て良かったというより、自分が自信を持って用意した馬で両方勝ってくれてホッとしました。

赤見:さらに次の日にも勝利して、デビュー初週で3勝を挙げました。
新子:逃げればチャンスがある馬でしたし、他厩舎の馬で勝ってくれたのも大きかったです。ここまで順調に結果を出してはいますが、もちろん課題だらけですから。実際にデビューしていろいろ見えて来た部分があるので、調教や木馬に乗せながら修正していこうと思います。

赤見:木馬も先生が指導されているそうですね。
新子:やれることはやっていきたいなと。本人はもちろんですけど、僕もしていかないと。どうしても人間は弱い部分がありますから、一人でやれと言っても限界があります。僕が見ているだけでも気を張る部分はありますし、限界以上のことが出来るんじゃないかと思っています。

赤見:佐々木騎手が新子厩舎に入った経緯というのはどんなご縁だったんですか?
新子:まず僕自身がそろそろ新人騎手を育てようという気持ちになっていて、教養センターにいる女の子が兵庫を希望していると聞きました。兵庫にはこれまで女性騎手はいませんから、いろいろなことが初めてになります。少し前から競馬場ぐるみで女性騎手も育てていこうという話は調教師の間でしていたので、環境を整えてあげられるのは自分ではないかということで、声を掛けさせてもらいました。

赤見:初めて女性騎手が所属するということで、大変なことはないですか?
新子:いろいろやりながら、不便なことがあったら訴えていかなといけないですし、徐々に改善しています。本当に競馬場ぐるみで育てている雰囲気ですね。男に比べると女性騎手を育てるのは難しいのではないかと思うかもしれませんが、別に男でも女でもさせることは一緒なので、指導という面に関しては難しいとは思わないです。他の細かい部分は難しいので嫁に任せていますね。嫁のサポートが大きいです。

赤見:食事も一緒にしていると伺いました。
新子:はい。ご飯も一緒に食べています。一人ではあまり食べないので。食が細いので、筋力を付けるためになるべく食べさせています。ウエイトを上げながら筋力をあげるように持っていきたいですね。本人もジムに行ったり、努力していますよ。

赤見:では、佐々木騎手に対しての目標を教えてください。
新子:新人賞を獲らせてあげたいですし、女性騎手のデビュー年最多勝など記録を作って行きたいです。本人の努力があってこそですが、僕に出来ることはやっていきたいと思います。


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