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先週のレース回顧、次走へのメモ。10月14日、「第37回マイルチャンピオンシップ南部杯」

2024年10月18日

10月14日(月) 「第37回マイルチャンピオンシップ南部杯」(JpnI 盛岡ダート1600m)

 今年の最大ネックはスタート。昨年、レモンポップは3番枠から主導権を握り、2着イグナイターに2秒の大差をつけて圧勝した。しかし今回は最内1番枠に入り、昨年と同様、うまくスタートを切れるか否か。レース後、田中博康調教師も「1番枠なので戦法が限られると思っていたが、うまく先手を取ってくれた」とコメント。最終追い切りの遅れと1番枠が不安材料だったという。

坂井瑠星騎手がうまくクリアーしたが、大外からペプチドナイルが徐々に内側に入ってレモンポップに馬体を併せる。半馬身ほど抜けた場面もあったが、レモンポップ=坂井瑠星騎手がそうはさせないとハナを譲らなかった。

昨年のラップと今年のラップを比較すると非常に分かりやすい。今年は前半3ハロン35秒1—上がり3ハロン36秒6、走破タイム1分35秒9。昨年は前半3ハロン36秒7—上がり3ハロン34秒7、走破タイム1分33秒8。

前半3ハロンを比較すると昨年より1秒6速かったが、走破タイムが1分35秒9。昨年より2秒1も遅かった。それを考えるとペプチドナイルのプレッシャーが半端ではなかったことが一目瞭然だった。

 レモンポップは半馬身から1馬身リードしたまま直線へ突入。ペプチドナイルが差を詰めるが、再び離しにかかるレモンポップ。そのままゴールへ突入し、レモンポップが0秒1(半馬身差)で逃げ切った。

1着・レモンポップ=坂井瑠星騎手
「ヒヤヒヤしたが、無事に勝つことができて良かった。1週前の追い切りは問題なかったが、田中(博康)調教師から最終追い切りは70点と言われていたが、その点数なら大丈夫。この馬の走りができれば負けないと思っていた。最内枠に入ったので逃げれれば逃げようと思っていたし、相手はペプチドナイル1頭だと思って先手を取った。去年と同じように4コーナーで引き離さそうと考えていたが、なかなか離せなくて苦しいレースになった。ゴール前はぎりぎりだったが、何とかしのいでくれた」


田中博康調教師
「プレッシャーをかけられて接戦になったが、勝つことができてホッとしている。今回、放牧から帰ってきて歩様がいい状態で順調に調整できたが、最終追い切りで遅れてしまった。相手に合わせる形だったにせよ、不安材料ではあった。それに1番枠なので戦法が限られると思っていたが、うまく先手を取ってくれた。今回は(ペプチドナイルが)負かしにきたので楽はできないと思っていた。中間の感じを踏まえるといい内容だったと思う。今後についてはオーナーと相談して決めたい。いろんな選択肢があると思っている」


2着・ペプチドナイル=藤岡佑介騎手
 レース前、岩手の取材に対して「ガチンコ勝負に持っていく」(武英智調教師)の宣言どおり、外14番枠から徐々に前に進出してレモンポップの外で馬体を併せる。あとは2頭のマッチレース。昨年のフェブラリーS優勝馬と今年の覇者の攻防は見応え十分。最後は半馬身差2着に敗れたが、ワンターンのダートも合う。藤岡佑介騎手「真っ向勝負をして負けたのは悔しいが、いい競馬ができたと思う。どこかで逆転したいと思っている」

3着・キタノヴィジョン
 中団でレースを進め、直線は迷わず内に進路を取り、メンバー最速の上がりで3着を確保した。ダート1600mは3歳5月以来2度目だったが、難なく克服した。萓野浩二調教師「前が引っ張ってくれたので、おあつらえの展開になってくれた。繰り上がりで出走できて運も良かった」

4着・ミックファイア
 前2頭とは離れていたが、積極的に攻め続けて4着。最後は一杯となったが、負かしに行っての競馬。復活の手ごたえを十分につかんだ。吉原寛人騎手「5ヵ月ぶりの実戦だったが、体が立派になって逞しくなった。しっかり競馬をしての4着だったので納得。次が楽しみ」

5着・アラジンバローズ
 下原理騎手「目標が5着だったので、よく走ってくれた。もう一歩前で競馬ができたらと思うが、さすが新子(雅司調教師)さんです」。次走はJBCスプリント(佐賀)を予定している。

今週の岩手競馬
10月20日(日) 「第44回若駒賞」(2歳 盛岡ダート1600m)
10月21日(月) 「オクトーバーカップ」(B2級 盛岡ダート1600m)
10月22日(火) 「夢・希望 未来へ前進」(B1級一組 盛岡ダート1600m)

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