岡部 誠 騎手(名古屋)
2020年11月26日
10月14日の名古屋競馬第12レースで勝利(ウォーターレラ騎乗)し、地方競馬通算4,000勝を達成した岡部誠騎手(名古屋)。最近の心境を伺いました。
地方競馬通算4,000勝達成、おめでとうございます。
ありがとうございます。いい馬にたくさん乗せてもらっているので、周りの方々のお陰です。まぁ、長いことやっているということもありますが、自分でもよくここまで来れたなとは思いますね。ただ数字的なことはそこまで意識していないので、数字よりも中身のいいレースをしたいと思っています。
2,000勝を達成した10年前のインタビューでは、「もっと上手くなりたい」と仰っていました。
もちろんそれは今もですよ。競馬に乗っていても1頭1頭の馬で全然違いますし、明確な答えはないですから。なるべく勝利に近づける競馬をしたいと思っています。
2,000勝からの10年というのはどんな時間でしたか?
いろいろな競馬場へ行かせてもらうようになって、たくさん挑戦させていただきました。年も年なので、なるべく色々なところで動けるうちに乗りたいという気持ちが強いです。それぞれの競馬場で馬のつくり方も違うし、レースの展開も違うので、遠征が多くなって引き出しが増えたかなとは思います。
今年はコロナ渦で大変な状況が続きました。
いろんな遠征も中止になってしまって、とても残念でした。乗るはずだった馬が別の騎手で競馬をしているのを見て、悔しくないといったらウソですけど。でも普通に競馬を開催出来ることが、どれだけありがたいかも実感しました。気持ちを切り替えて、地元や乗れるところでしっかり結果を出そうと。南関東への遠征は現在も控えていますけど、感染に気をつけながら遠征出来る競馬場もありますし、なによりオッズパークなどで馬券を買っていただけることがありがたいです。本当に感謝しています。
10月14日、地方競馬通算4,000勝を達成
4,000勝という大きな区切りを達成しましたが、その中でも会心のレースはありますか?
ないですよ、そんなの(笑)。皆さんからは大きなレースとか言ってもらうことありますけど、昨年の名古屋グランプリとかね。確かに終わってみれば「上手いこと乗れたな」とは思いますが、会心というわけではないですね。平場のレースでも勝ったら嬉しいですし、馬が頑張って走ってくれた結果なんでね。これは!というようなレースはないです。
昨年の名古屋グランプを振り返っていただいた時、「名古屋なら(オイシン)マーフィー騎手にも負けない」と仰っていました。
デルマルーヴルという能力の高い馬に乗せていただきましたし、どこの競馬場にも有利な場所、仕掛けどころがあって、それは開催ごとに違って来ます。名古屋に関しては長いこと乗っていて、その特徴を掴むことに関しては負けないというか、負けられないですよね。
逆に遠征の時はどういうお気持ちですか?
遠征に行く前に傾向を研究して行きますよ。何日か前からとか、勝つ馬はどこを走っているのか、どこから仕掛けているか。地元の上手い騎手の乗り方を研究してからその競馬場に行くようにしています。
以前からかなり競馬を見ると仰っていましたね。
その時のその競馬場に合った乗り方をしないと結果は出せないですから。今はちょっとした合間でもスマホでレースが見れらますから、便利になりましたよね。
ご自身が乗っていないレースで、印象に残ったレースはありますか?
JBCスプリントですね。先日、矢野(貴之騎手)が名古屋に遠征に来た時、本人にも言ったんですけど、見ていて感動しました。やっぱりJRAの馬の方が基本的には強いですし、調教施設もいいという中で、ああやって地方馬でも大きいレースを勝つというのは、夢があっていいなって。地方の馬で勝つというのは、見ている僕にとっても嬉しかったです。
では、今後の目標を教えてください。
一番は上手くなりたいです。いろんな馬のつくり方を知りたいですし、もっともっと馬のことを勉強したいですね。
数字的にはいかがでしょう?
5,000とかってことですかね?!数字はあんまり気にしないですけど、現役でいられる以上は頑張ります。今43歳ですけど、体力的な衰えは感じていなくて、毎日調教にも顔を出して、体のケアはしっかりしています。若い頃はイケイケなところもありましたけど、年齢を重ねてどんどん競馬に対する熱さが増してきているように感じていて。もっともっと、馬や競馬に真摯に向き合いたいという気持ちが強いですね。まだまだ空回りすることもありますが、少しでも上手くなれるよう頑張ります。
オッズパーク会員の皆さまにメッセージをお願いします。
いつも応援していただき、オッズパークで馬券を購入していただき、ありがとうございます。今はなかなか競馬場に来ていただくのは難しいですが、面白いレースをお見せ出来るよう頑張りますので、これからも競馬を楽しんでいただけたら嬉しいです。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:愛知県競馬組合)