斎藤修の重賞ピックアップ

【5/2園田・兵庫大賞典】地元同士なら断然タイガーインディ

 園田で伝統の古馬重賞というとほとんどが1700メートル以上の中長距離戦だったが、短距離路線の充実ということで、第60回を迎えた兵庫大賞典が1400メートルに距離短縮となった。
 中心は黒船賞JpnIIIで3着に激走したタイガーインディ。逃げ切ったシャマル、早め2番手で粘り込んだ地元高知のヘルシャフトに対して、3コーナーからまくって前に迫っての3着は見せ場たっぷり。ただその伏線はあった。4走前、10馬身差で圧勝した神無月特別の勝ちタイム、良馬場1分28秒1は、ダートグレードでも通用するもの。兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIは9着だが、内枠で最初の直線で外から何頭かに被されて厳しい展開。2走前の兵庫ウインターカップは遠征有力馬を相手に直線突き放して5馬身差の圧勝。地元同士のここでは抜けた存在だ。
 ハナブサは重賞タイトルが金沢に遠征した2年前の金沢スプリントカップだけで、兵庫の重賞ではようやく掲示板までという成績だったが、7歳になって休み明けのここ3戦での充実ぶりが目立つ。特に前走では58キロを背負って4コーナーで狭いところから抜け出しての完勝。今回定量56キロならタイガーインディに迫る場面もあるかもしれない。
 サンロアノークは、前走ラジオ関西特別では直線外を伸びて勝ったハナブサに1馬身半差まで迫った。長期休養明けとなった昨年11月以降、3着を外したのはJpnIIIの兵庫ゴールドトロフィー(8着)だけ。地元同士なら上位争い。
 兵庫ウインターカップでタイガーインディの3着だったオーバーディリバー、中央3勝クラスから転入2戦目の前走1400メートル戦で強い勝ち方を見せたドンカポノ、特別戦連勝のあと前走ハナブサの4着だったケンジーフェイスなど、連下争いは混戦。
 ◎9タイガーインディ
 ◯8ハナブサ
 ▲12サンロアノーク
 △4オーバーディリバー
 △5ドンカポノ
 △7ケンジーフェイス
 
 兵庫大賞典の出走表はこちら

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NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。
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