金沢
2023年09月11日
少頭数でも馬券的に面白い「金沢鼓門賞」(金沢競馬)
日、月曜日の2日間で開催されている今週の金沢競馬。11日(月)のメインカードは第12レースの「金沢鼓門賞」(A級以下B1級以上準重賞、金沢競馬場1400メートル)で、勝ち馬には10月8日に行われる地方全国交流重賞・金沢スプリントカップへの優先出走権が与えられます。施行時期が7月から9月に変わりましたが、連日の猛暑の影響もあってか今年も5頭立てとさみしい頭数に。しかしどの馬に勝つチャンスがある馬券的には面白いメンバーになりました。
◎4 エムティアンジェ(牝4、佐藤茂厩舎)は7月上旬のA1級一組特選を勝ってリズムを取り戻し、前走はグランダム・ジャパン古馬シーズンの読売レディス杯へ挑みましたが6着でした。着外に終わりましたが、向正面では内を突いて3番手あたりまで浮上しており、最後まで遠征馬が形勢する先団グループから離れませんでした。その後は1カ月ほどレース間隔が空きましたが、中間は3本の追い切りを消化しており、休むことなく乗り込まれています。春先以来の1400メートル戦になりますが、スタートで出遅れてしまう問題は馬具を工夫してゲート内で落ち着くようになってきており、改善の方向へ向かっています。再び遠征勢を迎え撃つためにも、地元馬同士のここで勝って弾みをつけたいところです。
○2 フェイマスダンディ(牡5、佐藤茂厩舎)は、1700メートルで行われた前走のA1級一組でトランスナショナルの2着に敗れ、転入からの連勝は4で途切れてしまいました。パドック周回中に落鉄し、打ち直しのため一旦下がりましたが、イレ込んでしまい馬場入りもギリギリに。返し馬もできる状態ではなく、力を出し切れませんでした。金沢に来てからは1500メートル戦と1700メートル戦ばかり使われていますが、中央で馬券に絡んでいたのは1600メートル以下の短い距離で1400メートル戦は合いそうです。追い切りの動きも引き続き活発で、強敵不在の今回の顔ぶれなら発馬を決めて先手争いを制すればあっさり押し切っても不思議ではありません。
▲3 ソーラーフレア(牡8、中川雅之厩舎)も金沢入りしてから1500メートル以上ばかり走っていますが、中央ではダート転向後は1400メートル戦を主に使われていました。2番手追走いっぱいの5着に敗れた前走とは違い、今回はしっかり追い切って出走態勢を整えており、得意な距離で巻き返してくる可能性は十分にあります。
△1 ティアップブランカ(牝4、加藤和宏厩舎)はA2級で2連勝中と勢いに乗っています。さらに相手は強くなりますが、これまで5勝を挙げて自信を持っている1400メートル戦なら、最内枠から先手を主張することができれば際どい勝負に持ち込めるかもしれません。
△5 ナリノヴィエンヌ(セン5、佐藤茂厩舎)は暑い夏場でも休みなく走り続け、入着をキープしています。上位4頭に比べてスピード面で見劣りますが、堅実な差し脚は魅力で先手争いが激しくなり前崩れの展開になるなら、連絡みのチャンスがありそうです。
(文/中部地方競馬記者クラブ)