金沢
2024年07月30日
スピードが違うハクサンパイオニア「能登半島地震被災者応援MV公開記念特別」(金沢競馬)
最終レースが19時以降のナイター開催で行われている今週の金沢競馬。7月30日(火)のメインカードは第11レースの「能登半島地震被災者応援MV公開記念特別」(A1級一組、金沢競馬場1500メートル)で、転入初戦で後続を大差引き離したハクサンパイオニアが再びスピードの違いを見せつけるか注目を集めます。
◎8 ハクサンパイオニア(牡4、加藤和義厩舎)は、中央2勝クラスでも連絡みしていた実力から、久々のダート戦でも転入初戦のA1級二組(1400メートル)から単勝1番人気に支持されました。ゲートが開いてからの反応はもうひとつでしたが、手綱をしごいて気合を入れ直されると、マリンデュンデュンを抑えて先手を主張。3コーナーで2番手を走るマリンデュンデュンが盛んに仕掛けて並びかけようとするも手綱は抑えたまま。そのまま先頭を譲らず直線に突入すると、ケタ違いの瞬発力を見せて後続を置き去りにしました。今回は初の1500メートル戦になりますが、地方の深い砂もまったく問題にしなかった強い勝ちっぷりから、あと100メートルの距離延長なら不安はなさそう。今回も圧勝劇を演じることができれば、9月7日の金沢スプリントカップ(1400メートル、地方全国交流)に向けて大きな弾みがつきそうです。
○6 エイシンギアアップ(牡6、中川雅之厩舎)は、5月末に兵庫A級から移籍してきて転入初戦のA1級二組(1700メートル)を4コーナーひとまくりで快勝すると、前走は笠松のサマーカップ(1400メートル)に遠征しました。7番人気とあまり注目されていませんでしたが、直線外から伸びて4着に入着しました。もう少し距離があれば3着もあったと思わせた内容だけに、金沢に戻っての1500メートル戦は巻き返しの舞台としては最適です。元中央4勝のオープン馬で実績面ではハクサンパイオニアを上回っており、勝負どころから一気に駆け上がって4コーナーで並びかけることができれば、底力の違いで競り勝っても不思議ではありません。
▲7 ノブノビスケッツ(牡4、加藤和宏厩舎)は前回のA1級一組(1700メートル)で離された4着でしたが、3カ月ぶりの休み明けをたたかれた効果は見込めます。短い距離の方が末脚の切れ味が増す印象があり、今季唯一連対している1500メートル戦なら復調のきっかけがつかめそうです。
△1 オクトニオン(牡5、井樋一也厩舎)は船橋からの移籍馬で、中央ではダート中距離戦で2勝、南関東では昨年11月末の船橋1800メートルのA2B1戦で2着に逃げ粘った実績があります。いきなりA1級一組からのスタートとクラスは見込まれましたが、追い切り気配は良く、久々の右回りに戸惑わずに最内枠からペースを握ることができれば、前残りが図れるかもしれません。
△5 フェイマスダンディ(牡6、佐藤茂厩舎)は前走のA1級一組(1700メートル)でも先手を奪いながら直線踏ん張れていませんが、これまで5勝を挙げている相性がいい1500メートル戦なら見直しができます。オクトニオンとの先手争いを制して4コーナーを先頭で回ることができれば、直線二枚腰を発揮して際どい勝負に持ち込めそうです。
(文/中部地方競馬記者クラブ)