11月22日(水)に園田競馬場で、第25回兵庫ジュニアグランプリJpnII(2歳・1400メートル・15時50分発走予定)が行われます。JRAからはタリスマン、サトノフェニックス、ゼルトザーム、イーグルノワール、オーキッドロマンスが出走。地方他地区からはトラジロウ(北海道)ら4頭が遠征。地元兵庫勢はヴァリオ(兵庫)ら3頭が迎え撃ちます。12頭の熱き戦いにご期待ください。
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過去の傾向
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2018、19年はJRAの人気3頭が上位独占。20、21年も1、2番人気とも馬券に絡んでおり、堅い決着だった。しかし、22年は1番人気が競走中止とはいえ、5、6番人気の北海道所属馬が2、3着に食い込み波乱となった。JRA馬のなかで最も信頼できるのが、なでしこ賞の勝ち馬だが今年は該当馬なし。同ケースの22年は、前走ヤマボウシ賞1着のオマツリオトコが勝利した。また、18年1着デルマルーヴルは前走オキザリス賞を勝っていた。要はJRAの1勝クラス・ダート1400メートルを勝っているかどうかだ。加えて20年に1戦1勝で2着と好走したレディバグは、前走阪神ダート1400メートルの新馬戦を5馬身差で圧勝していた。この距離で強いパフォーマンスをしていれば1勝馬でもチャンスはある。地方馬は21年3着プライルード(大井)が前走イノセントカップ2着。22年2着スペシャルエックスと3着デステージョ(ともに北海道)は鎌倉記念でそれぞれ2着、3着の実績があった。
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JRA所属馬短評
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タリスマンは福島芝1200メートルで9、6着の後、3戦目の東京ダート1400メートルで初勝利を飾った。不良馬場のなか楽に2番手に取りつき、直線で抜け出した。砂を被らずにレースを進めることができたのも良かったか。ただ、勝ちタイム自体は平凡なので、いきなりここではどうか。
サトノフェニックスはダートで2戦2勝。前走ヤマボウシ賞は芝スタート部分で出遅れたが、ダートコースに入ってから外めを通って挽回。最後の直線はやや早めに抜け出す形になったものの、ねじ伏せるような勝ちっぷりで着差以上に強い印象を受けた。勝ちタイムは平凡ながら、2着に下したナスティウェザーが次走なでしこ賞を勝利したのも大きなポイント。
ゼルトザームは函館ダート1000メートルの新馬戦を勝利し、続く函館2歳ステークスGIIIでは重馬場のなか力強い末脚を繰り出して見事に勝利した。前走京王杯2歳ステークスGIIは11着と惨敗してしまったが、時計が速すぎたことと、左回りも良くなかったかもしれない。1400メートルの距離は鍵になるものの、今回の方が持ち味を出せそう。
イーグルノワールはダートで2戦2勝。前走プラタナス賞はポンと一番の好スタートを切ると、一旦好位に下げて追走し、最後の直線ではライジンマルとの追い比べを制した。走破時計の1分37秒3(良)自体は速く、味があるレースっぷりも印象的だ。
オーキッドロマンスは5戦2勝の成績。キャリアが豊富で前走は京王杯2歳ステークスGIIで3着と好走したが、ダートは今回が初めてだ。走ってみないとこなせるかどうかはわからない。
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地方所属馬短評
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トラジロウ(北海道)は5連勝中で注目の一頭。前走ネクストスター門別では4馬身抜け出す完勝劇。2着に下したモノノフブラックは次走エーデルワイス賞JpnIIIで僅差の3着と好走しており、本馬の地力の高さがうかがえる。
カプセル(北海道)は前走船橋に遠征し、平和賞で重賞初勝利を飾った。先頭でレースを引っ張り、4コーナーから最後の直線にかけてはコルベットに並ばれた後に一旦交わされたが、盛り返して勝利した。1600メートル以下では3着以内を外しておらず、勝負根性も侮れない。
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予想のポイント
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一応中心はヤマボウシ賞を制したサトノフェニックス。できれば時計面での強みも欲しかったが、ナスティウェザーがなでしこ賞を制した点でカバー。祖母グレイスティアラ(父フジキセキ)が05年に全日本2歳優駿JpnI(川崎)を制しており、ダートグレードに縁がある血統であるのも好感触だ。強敵はイーグルノワールとゼルトザーム。ともに牝系は芝向きだが、現状はダートの方がいいだろう。地方馬の一番手はトラジロウ。JRA馬を相手にどんな走りを見せてくれるか楽しみだ。
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