12月21日(木)に名古屋競馬場で、第23回名古屋グランプリJpnII(3歳以上・2100メートル・19時30分発走予定)が行われます。JRAからはテリオスベル、ミトノオー、グランブリッジ、メイショウフンジン、ディクテオンが出走。地方他地区からはアナザートゥルース(北海道)ら4頭が遠征。地元名古屋勢はトーキョーサバクら3頭が迎え撃ちます。12頭の熱き戦いにご期待ください。
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過去の傾向
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過去5年、1番人気の3着内率は100%でJRA馬が4連勝中だ。そして2番人気は4頭が馬券に絡んでいる。3着以内馬の中で最も人気がなかったのは、2020年に6番人気3着のダイシンインディー。基本的にJRAの上位人気馬が強い傾向で、穴は見込みづらい。また、近年は3歳馬を中心に若い馬の勝利が目立つものの、ベテラン勢も軽視はしない方がいい。地方勢も地元名古屋所属で有望な馬がいる場合は、必ず注目したい。22年は新コースの2100メートルで行われ、1番人気のペイシャエス(前走JBCクラシックJpnI・3着)が勝利した。21年以前も前走GI/JpnI組ではJBC競走やチャンピオンズカップGIが有力で、大敗した馬でも巻き返しは可能だった。その意味では旧コースの時とレース傾向は変わっておらず、GI/JpnI好走馬は信頼できる中心になりうる。GI/JpnI組以外では、浦和記念JpnII組が有力。18年3着グリム、19年1着デルマルーヴル、同年3着アナザートゥルース、21年1着ヴェルテックス、22年3着ラーゴムは前走浦和記念JpnIIに出走しており、同レースで5着以内に入っていることが望ましい。
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JRA所属馬短評
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テリオスベルは22年はマーキュリーカップJpnIII・2着、23年は川崎記念JpnI・4着、ダイオライト記念JpnII・2着、マーキュリーカップJpnIII・2着と牝馬限定戦以外のダートグレードでもしっかりと結果を残している。右回りが不得手というわけではないので、期待できる一戦だ。
ミトノオーは前走浦和記念JpnIIで2着と好走。最後、まくってきたディクテオンとの追い比べで敗れたが、2走前の日本テレビ盃JpnII・6着から巻き返した。同じJpnII競走でも相手が楽になったことと、休み明け2戦目だったことが功を奏したか。今回はテリオスベルとの先行争いがポイント。スタートは本馬の方が速そうだが、その後どうなるか。レース展開の鍵となるだろう。
グランブリッジはJBCレディスクラシックJpnIで2年連続2着に好走するなど、牝馬限定のダートグレードではトップクラスの地力と安定度がある。ただ、牡馬が相手のダートグレードは意外にも今回が初めて。テリオスベルとの比較で考えると通用しそうだが、どんな競馬になるか。距離2100メートルに関しては2戦2勝の成績が示す通り、適性は申し分ない。
メイショウフンジンは前走浦和記念JpnIIが5着。先団馬群の中で追走していたが、勝負どころから手ごたえが怪しくなり、最後は伸びを欠いた。ハッキリとした敗因はわからないので狙いづらいが、見限ることもできない。
ディクテオンは前走浦和記念JpnIIで重賞初制覇。向正面の途中からスパートし、まくり切って最後は突き抜けた。実力的にはテンカハルと遜色がなかったことに加え、地方の馬場が合っていたのだろう。父キングカメハメハ、母メーデイアという血統からも、スケールは大きく伸びしろも十分という気がする。右回りは久々だが、一応旧名古屋競馬場で2勝を挙げ、小倉ダート2400メートルでも勝っている。今回は岡部誠騎手の手腕にも期待したい。
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地方所属馬短評
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アナザートゥルース(北海道)は元JRAオープンで実績も上位だが、年齢的にさすがに厳しいか。セイカメテオポリス(大井)はスタートで出遅れて流れに乗れずと、前走浦和記念JpnIIは消化不良の内容。もう少し差がない競馬ができても不思議はないが。
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予想のポイント
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新装した名古屋競馬場で行われた昨年の名古屋グランプリJpnIIは、先に動いたラーゴムとヴァンヤールを見て動いた3歳馬ペイシャエスが、外から際どく差し切った。今年も外から差しが決まる競馬をイメージしてみたい。3歳馬という意味で今年はミトノオーが有力で、同馬を浦和記念JpnIIで負かしたのがディクテオン。ディクテオンが名古屋競馬場で挙げた2勝は、奇しくも岡部誠騎手によるもの。前走で見せたロングスパートはここでも生きそうだ。
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