12月31日(日)に高知競馬場にて、第54回高知県知事賞(3歳以上・2400メートル・17時30分発走予定)が行われます。年に1度だけ大晦日に実施される2400メートル戦は、高知競馬のグランプリ。今年の高知三冠馬に、このレース連覇を目指す馬、かつてJRAオープンで活躍した馬など精鋭12頭が集結しました。高知競馬では元日も開催がありますが、2023年をいいかたちで締めくくりたいところでしょう。
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過去の傾向
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高知競馬場のラチ沿いは砂が深く、長く内を走らされる2400メートルの1、2枠は過去10年まで広げても【0-4-1-15】と未勝利なのが特徴的。単勝1番人気でさえ例外ではなく過去5年では、1、2枠に入った3頭は馬券圏外、それ以外の2頭は連対を確保している。過去5年中4年で、2走前が重賞で3着以内だった馬が馬券絡み(19年は該当馬なし)。同じく過去5年では前走がA級-1組または準重賞で連対していた馬が1頭だけ連対しているというデータもある。
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出走馬短評
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アヴァンセ 昨春に転入し今年の珊瑚冠賞2着など1800から1900メートルで5戦2勝、2着1回の好成績。前走の準重賞は脚を余していた印象だけに距離延長は向きそうだが、相手が一気に強くなる。
ファイアランス JRAオープンからの転入戦だった前走・B級を4コーナー先頭から押し切って楽勝。いきなりの重賞挑戦でも、かつて、のちのJpnI馬メイショウハリオや、今年高知で重賞3勝のアポロティアモと接戦を演じていた地力は侮れない。
ナムラゴロフキン 珊瑚冠賞はバラける展開で見せ場なしだったが、二十四万石賞ではガルボマンボと追い比べの末アタマ差2着に好走。同様に接戦となった近2走とも連対しているように、流れ次第で一発の可能性はある。
デステージョ 今年の高知三冠で2、3、2着だが、1900メートルの2戦ともユメノホノオとは力差を感じる内容。ただ古馬初戦だった前走で、昨年のこのレース2着スペルマロンに1秒以上先着しており、通用の可能性はある。
ヒカリオーソ 20年の川崎記念JpnI・2着など南関東では中距離で活躍。昨夏に転入し重賞挑戦は今年に入ってからで、珊瑚冠賞で5着。前走の準重賞では他馬より重量が重く惜敗だっただけに、定量戦で見直せる。
ガルボマンボ 昨年3歳でこのレースを制し、今年は二十四万石賞など重賞を3勝。今年も有力馬の1頭だが、メンバーが揃った印象はある。
メイショウワザシ JRAではオープン特別戦を制し、19年の名古屋グランプリJpnIIでは4着。佐賀2000メートルの重賞で2、3着があるが、1800メートルに距離延長となった2走前が最下位では厳しい。
ダノンロイヤル 昨夏に転入し、当初は連戦連勝。一線級に入ると勝ち切れていないが、押さえには必要だ。
ユメノホノオ 今年の高知三冠馬。スタートに課題はあるが、スケールの大きい走りで今年無敗。古馬とは初対戦でも不安より期待が勝る。
ロードブレス 4歳時の20年に本格化し、秋には日本テレビ盃JpnIIを制した。その後、約1年4カ月の長期休養があったが今秋の転入後は2連勝。実績上位で一気に頂点をうかがう勢いだ。
そのほか、ジャッキー、ヤマノマタカが出走する。
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レースの狙い
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ユメノホノオは14年ぶりの三冠馬。底を見せないレースぶりからも主役にふさわしい。ともにクラシック路線を盛り上げたデステージョが相手筆頭。実績馬ロードブレスが貫録を示す場面も。連覇を目指すガルボマンボ、JRAオープンから転入2走目ファイアランス、ひと押しきけばダノンロイヤルも上位圏内だ。
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