3月3日(日)に高知競馬場にて、第12回御厨人窟賞(4歳以上・1400メートル・18時15分発走予定)が行われます。4歳以上による3月の重賞は、近年は黒船賞JpnIII→御厨人窟賞の順でしたが、今年は順番を入れ替えての実施。黒船賞JpnIIIの優先出走権がある馬にとっては弾みをつける場として、その他の馬はここから飛躍を目指したいところ。近走成績が良好な馬が人気になりそうですが、時期変更に伴い、“黒船賞JpnIII組有利”というデータが使えなくなるだけに、まずはなにを予想の拠り所にするかを考える必要がありそうです。
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過去の傾向
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前回、黒船賞JpnIIIより前の実施だった18年の1から3着馬は、前走がだるま夕日賞か大高坂賞で5着以内。黒潮スプリンターズカップも含めた3重賞で、過去3走以内に掲示板に載った馬は注目できそうだ。過去5年では単勝1番人気は2勝、2、3着各1回。過去3回では近3走で重賞に不出走だった7、8番人気馬が馬券に絡んでいる。田中守調教師が【2-3-1-0】ですべて馬券絡みし、23年は1着・赤岡修次騎手、2着・吉原寛人騎手でワンツーを決めた。なお3年連続で8枠の馬が3着以内に入っている。
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出走馬短評
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ダノンジャスティス 重賞2勝は園田チャレンジカップ、兵庫ゴールドカップとともに短距離。マイルのだるま夕日賞は逃げて10着だったが、距離短縮で巻き返しが期待できる。
ダノンアレー 昨年のこのレースが高知の重賞初挑戦で12着。近2走はA級-1組で連続2着だがメンバーは低調で今年も厳しい戦いが予想される。
スペルマロン 5から7歳時に重賞12勝を挙げた実績馬だが、昨年の重賞では建依別賞での3着が最高。明け10歳という年齢を考えても厳しい。
デステージョ 昨年の高知三冠でユメノホノオの2、3、2着と好走。古馬重賞を3戦して慣れはありそうだが、ここで勝ち負けするには時計短縮が必要になる。
ヘルシャフト 22年秋の高知転入後、15戦11勝で今年の黒潮スプリンターズカップを勝利。昨年のこのレースの勝ち馬モダスオペランディに5馬身差つけた内容も評価できる。
レベルスリー 大高坂賞3着、黒潮スプリンターズカップ4着はいずれも人気以上。相手が上がると差し脚が届かないが、メンバー的に一発があっても驚けない。
ガルボマンボ 重賞6勝はいずれも1600メートル以上で挙げたもの。ただ、昨年の黒船賞JpnIIIでは地元最先着の6着があり、一応の警戒は必要だ。
ウインヴェルデ JRAでは1勝クラスでの1勝のみだが、1月の転入初戦2着から3連勝と勢いがある。活躍馬ドリームバレンチノ、ウインムートの全弟という血統も魅力だ。
モダスオペランディ 昨年は大高坂賞とこのレースの重賞2勝と距離適性上位。約半年の休養明け3走目のだるま夕日賞を勝ち切ったことで復活は確かだ。
そのほか、アイファーキングズ、アヴァンセ、ゼンノジャスタが出走する。
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レースの狙い
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ヘルシャフトは1月の黒潮スプリンターズカップを圧勝した後、ここまで待機していた。黒船賞JpnIIIへの叩き台でも中心視。モダスオペランディはこのレースと相性抜群の田中守厩舎&赤岡修次騎手で、昨年に続く連覇も考えられる。ウインヴェルデは相手強化だが人馬とも重賞初制覇の可能性もある。距離短縮がプラスになりそうなダノンジャスティス、デステージョも相手に押さえておきたい。
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