9月19日(木)に名古屋競馬場にて、第35回秋の鞍(3歳・1500メートル・20時15分発走予定)が行われます。今年の遠征馬は北海道から1頭、大井から2頭と少ないですが、3頭とも実績は十分で首位争いが狙えそう。対する地元勢では東海三冠を制したフークピグマリオンに期待がかかるところ。3歳馬における東海地区所属馬と、他地区との力関係の指標のひとつとしても注目できる一戦といえます。
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過去の傾向
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過去5年の結果をみていく(21年までは旧名古屋の1400メートル)。単勝1番人気は1勝、2着3回、3着1回。1から3番人気馬のうちの2頭が3着以内に入っている。2走前までに勝利を上げていた馬が1頭以上連対。“優駿”(以前の名称は“ダービー”)に出走していた馬も1頭以上連対している。3着内馬15頭のうち12頭は、東海地区以外からの遠征馬。地元勢は名古屋所属が2勝、2着1回で、笠松所属馬は3着以内に入っていない。
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出走馬短評
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ソーラレイ 前走の勝利が昨年6月末の新馬戦以来で、最近の成績的に地力をつけている様子。しかし今回の相手ではどこまで流れ込めるかというところだろう。
テイエムビッグサー JRAでは12戦してダート短距離で2着2回。名古屋では移籍2戦目の前走で勝利を挙げたが、ここに入ると展開の助けがないと少々厳しい感がある。
イモノソーダワリデ 大井からの遠征馬。北海道の一般戦で初勝利を挙げ、その後は大井で2勝して、東京ダービーJpnIにも出走。タイプ的に距離短縮は歓迎だろう。
スティールアクター 北海道のデビュー戦を勝った後は苦戦が続いたが、昨年末の名古屋移籍後は重賞2勝を含む5勝と活躍。ただ、春以降の成績では少々厳しいかもしれない。
キャッシュブリッツ 2歳12月にJRAのダート1800メートルで勝利して、3歳2月から笠松所属。駿蹄賞3着、東海優駿2着の実績はあるが、今回は初の1500メートルという距離が気にかかる。
ベアサクシード JRAでは3戦とも大敗したが、名古屋移籍後に3勝を挙げ、駿蹄賞2着、東海優駿5着、岐阜金賞3着と善戦。今回も相手なりに動ける可能性がありそうだ。
カルテメトレス JRAでは5戦とも芝で大敗したが、名古屋移籍後は9戦6勝と一変。名古屋コースで7戦して連対率100%という実績には今回も注目が必要だ。
スマートビアンカ JRAで5戦とも大敗して名古屋に移り、移籍3戦目から5戦4勝、2着1回と急上昇。しかし今回の組み合わせでは少々厳しいと言わざるをえない。
エナジーロマネスク 昨年末の名古屋移籍後は大崩れが少ない成績を続けているが、重賞では3回とも8着以下。その成績では善戦傾向があっても強調しにくい感がある。
ヴィヴィアンエイト 北海道からの遠征馬。2歳時に北海道と笠松で重賞を勝ち、今年は3歳牝馬限定重賞を勝利。北海道スプリントカップJpnIIIで4着の実績を含めて注目できる。
フークピグマリオン 北海道では4戦して一般戦での1勝だけだが、名古屋移籍後に急上昇して重賞を5勝。東海三冠馬でも、今回の距離のほうが適性的に向くかもしれない。
マスターオブライフ 大井からの遠征馬。ここまで3戦3勝で、長期休養明けの前走も余裕十分の勝利。順調さに欠ける感は否めないが、素質的に無視できない存在だ。
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レースの狙い
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フークピグマリオンは東海三冠を制したが、タイプ的に1500メートルに距離が短くなるのは歓迎材料とみて主軸に期待。重賞実績があるヴィヴィアンエイトが強敵だ。マスターオブライフは条件面が課題でも、素質的に通用する可能性が考えられる。この三つ巴が本線で、まくり脚があるベアサクシードが一角崩しの候補。イモノソーダワリデは距離短縮でも前崩れの流れになれば食い込む余地が出てきそうだ。名古屋で連対率100%のカルテメトレス、近走ひと息でも素質秘めるスティールアクターが3連勝式の候補。
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