9月16日(祝・月)に高知競馬場にて、第47回建依別賞(3歳以上・1400メートル・18時15分発走予定)が行われます。例年は8月中旬に実施され、7月の1300メートル重賞・トレノ賞から中3週程度での臨戦が王道ローテーションですが、今年は夏場に開催がなかったため、全馬が前走から1カ月以上空いています。とはいえ、やはり注目を集めるのはトレノ賞組で、主役は断然人気にこたえたヘルシャフト。ただ、2着は9番人気、3着は10番人気と伏兵が上位に入っただけに、相手探しが難解といえそうです。
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過去の傾向
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過去5年の結果から傾向をみていく。単勝1番人気はその年のトレノ賞の勝ち馬で、3勝、2着2回とすべて連対。5頭いずれもトレノ賞で1から2番人気に推されていた。なお連対馬のもう1頭は2番人気か5番人気というのは面白い。勝ち馬はすべて5から7歳だが、2、3着馬は10頭中9頭が8歳以上とベテランが優勢。3走前に勝利していた馬が3着以内に1から2頭入っているデータもある。
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出走馬短評
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バリチューロ 北海道でJRA認定新馬戦を勝ち、大井で長期休養を挟み6勝。重賞初挑戦となった今年のトレノ賞は5着に追い込んだが、展開が向いた面は否めない。
ヒカリオーソ 南関東では中距離で活躍したが、高知での17勝中11勝が1300メートルか1400メートル。しかし近況からは強調しにくい。
ナムラボス JRAでは2勝に対し、2、3着が計7回と勝ち切れなかったが、高知転入後はその傾向が強くなり今年1勝、2着6回。出遅れたトレノ賞では差して2着だったが、本来は前付けできるタイプだ。
ヘルシャフト 22年秋の転入後に素質開花し、最下級から15戦で重賞制覇まで上り詰めた。今春の黒船賞JpnIIIで、のちのJpnI馬シャマルの2着という実績は抜けている。
ペイシャワキア トレノ賞では重賞初挑戦ながら直線大外から追い込んで3着に健闘。今年の初勝利だった3走前も同様で、好走にはハイペースが条件になる。
ウインヴェルデ JRAでは1勝のみだったが、今年からの高知では好走続きで、御厨人窟賞は2、3着とはタイム差なしの4着。今回は打越勇児厩舎3頭出しでも、鞍上が宮川実騎手というのは魅力だ。
ダノンロイヤル 22年の夏に転入すると初戦から5連勝し、年明けには格上挑戦の大高坂賞で3着。距離が延びてからはひと息だが、昨年のトレノ賞2着馬だけにここでは軽視はできない。
グラティアスグー 高知デビュー馬で昨年の三冠では黒潮皐月賞3着。古馬編入後はA級-1組選抜や準重賞で馬券に絡んではいるが、重賞、負担重量57キロとも初となる。
デシジョン 昨秋の転入後、【9-3-5-1】と好調だったが、トレノ賞が9着で、前走A級-2組も末脚不発で4着。ただ時間をかけて立て直されている可能性はある。
そのほか、ダノングリスター、ニシノキントウン、ジョウショーモードが出走する。
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レースの狙い
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7月のトレノ賞の上位再戦だが、勝ち馬ヘルシャフトの実績が抜けている。最近は間隔を空けながらの出走だけに約2カ月ぶりでも心配なさそう。距離短縮がプラスに出そうなダノンロイヤルとウインヴェルデも上位争い可能。ここ2戦が案外だがデシジョンにも警戒したい。ヒカリオーソも3連勝式の相手として押さえておく。
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