重賞レース直前情報
■2024年10月02日
第26回ジャパンダートクラシック JpnI(大井)

10月2日(水)に大井競馬場で、第26回ジャパンダートクラシックJpnI(3歳・2000メートル・20時05分発走予定)が行われます。JRAからはフォーエバーヤング、カシマエスパーダ、ラムジェット、サトノエピック、ミッキーファイト、サンライズジパング、ポッドロゴが出走。地方他地区からはシンメデージー(高知)ら3頭が遠征し、地元南関東勢はサントノーレ(大井)ら5頭が迎え撃ちます。15頭の熱き戦いにご期待ください。

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過去の傾向
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3歳ダート三冠の創設に伴い、ジャパンダートダービーからジャパンダートクラシックへと名称変更され、三冠の最終戦となった。施行時期が7月から10月へと繰り下がり、今までとは違う様相のレースになるだろう。羽田盃JpnIや東京ダービーJpnIで実績を挙げた馬たちに対し、トライアルのレパードステークスGIIIや不来方賞JpnIIの勝ち馬も加わることで、春の二冠以上の激戦になることは間違いない。まず何よりも力関係の把握をすることがポイントだ。

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JRA所属馬短評
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フォーエバーヤングは国内で圧倒的な力で他馬をねじ伏せ、満を持して海外へ。サウジダービーGIII、UAEダービーGIIを勝利し、最大の目標だったケンタッキーダービーGIに出走した。その前走はスタートでアオリ、中団よりも後ろからの追走となるものの、直線では併せ馬の形でしぶとく脚を伸ばし、ハナ+ハナの3着惜敗だった。スタートが遅い点だけは欠点だが、出してポジションを取りに行けるし、キックバックを苦にしない。なおかつ終いの脚が鋭く、すさまじい闘争心には頭が下がる。久々に国内のファンの前で走る今回は、俄然注目が集まる。

カシマエスパーダは2走前の鳳雛ステークスで雲取賞JpnIIIの勝ち馬ブルーサンを4馬身差で下して快勝。前走不来方賞JpnIIは押し出されてハナへ行く形となり、直線ではサンライズジパングとの追い比べに敗れて2着に終わった。展開的に目標となったのが少し不利に働いたか。今回も逃げる展開は好ましくなさそうだが、右回り・平坦コースになる分、粘りは増すかもしれない。

ラムジェットは3走前のヒヤシンスステークスで非凡な決め手を披露。相当な能力を秘めていることを感じさせたが、距離が伸びたユニコーンステークスGIII、東京ダービーJpnIでもその持ち味を存分に出している。ずぶいタイプで4コーナーではジョッキーの手綱が動くが心配はない。直線距離が十分ある大井の外回りは最適な舞台。自慢の決め手で二冠制覇を目指す。

サトノエピックは近2走、ユニコーンステークスGIII・2着、東京ダービーJpnI・2着とラムジェットに敗れている。前走東京ダービーJpnIの方が着差(6馬身差)が広がったのは気になるが、安定したパフォーマンスが期待できるタイプだろう。

ミッキーファイトは2走前のユニコーンステークスGIIIが3着。直線に入って馬群に挟まれてしまい、追い出すタイミングが遅れてしまったのが痛かった。前走レパードステークスGIIIは1番人気に応えて快勝と、本来の力を出せたので当然の結果と言えるだろう。元々能力は非常に高く、三冠最後の本競走に間に合ったのは喜ばしい限り。強敵は揃ったが、どんな走りを見せてくれるか楽しみだ。

サンライズジパングは昨年のJBC2歳優駿JpnIIIで2着と好走。勝ち馬フォーエバーヤングと1馬身半差という内容であった点は、ここにきてあらためて評価されていい。前走不来方賞JpnIIは好位で追走できたこと自体が望外。直線に入っての手ごたえが良く、逃げたカシマエスパーダをアッサリと交わしたのも納得がいく。かなり追わせるタイプで、直線が長い大井の外回りはさらに持ち味が生きる。フォーエバーヤング、ラムジェットは強力だが、いい勝負ができても不思議はない。

ポッドロゴはダートの成績が8戦3勝、2着2回、3着1回。使われるごとに力をつけて、今夏は古馬を相手に2勝クラスの大府特別2着、恵那特別1着の成績を残した。運よく本競走に出走することができたが、まだ重賞経験がなく、今回の相手はかなり強い。厳しい一戦になるだろう。

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地方所属馬短評
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フジユージーン(岩手)は8戦全勝の実績を引っ提げ、前走不来方賞JpnIIでJRA勢を迎え撃ったが結果は4着。勝負どころでのペースアップ度合いが今までとは次元が違い、ダートグレードのレベルの高さを感じさせた。現状、力負けではあるが、ダートは経験が大事。厳しい展開のレースを経て力がつくので、今後の成長次第で楽しみはある。

サントノーレ(大井)は3月京浜盃JpnIIでアンモシエラを7馬身差で下してダートグレード初制覇。レース後、骨折が判明して春の羽田盃JpnIや東京ダービーJpnIは断念せざるを得なかったが、もし無事に出走できていれば間違いなく上位争いができただろう。前走戸塚記念は約半年ぶりの復帰戦。馬体重プラス23キロが示す通り、まだ余裕残しという印象だったが、フロインフォッサルを6馬身差で下して圧勝。格の違いを見せつけた。地元南関東の大将として、好勝負が期待される。

シンメデージー(高知)は2走前の東京ダービーJpnIで4着に入り、地方馬の中では最先着を果たした。5着はJRAのハビレだったので、存在感を示したと言っていい。前走西日本3歳優駿を大差で制し、またJpnIの舞台に戻ってきた。

ブラックバトラー(北海道)はJBC2歳優駿JpnIIIで3着に入ったが、2着サンライズジパングとは8馬身の差があった。その後のダートグレード成績はブルーバードカップJpnIII・6着、京浜盃JpnII・9着、不来方賞JpnII・5着であり、ここでは厳しい。

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予想のポイント
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今年から創設された3歳ダート三冠、その最終戦にふさわしい素晴らしいメンバーが揃った。羽田盃JpnI優勝馬アマンテビアンコ、黒潮盃を含めて7戦全勝のダテノショウグン、テーオーパスワード(ケンタッキーダービーGI・5着)以外の役者はほぼ揃ったという印象だ。最大の注目はフォーエバーヤング対ラムジェットの勝負の行方。フォーエバーヤングはこれまでにない規格外の実績を持つ3歳のダート馬。かつて日本馬は、アメリカのダートGIの速くて厳しい展開についていくことすらできなかったが、この馬は勝利寸前のところまで行ったのだから恐ろしい。次走のブリーダーズカップクラシックGIが大目標で、今回は休み明けで最内枠と心配な点もあるが、ここは格の違いを見せたいところ。ラムジェットは何と言っても大井2000メートルの東京ダービーJpnIを勝っているのが強み。強力な末脚を生かせれば十分勝機はある。この強力な2頭に迫れそうなのが、大井2000メートルが魅力的なサンライズジパング。あとはミッキーファイト、サトノエピック、サントノーレ、カシマエスパーダがどこまで食い下がれるか。


ジャパンダートクラシック競走(Jpn1)3歳選定馬重賞 の出走表はこちら
 

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