11月4日(振・月)の佐賀競馬第8レースには、2024九州産グランプリ(3歳以上・1800メートル・16時00分発走予定)が行われます。佐賀でJBCが開催されることが決まったことに伴って、実施が発表された重賞。3歳以上の九州産馬限定戦としてはJRA交流の霧島賞がありますが、こちらは地方所属馬限定戦。しかしこのレースを狙ってJRAから移籍してきた馬が3頭もいます。その作戦は功を奏すのか否か。そこが注目となる一戦です。
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過去の傾向
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新設のレースで、1400メートルの霧島賞とは距離が違うが、過去5回の霧島賞のデータをチェックしてみる。単勝1番人気は0勝で、2着2回、3着1回。霧島賞が荒尾から佐賀に移って以降の勝ち馬は5番人気以内だが、1番人気の勝利は18年が最後となっている。23年は2→10→11番人気の順で波乱となったが、3着内馬15頭のうち12頭は5番人気以内(21年の3着馬が6番人気)。4走前までに地方競馬のオープンか霧島賞トライアル、またはJRAで勝利を挙げていた馬が1頭以上連対している。
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出走馬短評
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ベルボールドナイン 大井からの遠征馬。2歳夏にJRAの九州産馬限定戦で4着が2回。3歳春から大井に移り、4走前に初勝利。ただ、今回は相手関係と距離が微妙だ。
ルピナステソーロ 高知からの遠征馬。佐賀で4勝を挙げ、JRAに移って1勝して霧島賞で2着。高知移籍後は今年の霧島賞を含む5勝を挙げたが、今回は距離がカギとなる。
イチザウイナー JRA所属時に、22年の霧島賞で3着、23年の霧島賞で1着。しかしその後が苦戦続きという状況では、強調しにくい感がある。
コウユーヌレエフ 18年の霧島賞を勝ち、その後は障害競走で4勝し、重賞で2着1回。しかし10歳という年齢と、1年ぶりの前走で大敗しての移籍初戦は微妙かもしれない。
ミスターウラノフ 大井からの遠征馬。北海道で初勝利を挙げ、南関東所属時にたんぽぽ賞で2着に入り、23年の霧島賞で3着。しかし大敗続きの近況では少々厳しい感がある。
カシノルーカス 佐賀デビューで、23年のネクストスター佐賀で5着に入り、今年はたんぽぽ賞で3着。しかし重賞では9回とも勝ち馬から1秒4以上の差で敗れている。
ヒマワリクン 高知からの遠征馬。JRAの九州産限定戦で3戦とも善戦し、長期休養を経て高知に移り、霧島賞トライアルで2着。しかし未勝利馬で苦戦続きでは強調しにくい。
タケノサイコウ JRAでは2戦とも大敗したが、佐賀に移って9連勝でたんぽぽ賞を制覇して、4歳時の23年も重賞を勝利。最近は中距離で善戦している点も注目できる。
ユメカナウケン 2歳夏にJRAの九州産限定戦で好走したが、たんぽぽ賞では大差の6着。今回は佐賀移籍初戦と、距離が一気に伸びる点が課題となる。
アイアンムスメ 高知からの遠征馬。JRA時は九州産限定の交流戦で2勝したが、霧島賞は3回とも5着以下。しかし高知に移った今年は霧島賞で2着と、地力をつけた感がある。
アネロイド 3歳時に佐賀ユースカップで2着に入ったが、最近の成績はいまひとつ。前走は2着に逃げ粘ったが、中距離では少々厳しいかもしれない。
アイタカ JRA時にひまわり賞とたんぽぽ賞で2着に入り、霧島賞トライアルで圧勝したが、霧島賞は大差負け。今回は佐賀移籍初戦、小柄だけに距離延長は微妙に映る。
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レースの狙い
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距離が微妙というタイプが多い組み合わせなら、底力があるタケノサイコウが狙えそう。ルピナステソーロは距離がカギだが、今年の霧島賞を快勝した実績を評価して対抗に取る。コウユーヌレエフは年齢が気になるが、今回の距離を味方につける可能性は十分。アイタカは小柄でも佐賀移籍で輸送がない点はプラス材料といえるだろう。アイアンムスメは力量的に微妙でも、3連勝式の候補として挙げておきたい。
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