11月4日(振・月)の佐賀競馬第10レースには、第24回JBCスプリントJpnI(3歳以上・1400メートル・17時20分発走予定)が行われます。JRAからはシャマル、ヘリオス、タガノビューティー、バスラットレオン、チカッパが出走。地方他地区からはイグナイター(兵庫)ら5頭が遠征し、地元佐賀勢はテイエムフェローら2頭が迎え撃ちます。12頭の熱き戦いにご期待ください。
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過去の傾向
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今年は佐賀1400メートルで施行。コーナー4回の右回りコースという意味では、金沢1400メートルで行われた21年が最も参考になる。この年は1番人気レッドルゼルが直線でしっかりと抜け出した。2着には直線で内ラチ沿いを捌いて伸びた5番人気サンライズノヴァ。3着には逃げた4番人気モズスーパーフレアが残った。レッドルゼルは同年の根岸ステークスGIII・1着、フェブラリーステークスGI・4着などの実績があり、地力と距離適性で勝り、他馬をねじ伏せた印象。今回は距離1400から1600メートルやダートグレードでの確かな実績が要求される一戦になりそうだ。
前走は東京盃JpnIIかマイルチャンピオンシップ南部杯JpnI組が有力。今年は同じ佐賀1400メートルで争われる夏のサマーチャンピオンJpnIIIも重要視したいが、特別にプラスとなるかは微妙だ。Road to JBCに指定されている前述2レースのメンバーの方が格段に強いので、そこで走っていることの方が大切だ。
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JRA所属馬短評
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シャマルは今年、黒船賞JpnIII→かしわ記念JpnIと逃げ切り勝ちを飾った。控えても競馬はでき、ベストの距離は最も重賞を多く勝っている1400メートルだろう。前走東京盃JpnII・3着を叩かれて、上積み十分とみたい。
ヘリオスは8歳馬。今年のかきつばた記念JpnIIIは2着と好走したが、さすがにJpnIでは苦しそう。前走東京盃JpnII・9着よりは上積みを期待したいが、勝ち負けまではどうか。
タガノビューティーは今年、かしわ記念JpnI・2着、さきたま杯JpnIはシャマル(3着)とクビ差の4着とJpnIでいい競馬をしている。追い込み一手の脚質はネックだが、地方の方が成績は安定している。左回りから右回りに替わる点はマイナスも、23年コーラルステークスでは鮮やかな追い込みをきめている。軽視しない方がいいだろう。
バスラットレオンは芝・ダート兼用の逃げ馬。近走の成績からは狙いづらいが、22年武蔵野ステークスGIIIでは逃げてギルデッドミラー、レモンポップと僅差の3着と好走した実績がある。もはや中央の芝は厳しそうだが、地方のダートであれば見せ場ぐらいは作れても不思議はない。
チカッパは3歳馬で09年のスーニ以来となる、3歳でのJBCスプリントJpnI制覇を目指す。一戦ごとに力をつけて、末脚の鋭さに磨きがかかっている。ただ、ここ2走の北海道スプリントカップJpnIIIと東京盃JpnIIは距離1200メートルだったことが大きい。3走前の兵庫チャンピオンシップJpnIIでは同じ3歳のエートラックスの逃げを捕らえ切れず、3馬身差の2着に敗れている。
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地方所属馬短評
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マックス(大井)はA2・B1級混合→アフター5スター賞→東京盃JpnIIと3戦連続で2着と好走。レースレベルが上がっていくなか、相手なりに走っていると言えるのかもしれない。ただ、今回は大井1200メートルではなく、佐賀1400メートルが舞台。果たしてどこまで食い下がれるか。
アラジンバローズ(兵庫)は2走前のサマーチャンピオンJpnIIIを制し、ダートグレード初制覇。延期による影響も多分にあった感じだが、今回と同じコースを勝ったのは大きい。前走マイルチャンピオンシップ南部杯JpnIも5着と、地方馬の中ではミックファイアに次ぐ成績だった。
イグナイター(兵庫)は昨年大井でのJBCスプリントJpnIに続いて連覇がかかる一戦。2走前のさきたま杯JpnIではレモンポップの2着。前走東京盃JpnIIは中団追走から直線で伸びを欠いて6着と案外な内容だったが、本来は1400メートルがベストで今回が目標の一戦。あらためて期待したい。
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予想のポイント
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連覇がかかるイグナイターの巻き返しに期待。今年JpnIに昇格したさきたま杯2着の実績を高く評価。前走東京盃JpnIIは案外だったが、ここが最大の目標だ。さきたま杯JpnI・3着シャマルと4着タガノビューティーも当然有力。チカッパは1400メートルで同じ脚を使えるかが鍵。
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