11月3日(祝・日)に金沢競馬場にて、第72回北國王冠(3歳以上・2600メートル・18時05分発走予定)が行われます。今年は北海道から2頭、浦和、名古屋、兵庫から各1頭、そして高知から3頭が参戦。対する地元勢は3頭だけですが、ここのところ遠征馬の上位独占が続いているだけに、上位争いに加わりたいところでしょう。しかし上位拮抗の混戦模様という雰囲気。絞るのが難しい一戦といえます。
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過去の傾向
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JBCの開催で日程が変わった21年を除く過去5回を対象に結果をみていく。単勝1番人気は1勝、2着2回、3着1回。18年は10→3→5番人気の順で大波乱となったが、それ以降の3着内馬はすべて5番人気以内となっている。3着内馬はすべて遠征馬で、南関東所属馬が1頭だけ連対。3着内馬の内訳は、岩手が1頭、大井が4頭、川崎が4頭、名古屋が3頭、兵庫が3頭となっている。前走が重賞で3着以内、またはダートグレードだった馬が1頭だけ連対。連対馬はすべて、2走前までに2000メートル以上のレースに出走していた。
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出走馬短評
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サンビュート 兵庫からの遠征馬。JRAのダート中長距離で3勝を挙げ、その後は22年の道営記念、23年の瑞穂賞を制覇。兵庫移籍後は未勝利だが、地力的に無視しにくい。
フォーサイドナイン 高知からの遠征馬。JRAで1勝し、高知では6勝をマーク。金沢所属だった畑中信司騎手の騎乗は不気味だが、格付けと出走取消明けという点はマイナスだ。
グリードパルフェ 高知からの遠征馬。北海道のデビュー戦を勝ち、南関東では重賞で善戦し、高知移籍後は重賞を3勝。前走は大敗でも度外視可能で、改めて注目が必要だ。
アンタンスルフレ 名古屋からの遠征馬。このレースを連覇中だが、最近の成績がいまひとつ。地力的に侮れないが、最近の成績では強調しにくい感がある。
カイル 浦和からの遠征馬。22年の東京ダービーを勝ち、23年の金盃を制した実績は魅力があるが、最近の成績がいまひとつ。それでも今回の距離なら注意が必要だ。
ケイアイパープル 北海道からの遠征馬。JRA所属時に22年の白山大賞典JpnIIIを含む8勝を挙げた実績は断然。今回の組み合わせなら久々の重賞勝利が期待できる。
ブラックバトラー 北海道からの遠征馬。2歳時に重賞を含む2勝を挙げ、今年は北斗盃を勝利。長距離適性はありそうだが、今回は初めての古馬相手という点が課題となる。
カサデガ JRAのダート中距離で2勝して、障害戦で1勝を追加。金沢移籍後は4戦1勝でも、長距離戦なら相手なりに動ける可能性がある。
ダイヤモンドライン 重賞は3歳秋のサラブレッド大賞典だけだが、金沢デビューで大崩れが少ない成績。今回の相手でも長く使える差し脚を発揮したいところだ。
そのほか、リンギングフォン、トランセンデンスが出走する。
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レースの狙い
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ケイアイパープルの実績が断然で、吉原寛人騎手の騎乗も魅力で中心視。グリードパルフェは前走の大敗が競走取り止め明けの影響と考えるのが妥当とみて、相手筆頭に指名する。カイルは最近2戦がいまひとつだが、自分のペースで進められれば残り目も。底力があるサンビュートも押さえておきたい存在だ。アンタンスルフレは最近の成績がいまひとつでも、このレースを連覇している実績を評価して穴で一考。相手なりに動けるダイヤモンドラインにも警戒しておきたい。
北國王冠3歳上(地方全国交流) の出走表はこちら
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