重賞レース直前情報 |
12月11日(水)に川崎競馬場で、第75回全日本2歳優駿JpnI(2歳・1600メートル・20時10分発走予定)が行われます。JRAからはグランジョルノ、ナチュラルライズ、ハッピーマン、コパノヴィンセント、ミリアッドラヴが出走。地方他地区からはソルジャーフィルド(北海道)ら5頭が遠征。地元南関東勢はホーリーグレイル(川崎)が迎え撃ちます。11頭の熱き戦いにご期待ください。
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過去の傾向
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過去5年で3着以内に入った15頭のうち、JRA馬が9頭、地方馬が6頭。2022年だけはJRAの上位人気3頭で決まったが、こうしたケースはめずらしく、地方馬が馬券に絡むことの方が多い。基本的にJRAの実績上位馬が中心と考えたいが、人気に応えられるかどうかが鍵。判断目安のひとつとして、マイル戦に対応できるかを見極めたい。前走兵庫ジュニアグランプリJpnII組は有力だが、1400メートルがベストの馬だと危ないかもしれない。1600から1800メートルをこなせると安心できる。地方勢は前走重賞連対馬が有力。19年1着ヴァケーション(川崎)は平和賞1着、20年1着アランバローズ(船橋)と2着ランリョウオー(浦和)はハイセイコー記念で連対していた。
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JRA所属馬短評
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グランジョルノは前走JBC2歳優駿JpnIIIで2着と好走。JRA勢の中ではタガノマカシヤやローランドバローズよりも評価は低かったが、差す競馬ができた分、厳しいペースに巻き込まれずに済んだ印象。まだまだ良くなりそうな素材なので期待したい。
ナチュラルライズは新馬(札幌ダート1700メートル)を6馬身差で圧勝し、勝ちタイムの1分45秒7(良)も破格だった。前走カトレアステークスは好メンバーが揃い注目されたなか、直線残り200メートル手前で堂々と抜け出し、最後はクレーキングに詰め寄られたが、全体的には快勝といった内容。勝ちタイムの1分36秒4(稍重)も優秀だった。カトレアステークスは20年レモンポップ、21年コンシリエーレ、22年コンティノアール、23年アマンテビアンコが勝っており、紛れもない出世レース。ナチュラルライズにかかる期待も大きい。
ハッピーマンはダートで3戦2勝。2戦目のヤマボウシ賞は4着に敗れたが、前走兵庫ジュニアグランプリJpnIIを勝利した。器用さがあって馬群を捌いて脚を伸ばせるタイプ。距離延長もあと1ハロンぐらいならば大丈夫だろう。あとはライバルとの力関係が鍵だ。
コパノヴィンセントはプラタナス賞でメルキオルの2着。前走兵庫ジュニアグランプリJpnIIは逃げて2着だった。距離1600メートルは問題なく、今回も前目で競馬をすることになりそうだ。
ミリアッドラヴは新馬(中京ダート1400メートル)→エーデルワイス賞JpnIIIと2戦2勝。勝ちっぷりも良く、まだ底を見せていないのが魅力的。ニューイヤーズデイ産駒にはエートラックス(24年兵庫チャンピオンシップJpnII)がおり、本馬も距離は1400から1700メートルぐらいがベストの可能性もある。牡馬が相手で楽な戦いではないが、どこまで食い下がれるか。
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地方所属馬短評
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ソルジャーフィルド(北海道)は前走JBC2歳優駿JpnIIIを勝利。道中は中団よりも少し離れた後ろにおり、速いペースについていくのに苦労しているようにも見えたが、勝負どころで一気にまくりきると、直線ではアッサリと突き抜けた。前にいた馬がやりあって展開が向いた面はあったが、勝ちっぷりは見事だった。コース替わりに対応できれば十分チャンスはありそう。
ウィルオレオール(北海道)は前走船橋に遠征し、平和賞を勝利。直線で外に持ち出されると、しぶとく脚を伸ばし、最後は際どく差し切った。ダートグレードでこのメンバー相手にどこまでやれるか。
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予想のポイント
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注目はナチュラルライズ。スピードと決め手があり、左回りの1600メートル実績という意味でも光る存在。前走カトレアステークスのパフォーマンスは、昨年のアマンテビアンコ以上だったと見る。来年の3歳ダート三冠に向けて、ここはしっかりと賞金を加算しておきたい。JBC2歳優駿JpnIIIを制したソルジャーフィルドにも注目。
※川崎競馬のダートグレード競走は、市中銀行会員のみ投票できます。
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