11月9日(日)に金沢競馬場にて、第73回北國王冠(3歳以上・2600メートル・18時15分発走予定)が行われます。地方全国交流で実施されるコーナー8回の長距離戦は希少価値が高い条件で、今年は岩手と浦和から各2頭、北海道、大井、船橋から各1頭、そして4連覇を狙う名古屋のアンタンスルフレも出走します。対する金沢所属馬は、地元限定戦として実施された21年を除くと、17年を最後に3着以内がゼロ。巻き返しに期待したい一戦です。
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過去の傾向
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JBCの関係で7月に実施された21年を除く、過去5回の結果をみていく。単勝1番人気は1勝、2着3回、3着1回。3着内馬はすべて5番人気以内となっている。前走が重賞だった馬が1から2頭連対。2走前までに1800から1900メートルで3着以内に入っていた馬が1頭だけ連対している。3着内馬はすべて金沢以外の所属。データの対象とした過去5回はすべて、連対馬の組み合わせが『名古屋または兵庫』と『南関東または北海道』となっている。
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出走馬短評
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サクラトップキッド 岩手からの遠征馬。昨年の北上川大賞典(2500メートル)を勝ち、今年はマーキュリーカップJpnIIIで4着。前走の白山大賞典JpnIIIは7着でも、上がり3ハロンはレース1位タイだった。
ヴィアメント 大井からの遠征馬。JRAの芝とダートで計4勝し、障害でも1勝。大井では2勝を挙げたが重賞では差のある敗戦が続く状況では、少々狙いにくい感がある。
クーアフュルスト JRAで3勝を挙げ、金沢移籍初戦の前走を好位差しで快勝。今回の相手は強力になるが、兵庫の吉村智洋騎手を起用した点は不気味に映る。
ケイアイパープル 北海道からの遠征馬。JRA時の22年に佐賀記念JpnIIIと白山大賞典JpnIIIを勝ち、昨年の北國王冠は2着。最近2戦は4着でも、今年も侮れない存在だ。
カイル 浦和からの遠征馬。22年に東京ダービーを勝ち、23年に2600メートルの金盃を勝ったが、その後は3着が3回だけ。長距離適性は高いが、最近の成績では少々狙いにくい。
ヒーローコール 浦和からの遠征馬。3歳秋までに重賞4勝を含む8勝を挙げたが、4歳時は善戦止まり。5歳になった今年2月に川崎で重賞を勝ったが、その後は苦戦が続いている。
テンカハル 船橋からの遠征馬。JRAで5勝して、23年の日本テレビ盃JpnIIで2着。しかしその後は苦戦多数で、今回が休み明けという点も不安材料となる。
アンタンスルフレ 名古屋からの遠征馬。北國王冠を3連覇中だが、今年は5月から8月までが門別所属だった点が例年とは違うところ。昨年は大敗続きから一変したが、今年の成績では厳しいかもしれない。
サンテックス JRAで4勝を挙げ、その後は船橋で1勝し、名古屋に移って名港盃を勝利。金沢初戦の前走は5頭立てながら圧勝で、ここでも逃げ粘りには警戒が必要だ。
リケアカプチーノ 岩手からの遠征馬。高知で5勝を挙げ、岩手に移って東北優駿を勝ち、続く一條記念みちのく大賞典を勝利。今回は中2週での遠征競馬だが、引き続き注意が必要だ。
マンガン 21年に大井で金盃を勝ち、その後は2400メートル戦で2勝。金沢移籍後は重賞2勝で連対率100%という成績なら、遠征馬が相手でも首位争いが可能だろう。
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レースの狙い
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比較が難しいが、金沢に移って好成績が続いているマンガンに期待。サンテックスは今回も単騎逃げが見込めそうで、粘り込む可能性が十分。リケアカプチーノは前走との間隔が短い点が気になるが、地力は上位で注意が必要。昨年のこのレース2着ケイアイパープルにも警戒しておく。アンタンスルフレは今年の成績的に厳しいが、ここを目標にしている様子で一発に注意。混戦になれば、サクラトップキッド、ヴィアメントの差し脚が届く余地が出てきそうだ。
北國王冠3歳上(地方全国交流) の出走表はこちら
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