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眞杉 匠選手

2024年08月14日

サマーナイトフェスティバル(GII)を制し、今年初のビッグ獲得となった眞杉匠選手(栃木113期)にお話を伺いました。

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大津:サマーナイトフェスティバル(GII)優勝おめでとうございます。

眞杉:ありがとうございます。

大津:今年初のビッグタイトル獲得です。

眞杉:今年は1月に落車して、復帰してまた3月に落車してと落車続きで、特別競輪も決勝に乗れない状態でかなり出遅れていたのですがここで一回優勝出来て自信にもなりましたし、後半戦に向けて戦える状態になってきたなと思います。

大津:近況、勝ち星も増えてきていますが、その辺りはいかがでしょうか。

眞杉:準決勝戦で負けてしまって力を出し切れないことが多いので、正直「うーん。」って感じです。

大津:相手も眞杉選手をかなり警戒してますもんね。

眞杉:それもあると思うのですが、警戒されるってのはトップ選手の誰しもが通る道なのでその中でどう勝ち切るかってことですよね。

大津:取手記念(GIII)の最中は毎日自転車をいじっていたと仰っていました。

眞杉:落車の影響で自分の身体の状態も以前とは違いますし、自転車も壊れてしまい他の自転車にしたのですが、そこも上手くマッチしていない部分もあったのでそこを試行錯誤しながら自転車を触っていました。

大津:サマーナイト(GII)までに自転車はしっくりきたんですか。

眞杉:正直セッティング面にせよ、身体の部分にせよ抜群に良かったって感じではなかったです。前よりも調整力というのは上がったかなって思っています。

大津:初日振り返ってはいかがですか。

眞杉:結果的には内に詰まってしまって自分らしいレースが出来なかったというか、良くないレースをしてしまいました。力を出せずに脚を余して終わってしまいました。

大津:2日目は山崎賢人選手(長崎111期)の先行を捲っていきました。

眞杉:それも相手が相手なので考えて走った結果だけなんですが強いレースをしたかと言われるとそうでもないですね。
現状に応じた走りしか出来ていませんし、そこをどう改善していくかっていうのが今年の課題ですね。

大津:ただ、この勝利が節目の200勝となりました。

眞杉:正直通過点でしかないです。僕らの場合、同県に900勝を達成されてる神山さん(神山雄一郎選手・栃木61期)がいるので、その神山さんと比較すると700勝足りないので。

大津:その神山さんとは何か話はされたのでしょうか。

眞杉:この間バンクで会った時に「あと700勝で神山さんに追いつきますね。」って話はしました。そうしたら笑ってました。
同県にそのような先輩がいらっしゃることは目標にもなりますしアドバイスもいただけますし、本当に大切な存在です。

大津:決勝はどのような組み立てを考えていたのでしょうか。

眞杉:車番が悪くて好きな初手位置を選べる車番ではなかったので、前か後ろだなって思っていました。前になったら他のラインを出させたら勝ち目はないので南関東にしろ近畿にしろ出さないつもりでした。
で、後ろなら後ろで前に出切れるようにしっかり叩こうと考えていました。中途半端に浮いてしまったら話にならないので。

大津:どちらにしろもがき合いは覚悟してって感じだったんですね。

眞杉:そうですね、南関東も番手が郡司さん(郡司浩平選手・神奈川99期)でしたから構えることはないだろうし、出させたら出させたで郡司さんが縦に踏んで行くだろうから出させるつもりはなかったです。

大津:その中で結果的に初手は中団が取れました。

眞杉:前を取りに行ってみて、ダメなら後ろって感じだったのでそれで中団が取れたのでこれは思ってもいない良い並びだなって思いました。

大津:中団が取れてからは何に気を付けていましたか。

眞杉:周回中から前が突っ張るだろうなって思っていたので、そこで自分が遅れたら自分の位置に誰かが入ってくるので、そこだけ入られないように集中していました。
古性さん(古性優作選手・大阪100期)と郡司さんがやり合っていて勝敗がついたら今度は自分のところに来るだろうなって思っていたので油断しないで走っていました。

大津:最後は自ら踏み上げていきましたが、あそこはいかがでしたか。

眞杉:正直前が2周半からずっとかかっていた感じで僕も全く余裕はなかったです。

大津:古性選手の2度のブロックを堪えて乗り越えました。

眞杉:残り1周の段階では僕と郡司さんが並んでいたので、そこでは行けなくて1センターから2コーナー辺りで行かないと3コーナーで浮かされてしまうので一気に仕掛けました。
脇本さん(脇本雄太選手・福井94期)の後ろにいるのが古性さんなのでそれくらい来るだろうなって想定しながら走ってました。なんとか直線で乗り越えられたらなぁって感じでした。

大津:本当にこの優勝が後半に向けて弾みになってくれたら良いですね。

眞杉:そうですね、後半戦に向けては良いスタートを切れたと思っています。

大津:ここから後半戦に向けての目標を教えてください。

眞杉:やっぱりグランプリはまた走りたいので賞金面でもそうですし、しっかり権利を取っていきたいですね。

大津:オールスター競輪(GI)はディフェンディングチャンピオンとして臨むシリーズになります。

眞杉:そこまで意識せずリラックスしていきたいです。もちろん連覇は狙っていきます。

大津:ファン投票6位です。

眞杉:初めてドリームレースも走らせていただきますし、単騎なので一発を狙って走らせていただきます。

大津:「眞杉選手の単騎は買いだ」という声をよく聞きます。

眞杉:単騎は嫌いじゃないですが難しいですよ。1発しかないんで、その1発を逃さないようにしないといけないから。いい意味で気楽に走れますし、1着だけを狙って走れるので好きですけど、ドリームレースは相手8人が全員SSみたいなものじゃないですか。
そう簡単ではないのでしっかりとレースの流れに付いて行きたいですね。

大津:平塚の相性はいかがですか。

眞杉:ダービー(GI)で走って負けてしまったのであまり良いイメージはないです。でも、松戸も僕は優勝したことなかったんです。なので今回のシリーズで平塚を良いイメージに変えられるよう頑張ります。

大津:今まで獲ったタイトルがすべてナイター開催とナイターには一層強いイメージがあります。

眞杉:そうですね、なのでそこは自信をもって走りたいです。

大津:小林泰正選手(群馬113期)や森田優弥選手(埼玉113期)という同世代の存在はいかがでしょうか。

眞杉:皆で合宿したりと全員が高い志をもってやっているので僕も凄い励みになりますし、レースでは一緒に練習をしているぶん気持ちの入り方も変わってきます。
3人でGIの決勝に乗るのが目標です。森田との連係や、泰正との連係はありますが、その3人での連係はまだないんですよね。並べるとしたら記念ではなく特別競輪だと思うで、そこを目標にしていきたいです。

大津:その時はどういう並びになりますか。

眞杉:その時はもう前に行かせますよ(笑)

大津:9月は地元で共同通信社杯(GII)もありますし大切な戦いが続いていきますね。

眞杉:9月に関東勢で合宿をやる予定で他県からもけっこう集まってくるので、そこで皆でしっかり仕上げて臨みたいです。

大津:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いいたします。

眞杉:おかげさまでオールスター競輪(GI)のドリームレースを走らせていただけますしっかりとその期待に応えられるよう内容を含めて頑張っていくのでこれからも応援よろしくお願いします。

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※インタビュー / 大津尚之(おおつなおゆき)
ソフトな見た目と裏腹にパワフルで安定感のある重低音ボイスが魅力。
実況、ナレーション、インタビュー、俳優など活躍の場は多岐にわたる。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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