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松本 貴治選手

2024年08月21日

競輪界で初めての試みとなった佐世保ミッドナイトGIII。
その初代王者となった松本貴治選手(愛媛111期)にお話を伺いました。

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ナッツ:佐世保ミッドナイトのGIII制覇おめでとうございます。

松本:ありがとうございます。

ナッツ:改めて今のお気持ちはいかがでしょうか。

松本:素直に嬉しいですね。

ナッツ:意外にも、優勝自体が去年の2月以来ということで久々の優勝になりました。
その辺りはいかがですか。

松本:そうですね。気持ちは切らさずにずっと練習していましたし、かなり久々に優勝できたなという感じがします。

ナッツ:このミッドナイトを迎えるにあたっての状態面としてはいかがでしたか。

松本:特に変わらずですね。別に悪くもないしいつも通りという感じでしたね。

ナッツ:ちなみにミッドナイトを走るというところに対する対策は何かされたりしたんでしょうか。

松本:もう特にミッドナイトだからといって変えるようなことは何もなかったですね。
いつも通りに臨みました。

ナッツ:実際に走ってみての感覚はどうでしたか?普段のナイター開催などと比べるとさすがに遅い時間ではありましたが。

松本:この時期の暑さみたいなものがなかったんで逆にそこは走りやすかったですね。

ナッツ:むしろメリットもあったのですね。普段は松本選手は朝型、夜型のどちらなんでしょうか。

松本:あまり夜は得意じゃなくて、どっちかと言えば朝型ですね。

ナッツ:ではミッドの決勝の時間帯は普段は寝ている時間なのでしょうか。

松本:はい、寝ていますね。でも走ることに関しては、そこはそんなに気にならず走れましたね。

ナッツ:では少しレースを振り返っていただきたいのですが、初日特選は後藤大輝選手(福岡121期)に付けるレースでした。初めての連係で後藤選手は先行勝負でしたが、付いていていかがでしたか。

松本:後藤君が凄くいいペースで駆けてくれていたので、もう本当に僕は特にすることもなかったですね。

ナッツ:雨谷一樹選手(栃木96期)も外を捲ってきましたが、あの辺りもしっかりと松本選手は見えていましたか。

松本:はい、しっかりと見えていました。ただ後藤選手が良いペースだったので、もうあとは交わすだけでした。

ナッツ:一走してみて、普段と違う感じというか、ミッド特有の感覚みたいなものはありましたか。

松本:前検日と初日はすごくレースまでの時間が長いなあという違和感はありましたね。
でももうそこから走ってしまったら2日目以降は特に変わりはなかったですね。

ナッツ:しっかりと適応していったわけですね。その中で2日目は久田裕也選手(徳島117期)に前を任せるレースでした。最終ホームからの早めの捲りでしたが、付いていていかがでしたか。

松本:行けるところからしっかり行ってくれたので、僕はもう任せているだけでした。

ナッツ:最終2センター付近では瀬戸栄作選手(長崎109期)も内から来ていましたが、あのあたりも見えてましたか。

松本:あそこは内にいるのが則さん(佐々木則幸選手・高知79期)だと思ったのでびっくりして、なかなか難しかったです。ただ、そこは落ち着いて冷静に対応出来ました。

ナッツ:そして決勝戦です。相手の九州勢は2段駆け体制の布陣でしたが、作戦としてはいかがだったんでしょうか。

松本:本当は初手で前が欲しかったんですけど、ちょっと僕がスタート失敗して後ろ攻めになってしまいました。でもそれでも久田はしっかりやることやってくれたんで何とか、って感じですね。

ナッツ:久田選手は2日目と同じようなところからの仕掛けでした。
ただ途中で牽制されて厳しくなって、そこから松本選手は内に切り込む感じでした。
あの辺りのご自身の対応としてはいかがでしたか。

松本:久田もスピードが前と合ってたので苦しかったと思うんですけど、仕掛けてくれたのでスピードをもらうことができましたね。

ナッツ:その後は阪本和也選手(長崎115期)の牽制もありながらも、外併走を乗り越えました。あの辺りはいかがでしたか。

松本:もう必死でした。脚の余裕はなかったんですが、とりあえずへばりついて行けるところまでっていう感じでした。
内には平原選手(平原康多選手・埼玉87期)も見えていましたが必死に踏みました。

ナッツ:そしてゴール前勝負。かなりゴール線は際どかったのですが、ご自身の感覚としてはどうでしたか。

松本:感覚的には届いたかなと思ったんですけど、やっぱり確信はなくてどっちだったんだろうって。

ナッツ:その差は8分の1車輪でしたが、見事に届いての優勝でした。
選手によっては、かなりの接戦でもゴール線での勝ち負けはわかると聞いたこともありますが、やっぱり松本選手もそのあたり感覚はなんとなくわかるものなのでしょうか。

松本:そうですね。もうめちゃくちゃ先行してきつい時とかはわかんないんですが、多少余裕ある時はわかりますね。

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ナッツ:また、松本選手は今回、人の後ろを3日間回りました。
もちろん松本選手は自力も強い選手である中で、近況人の後ろも少しずつ増えてきたのかなと思いますがご自身の中で自力戦と番手戦の違いだったり感覚はいかがでしょうか。

松本:そこは「ラインとして機能するように」というのを心掛けているので自力でも番手でもそんなに変わらないですね。

ナッツ:ご自身の中では自力と番手のどちらが自分に合っているなというのはありますか。

松本:いや~どうですかね。どちらでも同じ気持ちで頑張りたいなって思ってるので、その時その時でって感じですね。

ナッツ:どちらでも良いレースができるように、ということなのですね。
ちなみに松本選手は普段はどういった練習されてるんですか。

松本:街道練習がメインですね。タイミングが合った人と一緒に、という感じであまりバンクには入らないです。割合で言ったら街道7、バンク3くらいで、街道練習の方が多いです。

ナッツ:街道の方が松本選手にとっては合っているのですか。

松本:そうですね。今年に入ってからちょっと街道練習を増やしたんですけど、そっちの方が感覚がいいなという風に思います。

ナッツ:松本選手というと、過去にはヤンググランプリを制しましたが、やはり今後ビッグでの活躍を期待されてるファンも沢山いらっしゃると思います。ご自身の中ではそのあたりに対して強化していかないといけないなっていう部分はありますか。

松本:トップスピードですね。最近はトップスピードがやっぱり上がってきているので、そこですね。トップスピードを上げていかないと、やっぱりGIの準決勝とか、あの辺りはもう全然違うなっていう風に感じるんですよね。

ナッツ:もうそこは練習をして強化していくしかないっていうような感じでしょうか。

松本:練習はもちろんなんですけど、それだけじゃなくて、やっぱり自転車のセッティングなども含めて、色々と考えないといけないなと感じています。

ナッツ:総合的に、ということなのですね。
話は変わりますが、松本選手と言えば植物がお好きっていうところがイメージとして強くあります。植物好きなきっかけとしては何があったんでしょうか。

松本:自宅に何か観葉植物を置きたいなあと思ったのがきっかけなんですけど、そこからどんどん増えていきました。そこから今1番好きな塊根植物っていうのにたどり着いた感じです。

ナッツ:観葉植物を置きたいなっていうところからこうして広がったのは、植物のどこに魅力を感じたんですか。

松本:うーんうまく説明できないのですが、癒されるっていう感じですね。

ナッツ:競輪選手の中では金子貴志選手(愛知75期)をはじめ、何人も植物好きがいらっしゃいますが、競輪と繋がる何かがあるということなんでしょうか。

松本:金子さんも言ってるんですけど、かっこよく育てるためには、土だったり、水のあげ方や太陽光とか風とかのバランスがやっぱ大事なんで、そのあたりの正解を見つけていくのが自転車と似てる感じですかね。

ナッツ:育て方でそんなに変わってくるんですね。
やっぱり松本選手も自分で育てて、全然違うなっていうのは感じるわけですか。

松本:全然違いますね。もう水遣りしていればいいっていう簡単なのもあるじゃないですか。
でもやっぱり塊根植物はそのあたりが変わってくるのが魅力ですね。

ナッツ:競輪界でも植物部がありましたよね。松本さんが部長ですか。

松本:いや、それは金子さんですね。あとは松岡健介さん(兵庫87期)や野口裕史さん(千葉111期)あたりが部員です。

ナッツ:宿舎で話したりっていうことも結構あったりするんですか。

松本:最近一緒の開催になる機会も多いのでその時は話しますね。

ナッツ:まだ植物の魅力に気付いていない方に、松本選手自身も魅力を話したりということもありますか。

松本:そこはあんまり理解されないんで自分からは話しませんね。笑
もし聞かれたら話す感じですね。

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ナッツ:興味持って聞いてくれれば話すのですね。笑
貴重なお話をありがとうございました。では最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。

松本:GIで活躍できる選手になっていきたいというのが目標なので、今後とも変わらずに頑張っていきます。応援よろしくお願いします。

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※インタビュー / ナッツ山本(なっつやまもと)
公営競技の実況に憧れ、一念発起し脱サラ。2022年別府競輪と飯塚オートレースの実況でデビューを果たすことになった期待の新星。
まだデビューから間もないが、競輪中継の司会も経験し徐々に活躍の場を広げつつある。星の観測と手品が趣味。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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