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尾方 真生選手

2024年08月29日

7月松戸競輪場で行われた『ガールズケイリンフェスティバル2024』。来年からは『女子オールスター競輪(GI)』への発展的な解消のため、今回がラストの開催でした。決勝は逃げ切りと強いレースでビッグレース初制覇をされた尾方真生選手(福岡118期)にお話を伺いました。

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山口みのり:『ガールズケイリンフェスティバル2024』優勝おめでとうございます。

尾方真生選手:ありがとうございます。

山口:少し時間が経ちましたが、今のお気持ちはいかがですか?

尾方:初めてのタイトルが取れて嬉しかったです。ほっとしました。

山口:プレッシャーや周囲からの期待も感じていましたか?

尾方:デビュー当初はそれもあったんですが、なかなか自分が勝てなかったので最近ではそういうのはなかったです。

山口:最後のガールズケイリンフェスティバルというのは意識していましたか?

尾方:それは意識していなかったです。ただ33バンクだったので自分が得意な走りができるかなとは思っていました。

山口:松戸にはどんなイメージを持っていましたか?

尾方:去年の『オールガールズクラシック(GI)』、その前は児玉碧衣さん(福岡108期)と一緒の開催で走っていたので、自分の走りとしてはあまり良いイメージはなかったです。逃げ切れる時もあったけど、遅れたら前にも出られないバンクだなと思っていました。

山口:初日の逃げ切りは素晴らしかったです。最初から決めていたんですか?

尾方:はい。1走目は全部つっぱって走ろうと思っていました。

山口:その着によって2走目の走り方を決めようと?

尾方:はい。1走目どんなメンバーとあたってもまずは先行しようと思っていました。その方が自分の持ち味がいきそうだなと。だからメンバーが誰とかを見るよりも、初日は先行しようと決めていました。

山口:日野未来選手(奈良114期)を頼って奈良で合宿をしたという記事も見ましたが、それはどういう経緯だったんですか?

尾方:ホームバンクの久留米競輪場の開催があったのでバンクで練習ができないことと、師匠の藤田剣次さん(藤田剣次選手・福岡85期)がレースへ行っていてバイク誘導などの練習ができなかったので、それだったら松戸と同じ33バンクの奈良に行こうと思いました。未来さんとはその前の開催が同じで、私が「奈良へ練習に行きたいです」と言ったら「いつでも良いよ」と言ってくれました。

山口:合宿はいかがでしたか?

尾方:未来さんにちぎられてばっかりできつかったです。でもそれが33のイメージができて良かったのかなと思います。

山口:33で勝つためには先行の方が良いなということでしょうか?

尾方:はい。前々のほうが良いんじゃないかなと思いました。

山口:初手で前が取れない場合、入れない場合というのも想定していましたか?

尾方:はい、それも想定していて、その場合は打鐘から行こうと思っていました。

山口:2走目は山原さくら選手(高知104期)の先行でしたね。

尾方:本当はつっぱりたかったのですが、打鐘からさくらさんがすごいスピードで来たので「これはつっぱれないな」と思って一旦引きました。落ち着いて走れたかなと思います。

山口:前には小林優香選手(福岡106期)もいましたね。

尾方:はい。さくらさんと優香さんを見ながら走っていました。

山口:2日間の合計ポイント上位が決勝ですから、初日の1着で落ち着いて走れましたか?

尾方:はい。

山口:決勝も前からと決めていたんですか?

尾方:はい。誰が後ろだとしても、前に入れたらつっぱろうと思っていました。

山口:1走目で手ごたえを感じていたからでしょうか?

尾方:それもあります。後は優勝というよりも力を出し切るレースをしたかったので、前からという戦法を選びました。優勝を意識すると全然できないので、「力を出し切った結果、いつの間にか優勝していた」という意識でいつも走っています。今回も「気づいたら優勝していた」という感じでした。

山口:そうでしたか。

尾方:今までのビッグレースでは自分の力は出せていたけど、それ以上に先輩たちが強すぎて優勝はできませんでした。普段の開催では先行一本ではないけど、大きいレースで先行を続けてきた結果がここで出せたかなと思います。

山口:今年はGIは既に2開催終わりましたが、そこを走っての変化はあったんですか?

尾方:GIは苦手なんです。今回はGIではなかったので思い切って走ろうと決めた結果の優勝なのかなと思います。

山口:GIが苦手というのはどういうことでしょう?

尾方:勝ち上がりが厳しいので緊張をしてしまい、自分の力を出し切れずに終わることが多いんです。

山口:今回、逃げ切りで優勝できたというのは次のGIやビッグレースへ向けてはどうでしょう?

尾方:今、気持ちとしては一つビッグレースを優勝できたので、今までよりは自信を持って走れます。

山口:賞金ランキングは現在5位(2024年7月末現在)です。今年はガールズグランプリへはどう考えていましたか?

尾方:優勝をする前は、賞金ランキングが10位以下だったので「今年はグランプリ出場は無理かもしれないな」と思っていました。でも優勝して5位まで上がってきたのでもう一度頑張ろうと思っています。

山口:次のGIは11月ですね。

尾方:はい。私は女子オールスター競輪は出られないので、少しでも追加へ行って賞金を積み上げたいなと思います。

山口:今までも賞金ランキング上位でガールズグランプリ出場されていますが、どの辺りから意識をしていますか?

尾方:その年が始まった時から「今年も頑張って賞金を積み上げよう」と思って頑張っています。今年はここまで苦しかったですが、この優勝で頑張ろうと思いました。

山口:年末へのプレッシャーはありますか?

尾方:毎年「なるようになる」と思っているので、そこまで意識せずにいます。

山口:ガールズケイリンフェスティバル優勝後、レースを走りましたが他の選手が尾方選手を警戒しているようなことは感じましたか?

尾方:周りは特に意識せずに、自分の中で冷静に、楽な気持ちで走れていたのかなと思います。

山口:良い方向ですね。

尾方:そうだと思います。

山口:今後の課題はなんでしょうか?

尾方:今まで通りの練習し、少しずつレベルアップができたら良いなと思います。ピンポイントで「ここを強化していきたい」というのは全部師匠に任せているので私はわからないのですが、全体的に強化は必要だと思います。

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山口:ガールズケイリンフェスティバルは何度も走っていますが同門対決でした。レース後は小林選手、児玉選手からお声がけはありましたか?

尾方:二人ともおめでとうと言ってくれました。

山口:練習も一緒にされているんですか?

尾方:バンクで一緒になった時は一緒にするのですが、入れ違いで時間がバラバラな時が多いです。来たガールズ選手と一緒に練習をしています。

山口:他の県の選手も出稽古に来ていると伺いますが、今も多くいらっしゃいますか?

尾方:冬季移動で来ていた方がほとんどだったので、今はそこまで多くないです。2人くらいですね。でもバンクには誰かいるので、そこで会ったいろんなガールズ選手と一緒に練習はできます。

山口:奈良へ練習に行った話で、今までも別の競輪場へ練習に行ったりしていたんですか?

尾方:今までは行ったことないんです。未来さんは年も期も違うけど、いつも遊んでくれるんです。実は今回も柳原真緒さん(福井114期)も一緒に合宿する予定だったのですが、タイミングが合わずにできませんでした。114期の先輩たちと練習させてもらったり、競走中も114期の方に面倒を見てもらったりするので、それで今回は未来さんにお願いしました。

山口:日野選手、2日目にCS放送にゲストに来てくれていました。

尾方:はい。実は最終日終わった後に駅で会えました。会いに来てくれて。私より泣いていました。

山口:そうでしたか。すぐに会えて良かったですね。

尾方:はい。

山口:表彰式は笑顔で落ち着いたインタビューでしたが、涙もあったんですか?

尾方:いや、泣きませんでした(笑)

山口:そうでしたか(笑)気づいたら勝っていた、ということでしたもんね。

尾方:はい。力を出し切れた方が大きかったです。

山口:後ろを離してのゴール通過でしたが、優勝した感覚はありましたか?

尾方:ゴールをして敢闘門に戻ってくるときは「あれ、終わったの?逃げ切れたの?」という感じでした。まず最初に優香さんが「おめでとう」と声を掛けてくれました。

山口:小林選手も、當銘直美選手(愛知114期)も追い込みがありましたもんね。それは見えていたんですか?

尾方:いえ、もう残り半周くらいは全力だったので後ろは全然わかりませんでした。

山口:インタビューでは「踏みなおしもできた」と仰っていましたね。

尾方:はい。2センターから踏みなおしができました。

山口:踏みなおし、というのはどんな感覚なんでしょうか?

尾方:しんどいところからもう一回伸びるというか、ギヤを変える、もう一段階踏める、という感じです。今回はそれがいつもよりできました。

山口:踏みなおす分の余力を残しているんですか?

尾方:いえ、残してはないんです。更に踏み込めるという感覚ですね。

山口:決勝でそれができるというのは素晴らしいです。今までもそういう手ごたえはありましたか?

尾方:いえ、初めてでした。

山口:えー!すごいですね。

尾方:ありがとうございます。

山口:その感覚を出せるんだというのは自信になりますか?

尾方:そうですね、そう思って走りたいです。

山口:今後の目標は何ですか?

尾方:ガールズグランプリをまず走れるように頑張りたいです。なのでGIがどうこうより、一戦一戦頑張っていきたいです。

山口:タイトルよりも、まずは目の前の一戦なんですね。

尾方:はい。私は「優勝したい」と思うと多分だめなので、そこは意識せず一つずつ走りたいです。

山口:今までも期待が大きかったり、「優勝したい」と思ったこともあったと思います。フレッシュクイーンも1年目は2着で2年目に優勝でしたよね。

尾方:そうなんです。フレッシュクイーンは1年目は「優勝するぞ」と思ってできなくて、2年目は「優勝をするよりも力を出し切る」と思って走ったら優勝できました。だからやっぱり「優勝するぞ」と欲を出したらダメなんだと思いました。

山口:その時からそういう思いなんですね。

尾方:そうですね(笑)

山口:今後のトレーニングも師匠にお任せですか?

尾方:はい。最近はずっと入れ違いで見てもらえていないので、8月は見てもらえそうなので、練習を頑張ろうと思っています。

山口:全幅の信頼をおける方が近くにいるのは良いですね。

尾方:はい。ありがたいです。練習は師匠に見てもらって、体も師匠のお姉さんにマッサージをしてもらっているので、すごく良い環境だと思います。

山口:全てお任せ!素晴らしいです。では今後のモチベーションは何ですか?

尾方:あまり大きく目標を作る方ではないので、日々の練習がまずは一番です。練習がちゃんとできていたらレースも安心していけるタイプなので、逆に練習ができていないのは不安です。だからしっかりいつも通りの練習をするのが一番良いです。

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山口:ガールズケイリンフェスティバルでもお客様のご声援はたくさんあったと思いますが力になりますか?

尾方:はい。松戸は今までで一番大きい応援でした。お客さんも多かったし、みんな優しい応援ばっかりですごく力になりました。

山口:優勝して他の選手からの反応はいかがでしたか?

尾方:同期はほとんどの選手が連絡をくれました。おめでとうということと「私も頑張ろうと思った」と言ってくれて嬉しかったです。

山口:では最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。

尾方:今回みたいなレースをもっとできるように、しっかり練習してお客さんの応援に応えたいなと思います。これからも応援よろしくお願いします。

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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。

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※写真提供:公益財団法人 JKA

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