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オートレース選手インタビュー
車を仕上げて人を捌くのが自分の仕事、お客さんに貢献できるように|浦田 信輔選手
2020年8月 7日

飯塚所属の23期。グランドスラムを達成しており、飯塚を長年率いてきた選手の1人です。「飯塚の大将」とも言われています。そんな浦田選手、近年はタイトルから少し離れています。しかし、どんな時も直向きに車に向かう姿がロッカーにはありました。ここ最近の車の状態や若手に関しての思い、今後の目標などお聞きしてきました。(取材日2020年7月16日)

インタビュー / AKI

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AKI:近況の車の状態はいかがですか?

浦田:だいぶ良いところで落ち着いてきたかな?という感じ。

AKI:少し前は波がありませんでしたか?

浦田:波があったね。良い時と悪い時が日替わりでした。毎日セットを替えていましたね。

AKI:安定してる時は「ちょこっちょこ」と言うように微調整と言われてますよね。

浦田:そうなんです。けど、ここ最近、半年くらいはあっち行ったり、こっち行ったりと落ち着きませんでした。

AKI:結果的にはエンジン的になものだったんですか?

浦田:エンジンよりもフレームだったのかなという感じですね。自分はフレームを定期的に交換するんですが、交換したい時期に売っていたフレームの評判が良くなくて。ずっと替えたいなというのがありましたが、我慢していました。

AKI:フレームを交換してからの感じはどうでしたか?

浦田:フレームを交換して1走目がブチ走路で。ハッキリは分からなかったけど、乗りやすいなぁというのはありました。その次の日にはエンジンを扱って。メタル、シリンダー、ピストンを交換しました。扱った感じは安定していると思います。

AKI:7月はGIダイヤモンドレース、8月はSGグランプリがありますよね。

浦田:それを見据えての下回り整備です。

AKI:若手の活躍も目立ちますが、その辺りはどうご覧になっていますか?

浦田:若手と言っても飯塚の若手ではないからね。飯塚の若手がまだまだ頑張れてないのかな...。やっぱり地元の若手に活躍してもらいたいし。地元を盛り上げるためには、地元が頑張らんと。

圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)とかの負けん気は凄い。どんな時でもずっと整備をしてる。若手は近くにお手本がいるから、負けないぞっと思って欲しいですね。1着への気持ちをもっと出して欲しいです。

AKI:それこそ、浦田選手は良くない時はとにかく車に向かって整備に励みますよね。

浦田:はい。よくない状態でレースには行きたくないです。負けたくない。前を抜くのが自分の仕事なので。なので、若手にももっともっと頑張って欲しいです。ただ、年代というか時代が違うので自分はあまり言わないようにしています。もちろん女子にも頑張ってもらいたいですよ。もっとガツガツしてもらって、オートのためにも。

AKI:他場の若手、速い若手と走る時はどんな感じですか?

浦田:自分はどんなレースでもまずは捌くことしか考えていませんね。追われる分には仕方ないですよ。どんどん来るから。凄いとことを若手が入って来たりすると「きたかー!」と思ったりもします。そこは上手く立ち回らないと事故になるからね。

AKI:そのお話、荒尾選手(飯塚27期:荒尾聡選手)が仰っていました。「オールスターの優勝戦、2周回目の2コーナーは浦田さんだったから事故にならずにすんだ」と。

浦田:あれはステップかな?かなりゴツゴツ当たっていたし、おいおいおい!と思いながら走ってました。けど、結果的に何もなかったし、自分自身も落ちそうな感覚はありませんでした。荒尾には中に入られていたから自分なりにいくだけ。「荒尾落ちるな!」と思っていましたね。

AKI:信頼感というか、SGの優勝戦だからこそ何も起きなかったんですね。

浦田:そうですね、走る時はライバルなんですけど信頼感はあります。

AKI:それこそ、6月23日の飯塚優勝戦での荒尾選手との抜きつ抜かれつはかなりドキドキしました!

浦田:その時もゴリゴリ、当たりながらのレースでしたね。すきあらば自分も入っていくし。

AKI:一般戦とは思えないレースでかなり面白かったです!

浦田:良かった良かった!やっぱりああいうレースをしてお客さんにも楽しんでもらわないとね!有観客になって生でも良いレースを観てもらいたいです。

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AKI:有観客になりましたがいかがですか?

浦田:今回気づいたんやけど、試走終わってピットで待ってる時に場内の発売中の音楽が聞こえてくるんよ。それで、発走までどれくらいっていうのが分かって、こんな感覚だったなぁと思いましたね。

AKI:ピットにもあの音楽聞こえているんですね!

浦田:聞こえてるよ!その音楽があると時間の感覚がでてきて、レースへの気持ちの持っていきかたというか気持ちの締まり方が良いですね。

AKI:久々にお客さんが場内に入ってのレース、気になったりしましたか?

浦田:ならんね、ならんやろ(笑)発走前は時計の針に集中しているし、無観客でも有観客でも変わりませんね。

AKI:年末に向けてですが、現在SSポイント持っていますよね!

浦田:まだまだ、余談は許されないですね。もう少しポイントが欲しいです。

AKI:8月にはSGオートレースグランプリを控えていて、その前にエンジンの安定が出てきたということで、これからは着をしっかり取っていきたいところですか?

浦田:そうですね。後は、梅雨が明けるのを待つだけです(笑)

AKI:もう少しです!(笑)

浦田:やっとばい!!長かったぁ...。

AKI:ちなみに、近況の雨、湿走路に関してはどうですか?

浦田:自分なりには悪くないんです。大きな着ではないのですし。メンバーですね。

AKI:試走タイムもメンバー中1番時計を出されたりしますよね。

浦田:一人で走る分には良いんです。自分が走りたいコースを走れるので。けど、レースではそのコースをみんな走るので捌いていくのは難しいですよね。1対1ならまだしも、前のミス待ちになります。

AKI:雨のセッティングに関してはどうですか?

浦田:雨は晴れとはセッティング変えます。以前はいろんなことをやっても雨が乗れず「どうせ雨はダメだからセットをやってもダメじゃん!」と思っていたんですが、今はキャブを少し扱うようにしています。

AKI:湿走路の苦手意識は?

浦田:苦手意識はなくただ嫌ってだけです。あとは、周りが速い!(笑)

AKI:なるほど(笑)スタートに関してはいかがですか?

浦田:ムラです。最近は針が見えていないというか、タイミングが見えていません。切れる時はバチっと切れるんですが。タイミングは10を目指して切っています。

AKI:スタートタイミング以外ではどうですか?

浦田:スタートの繋ぎを思いっきりいくようにしてからは少し良くなってきたかな?晴れでも雨でも思いっきり行くようにしているんですが、雨は空回りをしやすいですね。

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AKI:空回りしないように切ると?

浦田:やってみた、空回りしないようにやってみたんだけどめちゃくちゃ遅かった(笑)この切り方だとダメだなと思った。なので、空回りしやすくても、たまにドン!と行ければ、と思って雨でも思いっきり切るようにしています。晴れに関しては空回りはしないし安定している。なので、晴れと雨を合せてキレはムラという感じです。後は、グレードの時は周りのスタートレベルも上がってくるので、クラッチのセッティングを敏感にさせてドンっと切れるように扱っていきます。

AKI:その切れるセッティングと言うのは上手くいけば良いスタート、攻めすぎると...

浦田:浮いたりしてしましますね。間違ったらね。けど、それはしょうがない。自分でやったことやけ。勝負だから。その時はその時で自分も覚悟していっています。

AKI:グレードのタイトルに関してですが、1番最近が2015年のGIIレジェンドカップということで少しタイトルから離れていますね。

浦田:離れてるね。けど、自分はまず目の前のレースを一生懸命走るというか。そうしていたら自ずと結果は出てくると思っています。取れない時は取れないし、取れる時は取れる、という考えです。

AKI:何年もタイトルが取れなくても焦りというものは?

浦田:ないね!もっと頑張らないと、と思って仕事をします。みんなと馬鹿言いながら「歳やな!」なんて言ったりもしますけどね(笑)

AKI:歳は感じたりしますか?

浦田:疲れるね〜(笑)連続開催になると疲れるね(笑)

AKI:成績が出なくて落ち込んだりすることはあるんですか?

浦田:ん〜ない。ないね。

AKI:周りの選手と自分を比較することとかは?

浦田:それもないね。考えたら煮詰まるだけだから。それをやろうと脳で考えてもやるのは体で、うまくいかないと思う。昔から人とは比較しませんね。

AKI:話は変わって浦田選手の目標ってなんですか?

浦田:やっぱりそれはお客さんに貢献すること。3連単に絡んで。これは選手としての軸という感じかな。

AKI:浦田選手の様にいろんなタイトルを獲得していくと、次の目標とかはどうなっていくんだろう?と思っていたんですが。

浦田:あるよ、目標!通算勝利数2,000勝!!わはは(笑)

AKI:あと、約600勝!!

浦田:目指せ2,000勝!!!(笑)キツイな!

AKI:コンスタントに1着を取っていかなきゃですね!

浦田:そうやね。まずは貢さん(伊勢崎22期:高橋貢選手)がいるからね。一時期は自分が上回ってたのにな〜(笑)今は先行かれた。まぁ、厳しいとは思うけど出来ればいいなと思っています。

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AKI:浦田選手の活躍を期待してる方多いと思いますよ!

浦田:頑張らないとね。やっぱりファンの方の応援は嬉しいですし。今は移動制限もある中で、なぜか売り上げもよく家での楽しみ方が変わってきたのかな?と思っていて。オートレースをもっともっと楽しんで欲しいですで。少しでも車券を買って下さい!

AKI:選手になる前、浦田選手自身もお客さんとして観にこられていたという事ですが、選手になって走り続けていかがですか?

浦田:天職やね。好きなバイクに乗ってお金もらえて。選手になれてよかったです。

AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。

浦田:競輪選手に知り合いが何人かいます。競輪とオートは同じJKAです。少しでもオートレースを観てもらえたら嬉しいですね。最初は本当に軽い気持ちでいいので。オートレースもよろしくお願いします。


インタビュー / AKI

福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。

 

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